顔半分が痛い、触れるだけでズキッとする、歯ぐきから耳の周りまで痛みが広がる——こうした症状は「三叉神経痛」に近いケースが多く、放置すると悪化することがあります。
この記事では、
・顔半分が痛い原因
・三叉神経痛との関係
・鍼灸で実際に改善した症例
・有効だったツボ
を、臨床経験に基づいてわかりやすくまとめました。
顔半分が痛いときに考えられる原因
顔半分が痛い、触れるだけでズキッとする、歯ぐきから耳の周りまで痛みが広がる——こうした症状にはいくつか典型的な原因があります。特に「顔 半分 痛い」「顔が痛い」で検索する方は、原因を知りたい・病院に行くべきか判断したいというニーズが強いため、まずは代表的な原因を整理します。
三叉神経痛(触れるだけで痛い典型)
顔の片側だけがズキッと痛む、風や手が触れるだけで激痛が走る症状。歯ぐき・奥歯・頬・耳周りに広がることが多い。
歯ぐき・奥歯の炎症から広がる痛み
歯の炎症が顔面の神経に波及し、片側の顔が痛むケース。歯ぐきの腫れや奥歯の違和感があるときに起こりやすい。
寒気・風(ふうじゃ)による顔の痛み
冷たい風や扇風機の風に当たった後、免疫が落ちていると顔の片側に痛みが出ることがある。今回の症例もこれが誘因。
左顔半分が痛い症例の記録
こんにちは、李哲です。
今日は2番目のおばさんの施術記録です。
奥歯→耳周り→左顔半分が痛くなった
2017年8月1日。
先週は用事があって来れなかったので、2週間ぶりの鍼です。
おばさんが入って言うのは、左顔半分が痛い。最初は歯ぐきが痛くて、その後は耳周りも奥歯がある周辺の皮膚は、顔に触れるだけでも痛い。
おばさんは顔面神経麻痺みたいに顔が歪むのが怖くて、鍼をする前に教えてくれました。
顔面神経麻痺には鍼
これは中国人の一般常識です。
なぜなら、治した例が山ほどあるから。
以下は台湾の鍼灸名人、孫培栄先生の症例、参考になると幸いです。
睡眠不足・寒気・扇風機の風が誘因
私はおばさんに言いましたが、「この痛みは三叉神経痛に近い」。
前回、おばさんは寒さに当たって、その後は扇風機の風にまた当たり、それが病気の根本だと思います。そして、最近の睡眠不足でエスカレーターし、激しい顔の痛みが出たでしょう。
治療はそんなに難しくないです。
後ほどツボを説明します。
三叉神経痛は鍼灸でも治せるし、漢方薬でも治せます。中国で有名な漢方医、李可先生の処方箋が一つあるので、以下の記事を参考にしてください。
今日の治療重点
ほかの主訴は、左手が寝る前にめちゃくちゃ痒くなる。水虫の足指の間も痒くて寝れなかった。
今日おばさんが特に困る、治してほしいのは、
- 左顔半分の痛み(奥歯の痛みも含め)。
- 手指関節の間と足指の間のかゆみ。
前回の鍼での様々な改善点
おばさんの話を聞いたら、右足(後ろと側面)の痛みはだいぶ良くなった。目の奥が痛いのは、たまにある。根絶まではいってない。
目の奥が痛い原因と太衝穴で即効改善した症例のように一般的に一回で治りますが、おばさんのはちょっとしぶといです。
おばさんが言うのは、去年よりだいぶ汗をかくようになった。
動いて汗をかくのは、心臓の働きが良くなったことです。でも、冷え症がまだあるので、さらなる強化が必要。
夏なのに汗をかかないのは異常です。鍼灸、漢方薬で体質改善しないといけない。私が臨床で見たのは、もっと不思議な女性がいました。顔だけ汗が出ないのです。幸いに、簡単な方法で治したこと。詳細は以下をご覧ください。
ミョウバン水がなくて、鍼で水虫を治すしかない
焼きミョウバンを溶かして水虫の足を漬ける方法を教えたのに、近くのスーパーに売ってないみたいです。
困りました。
水虫は鍼で治療するしかない。。。
ミョウバン水があれば、鍼との併用でたちまち水虫が治るはずですが。
ミョウバン水で水虫を治せる理由は、以下の記事をご覧ください。
鍼灸での治療内容と使ったツボ
今日はうつ伏せと仰向け、両方の鍼をしました。
うつ伏せで使ったツボ
うつ伏せで刺したツボは以下のとおりです。
| ツボ | 効能、狙い目 |
|---|---|
| 心兪、肺兪 | 睡眠の質を変える為。肺兪は皮膚の痒みにも良いので、一石二鳥 |
| 大杼(骨会)、腎兪、京門 | 滋養強壮、主に骨を強化するため。大杼は肩こりも治せる |
京門は最初1寸5分の鍼で刺したら、反応なし。
怪しいと思って、3寸の鍼で刺したら、やっと2寸くらいの所で響きがありました。
仰向けで使ったツボ
仰向けで刺した鍼は以下のとおり。
| ツボ | 効能、狙い目 |
|---|---|
| 関元、中極、中脘、気海、巨闕 | 五臓六腑を強化して全体的に温めるため |
| 陰陵泉穴、地機、三陰交 | 最強の利尿作用があるセット |
| 太衝(肝経の本穴) | 目の奥の痛み、足指の間が痒いのを治す |
| 二間(右)、三間(右)、後渓穴(右)、 | 左顔半分の痛みを治す遠方のツボ |
| 翳風穴(右)、頬車(右) | 左顔半分の痛み、奥歯の痛みを治す患部近所のツボ |
| 太谿穴(右) | 歯ぐきの痛みを治すツボ |
歯ぐきの痛みは、腎臓の陽気が逆流(腎臓の中が冷えて、陽気が中に入れないから逆流)して歯に行って、歯ぐきが腫れて痛くなります。太谿穴はその陽気を呼び戻す事ができる。
他のツボの説明は省略します。
なぜ右顔が痛いのに、左ばかり刺しているのかは、頭痛・腰痛は“痛い所を刺さない”のが古典鍼灸|反対側のツボが効く科学的理由をご覧ください。
治療後10分で痛みが軽減した理由
10分くらい経って、おばさんが言うのは、顔の痛みが楽になった。
1回で完全に消えてはないけど、少なくとも減りつつあります。あと2、3回刺せば、歯から来る顔の痛みは消えるでしょう。
三叉神経痛であろう、顔面神経麻痺であろう、後渓穴と三間穴は有効なツボです。これは楊維傑先生の本で習った手法。
また、後渓はギックリ腰、寝違いの痛みを治すときも最重要のツボです。寝違いの症例は、寝違えの首の痛みが鍼1回で改善した症例をご覧ください。
症例の“ビフォーアフター”
■施術前(Before)
- 左顔半分が触れるだけで痛い
- 歯ぐき → 奥歯 → 耳周りへ痛みが広がる
- 顔面神経麻痺のように歪むのではないかと不安
- 左手指の間が寝る前に強烈に痒い
- 足指の間(水虫)も痒くて眠れない
- 右足の痛みは残存(前回よりは改善)
- 目の奥の痛みが時々出る
- 冷え症があり、汗が出にくい体質
- 睡眠不足+扇風機の風+寒気に当たった後から悪化
■施術後(After)
- 鍼治療10分後に「顔の痛みが楽になった」と本人の実感
- 顔半分の痛みが明確に軽減(完全消失ではないが改善傾向)
- 奥歯・歯ぐきの痛みも弱まる
- 手指・足指の痒みが軽減
- 右足の痛みは前回よりさらに改善
- 目の奥の痛みの頻度が減少
- 汗が出やすくなり、体の巡りが改善
- 体の冷えが軽減し、全体的に温まりやすくなる
- 2〜3回の施術で顔の痛みはほぼ消える見込み
施術画像の一覧
以下は当日、撮影した画像。
1.腎兪と京門。
3寸の鍼で刺しました。
鍼周りがピンク色になっているのが分かります。

2.内関と三間と二間。

3.後渓穴と内関。

4.天柱、大杼、肺兪、心兪。

5.刺絡のあと(右膝裏)
刺絡療法を行った理由は、青い血管がたくさん出て、これが腰痛・膝うらの痛みと関連しているからです。刺絡療法はどんなメリットがあるのか、以下の記事をご覧ください。

6.刺絡のあと(左膝裏)
大量の瘀血が出たので、事前に引いたタオルにまで血が漏れました。


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