こんにちは、李哲です。
今日は簡単な症例。
記事最後には乾癬(?)が急に消えた面白い症状も話します。
2024年9月7日。
患者さんは30代の男性。
仕事がデスクワークになってから、首の付け根が痛くて頭がよく痛くなるそうです。
最初の鍼は仰向けのみ。
後谿、束骨、合谷、曲池、足三里、太衝、足臨泣など普通のツボにしました。刺してすぐ効果が現れ、首の付け根の痛みと頭痛は緩和しました。
ところが、1週間後に来ると、また痛みが徐々に戻ると言うのです。2~3回刺したあと、私は治療方法を変えることにしました。うつ伏せの鍼を追加。天柱、大チュ(八脈交会穴の骨会)、申脈、束骨など。
今回の鍼はかなり痛かったみたいだけど、足が暖かくなったそうです。あとで分かりましたが、彼は冷え性もあったのです。そこからお腹の関元、手の内関なども追加して、血の巡りが早くすることにしました。
数回で首の付け根の痛みと頭痛はほぼ治り、唯一に残ったのは首の横が痛い。これもうつ伏せと仰向けの鍼で著しく改善しました。ちなみに、首の横が痛いのを治す主力は絶骨透三陰交(瀉法)、鍼1本のみ。陽陵泉、外関、支溝なども効果があると思いますが、足の冷えがあるので絶骨透三陰交にしました。
絶骨穴の信じられないパワーは、以下の症例でも触れました。参考になると幸いです。
2024年11月。最後の鍼をしてから首の横が痛いのは非常に楽になりました。彼も今回を期に一段落つきたいと言ってました。以前みたいに辛いところがないので、しばらく運動と養生で様子見るそうです。
首の痛みはあとにして、私は不思議なところを発見しました。左足のふくらはぎにあった、直径3~4cmくらい丸い乾癬(?)が消えたのです。なぜ?をつけたかと言うと、彼は病院で明確な診断を受けてない。私の主観的な予測だけだからです。
前回と前々回、うつ伏せの鍼をするとき、足の皮膚が変わったのを見て彼に聞きました。彼が言うのは、「特に痒くも痛くもないです。以前からアトピーがあって、肌は弱かったです。」
アトピー、アレルギー体質に関してはほかの漢方医が書いた記事があるので、参考になると幸いです。
当時はついでにだと思い、患部で刺絡療法をして黒い血液を少し出しました。あとは血海、三陰交などを刺しただけ。なのに2回で消えた!「写真撮れば良かった!」と私がつぶやいたら、彼は笑ってました。
今まで様々な皮膚病患者を治療したけど、刺絡療法でこんなに速く治ったのは初めてです。
最近の刺絡療法の症例だと自分を治した例。以下の記事ご覧ください。
首肩の痛みがどんなにひどくても、少し時間をくれれば鍼で治せます。ほかの不調がある場合、同時に治療ができる。これが鍼灸のメリットです。
(おわり)
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