こんにちは、李哲です。
「血を出す治療」と聞くと、昔のヨーロッパ式瀉血を思い浮かべて怖いと感じる方も多いでしょう。しかし、中医学の刺絡療法は全く違います。
刺絡療法は、皮膚表面の絡脈やツボを細い鍼で刺して老廃物・毒素(瘀血)を少量だけ排出する自然療法。黄帝内経にも記された伝統的な方法で、頑固な痛みや皮膚病、さらには緊急時の救命にも使われてきました。
今日は、瀉血との明確な違いと、実際の適応症・症例についてお話しします。
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中医学の刺絡療法とは?定義と黄帝内経の記述
中医学では瀉血療法ではなくて、「刺絡療法」だといいます。瀉血療法の解釈は、瀉血 – Wikipedia をご覧ください。
中医学でいう「刺絡療法」は何が違うか?
先に、中医学の聖典『黄帝内経』の刺絡療法に関する記述を見てみましょう。
凡用针者,虚则实之,满则泄之,宛陈则除之,邪胜则虚之。
引用元:『黄帝内経・霊柩・九針十二原』
「宛陈」の意味は古い老廃物、毒素。
毒素を除去する治療方法が、刺絡と言います。
「刺絡療法」とは、絡脈もしくは特定のツボを刺して、血を出して病気を治す方法。
絡脈というのは、皮膚の表側を走るもので、一般的に詰まりが生じた場合は静脈みたいに青くなります。絡脈は目に見えるけど、経脈は皮膚下の深いところにあるので見えません。
出す血液の量は、病状・患部によりますが、一般的には数ml程度で少ないです。ただし、慢性的・重病には大量の瘀血を出す時があります。
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刺絡療法と瀉血の違い|中医学 vs ヨーロッパ式
昔のヨーロッパで瀉血療法が盛んで、患者さんが瀉血療法で死んだのは、どんな患者さんでも血を抜いたからです。おそらく動脈から血を出したのではないでしょうか?
人間の血液量は、体重の8%くらい。60kgの人で換算すると、4.5Lくらいが血液です。その中の3割(1.5L)を失うと、命に危険性があります。
体が弱っている患者さんは、ほとんど貧血気味です。造血機能が弱くなっている方が多い。こんな患者さんでも血を抜くなら、死なないワケがないです。
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中医学の刺絡療法は、誰でも血を抜く行為ではありません。
明確な目的と適応症があります。
だから、中医学5000年の間で、刺絡療法でたくさんの患者さんが死んで、刺絡療法が廃棄されてはいません。
『黄帝内経』には、刺絡療法で死に至ると書いてるけど、あれは不注意で動脈を刺して出血が止まらなかった時の事故です。昔の刺絡療法用の鍼は、縫い針みたいに太かったから、ナイフで動脈を切られたようなもの。今みたいに止血剤がないから、多量出血で死に至ったのです。
ちなみに、漢方薬には素晴らしい止血剤があります。以下は一つの応急症例、参考にして下さい。
刺絡療法の適応症・効果|どんな病気に効くのか
刺絡療法で治せる病気は、どんなものがあるのか?
以下は一部分の適応症です。
- マラリア、ハンセン病
- アトピー.化膿などの皮膚病
- 頑固な痛み
- 緊急救命:狂犬病、破傷風・毒蛇.毒虫に刺された時
- いろんな内臓の病気
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特に病気の初期段階は、四肢の静脈.ツボには瘀血(中医学でいう邪気の集まり)があります。この時に刺絡療法を使えば、漢方薬を飲むよりも効果が速い。
老廃物・毒素を最短距離・最短時間で体の外へ出す。
刺絡療法は自然療法で、理に適っている療法で、緊急救命によく使います。たとえばケガで意識不明状態になったとき。一つの症例として、以下の記事をご覧ください。
今日は草々と説明しましたが、機会があればまた記事として書きます。

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