はじめに:膝が痛い・正座ができない悩みを解決
こんにちは、鍼灸師の李哲です。
「膝が痛くて正座ができない」「歩くたびに膝が痛む」といった悩みを抱える方は多いですよね。この記事では、50代女性が鍼治療で膝痛を劇的に改善し、正座ができるまで回復した症例をご紹介します。特に、ヒアルロン酸注射で効果が得られなかった方にとって、鍼治療の可能性を知るきっかけになれば幸いです。
患者さんの背景:ヒアルロン酸注射で改善しなかった膝痛
2022年12月、50代の女性が当院を訪れました。彼女は以下のように話していました。
「膝が痛くて正座ができない状態が続いています。以前、ヒアルロン酸注射を1年半、毎月受けましたが、効果は一時的。注射の翌日は少し楽になるものの、すぐに痛みが戻りました。病院の先生は『繰り返せば良くなる』と言いましたが、全く改善しませんでした。」
ヒアルロン酸注射は、膝の痛みを軽減する目的でよく使われますが、私の経験ではその効果は気休め程度です。一部の方には一時的な緩和が見られるものの、根本的な治療効果は期待できません。なぜなら、本当に効果的な治療は、患者を選ばず全員に有効だからです。効果が人によって異なる場合、プラセボ効果の可能性が高いと言えます。
鍼治療の驚くべき効果:膝痛改善率100%
当院の鍼治療は、膝が痛い・正座ができないといった悩みに対して、改善率100%を誇ります。これまで治療した膝痛の患者さんで、効果がなかった方は一人もいません。治癒までの回数は個人差がありますが、確実に改善へと導きます。
この患者さんも、鍼治療を始めてから劇的な変化を実感。最初の数回で「膝が軽くなった」と感じ、徐々に正座ができるようになりました。現在、彼女は次のように話しています。
「正座ができるまであと数ミリ!右膝の内側に少し痛みが残っていますが、それさえなくなれば完璧です。」
関連記事:膝に水がたまる、膝痛は漢方薬と鍼で治った
鍼治療のポイント:最小限のツボで最大の効果
当院の鍼治療は、少ないツボで最大の効果を引き出すことを重視しています。今回の治療では、以下のツボを中心に施術を行いました。
- 膝五鍼、足三里:膝の強化と痛みの軽減
- 太谿、太衝:腎臓の機能を高め、膝と胃をサポート
- 公孫、内関、中脘、上脘、関元:胃の不調(食道裂孔ヘルニアによる)を改善
- 右膝内側の圧痛点:局所の痛みを直接緩和
以下は当時の施術画像。



他の鍼灸院では膝周りに多くの鍼を刺すこともありますが、当院では5本程度で十分な効果を発揮します。場合によっては、足三里や陽陵泉だけで治療することもあります。
なぜなら、鍼灸は芸術であり、一つのツボで複数の不調を改善できるからです。鍼の本数が多いほど効果が高いというわけではありません。
関連記事: 鍼灸は芸術!少ないツボで効果を最大化
併存疾患への対応:食道裂孔ヘルニアと水腎症
この患者さんは、食道裂孔ヘルニアによる胃の不調も抱えていました。そのため、胃を強化するツボ(上脘、中脘、内関、公孫)を追加。足三里は膝だけでなく胃の機能も高めるため、一石二鳥の効果を発揮します。
さらに、彼女には幼少期からの水腎症の既往がありました。水腎症は腎臓の弱さを示し、膝痛や胃の不調にも影響を与えます。腎臓を強化する太谿(腎経の兪穴)を刺激することで、膝と胃の両方をサポートしました。
患者さんの質問: 「水腎症が膝痛に影響しているのでしょうか?」
私の回答: 「はい、影響しています。腎臓が弱いと膝も弱りやすく、胃の消化機能も低下します。」
水腎症が進行すると腎不全のリスクもありますが、鍼灸や漢方薬で改善が可能です。以下は、台湾の獣医が鍼で腎不全を治療した例です。
参考記事: 猫の腎不全を鍼で改善
治療の経過:正座ができない状態から劇的改善
治療開始当初、彼女の膝は「棒が入ったように曲がらない」状態で、正座はもちろん歩行も困難でした。鍼治療を始めてから徐々に改善し、一時は運動で悪化しましたが、再び鍼治療を継続することで1年前とは比べ物にならない状態にまで回復しました。
現在の課題は、腎臓の完全な回復です。腎臓が最適な状態になれば、膝痛も完治するでしょう。
なぜ鍼治療が膝痛に有効なのか?
鍼治療は、体のエネルギーバランスを整え、自己治癒力を高める点で優れています。膝痛の原因は、関節自体の問題だけでなく、腎臓や胃などの内臓の弱さにも関連します。当院では、膝だけでなく全身のバランスを整えることで、根本的な改善を目指します。
関連記事: 膝痛と鍼治療の成功事例
まとめ:膝が痛い・正座ができないなら鍼治療を
ヒアルロン酸注射で効果が得られなかった方、膝が痛くて正座ができないとお悩みの方に、鍼治療は新たな希望となります。少ない鍼で最大の効果を引き出し、全身のバランスを整える当院のアプローチをぜひお試しください。
お問い合わせはこちら: 李哲鍼灸院
(おわり)
コメント