鍼灸で捻挫と風邪の熱を即改善:術後の生理痛④

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こんにちは、李哲です。

2回の手術後も生理痛に悩む女性の治療記録の続きです。前回の内容は以下をご覧ください。

1週間後:捻挫の痛みを鍼灸で即軽減

1週間後、彼女が来院し、次のように話しました:「前回の鍼治療後の生理痛はまだあり、仕方なく西洋薬を飲みました。ドライアイと目の痛みは完全に消えています。最近、捻挫して右くるぶしの外側と後ろ側が痛いです。」

使用したツボは通常通り。右足首の捻挫に対応するため、左足の崑崙穴を追加しました。

帰り際、彼女は歩いてみて驚きました:「右足首の捻挫の痛みがだいぶマシに!こんなに早く効くんですか?」

紅葉と鍼灸で改善する捻挫と生理痛

捻挫の痛みは本来治りが早い症状です。受傷直後に来院すればさらに早く改善しますが、時間が経つと効果が少し遅れることも。以下の症例をご覧ください。

捻挫の痛み改善の鍼灸症例

生理痛の範囲が縮小、手術の傷口が影響

彼女によると、前回の鍼治療後、痛む場所が左下腹部から腰の後ろ側、そして真ん中の下腹部に限定されたそうです。右側は全く痛まなくなりました。以前は右側も痛かったのに。

さらに彼女は話しました:「以前は生理痛が来るたび、世界が終わるようなつらさでした!」

生理痛はまだ残るものの、痛みの範囲が減ったのは大きな進歩です。しかし、彼女が2回受けた手術の傷口が治癒を妨げています。痛む場所は、ちょうど手術の傷口と一致します。

私が尊敬する倪海厦(ニハイシャ)先生は、乳がんのしこりは治療しやすいが、生検の傷口は治りにくいと述べています。メスを入れると後々治りにくい問題が生じるため、手術は本当に避けるべきです。以下の記事をご覧ください。

手術の傷口が治癒を妨げる症例

1週間後:風邪の熱感と胃のムカつきを鍼灸で改善

1週間後、彼女が再来院。風邪を引いて漢方薬で回復したが、上半身に熱がこもる感じと胃のムカつきが気になるとのこと。

使用したツボは通常通り。上半身の熱感に対応するため、魚際、合谷、三叉三(董氏奇穴、液門穴に近い)を追加。

15分後に鍼を回しに行くと、熱感が減り始めたと報告。そのまま20分ほど置鍼しました。

帰り際、彼女はこう話しました:「熱がこもる感じがだいぶなくなり、胃が温かくなってきた。膝上の温かさもずっと続いています。」

熱感と胃の不調改善の鍼灸症例

1週間後:生理周期の乱れと心労の影響

さらに1週間後、彼女が来院。生理が17日周期で来たそうです。話を聞くと、環境の変化でバタバタしていたのが原因と考えられます。環境に慣れれば、周期は安定するでしょう。

女性の生理は心臓がコントロールしています。環境の変化や強いストレスで心臓の気が乱れると、生理周期に影響が出ます。いわゆる心労です。女性の生理リズムが乱れやすいので、注意が必要です。

ストレスを適切に解消し、楽しく生活することが大切です。

関連記事:ストレスと体調不良の関係

生理痛は2~3割に軽減、瘀血の排出を確認

彼女の生理痛は2~3割程度に軽減。鎮痛剤なしで我慢できるレベルになりました。痛む場所は前回と同じ手術の傷口部分です。

興味深いことに、子宮穴(奇穴、関元の外側3寸)を刺した際、左側はあまり響かず、右側は強く響きました。私は説明しました:「左側は血を、右側は気を司ります。」

彼女はこう話しました:「今回の生理で大量の血塊が出ました。瘀血が排出されたから、今日の鍼は痛くなかったのかな?」

彼女の推測は正しいです。瘀血が減ると、鍼の痛みも軽減します。

鍼灸は治療だけでなく、診断にも役立ちます。漢方薬も同様で、飲んだ後の反応が医師の判断を助けます。以前、台湾の中医学診療所で研修した際、先生が同じことを話していました。以下の記事をご覧ください。

現在の状況:生理痛のみ残る

彼女のドライアイと目の痛みはここ数回再発しておらず、完治と判断。膝上の冷えも数週間温かさが続き、改善したと判断。残るは生理痛のみです。

これは普通の生理痛ではなく、手術後の傷口の癒着による痛み。厄介で治りにくい症状ですが、現在は2~3割まで軽減しており、そのうち完治するでしょう。

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