こんにちは、李哲です。
「非定型精神病」は聞き慣れてない病名です。一見治らないように見えますが、怖がらないで下さい。あなたが絶望的になるのは、西洋医学の情報しか見てないからです。
鍼灸は数回で著しい改善が見られ、不安・眠れない・落ち着きがないなどのつらい自覚症状が全部治ります。
今日は非定型精神病を治した症例を詳しく説明しました。西洋薬を飲みたくない方へ、参考になると幸いです。
非定型精神病だと診断され、眠れない・落ち着きがない女性
2020年9月4日
患者さんは40代の女性、8年前から当院の足ツボ整体を受けてきた方です。今回は大変なことがあって、鍼治療に来ました。
2020年7月から、意識はハッキリしているのに裸足で外出して床屋さんに乱入したり、コンビニの休憩室に飛び込んだりして、警察に通報されて病院に運ばれました。
1ヵ月くらいの入院治療後に退院。病院の先生の診断は、「非定型精神病」。今は抗不安薬と睡眠導入剤など、合わせて3種類の薬を飲んでいます。
彼女の主訴は以下の通り。
- 不眠症、夜は眠れない。
- 不安、落ち着きがない。
- 手足が腫れている。
- 足がフワフワしている。
非定型精神病の原因は、身内の不祥事・ショッキングなこと
「病気」には、すべてきっかけがあります。なにも無しで急に起きるのは、「病気」ではなくて「ケガ、外傷」です。言葉を間違わないように、気をつけましょう。
私は彼女に病気になる前の詳細を聞きました。
彼女が言うのは、「2020年5月に大事な祖母がなくなり、ほかにも感情面で打撃があって、7月から精神がおかしい症状が発作した。」
彼女の話で分かりますが、これは身内の不祥事、ショッキングな事が引きかねの病気。
人間の気持ち・感情は確実に内臓の働きを邪魔し、場合によってはとんでもない病気をつくり出します。病気の原因として述べた小論文があるので、参考になると幸いです。
どんな内臓がダメージを受けて、今の症状が現れたのかを簡単に解釈します。
- 不眠症は心臓の問題。
- 手足が腫れる(むくみ)のは心臓と腎臓の問題。
- 足がフワフワするは腎臓の問題。
- 不安・落ち着きがないのは、主に心臓の問題。
要約すると、主に心臓と腎臓を同時に治す必要性があります。
原因が分かれば、治療も簡単です。
以下からは鍼治療を始めてからの記録。
鍼を刺した瞬間から、心が落ち着いて来た
2020/9/4
1回目の鍼。
刺したのは内関、神門、太衝、合谷、百会、陰陵泉、地機、三陰交。
彼女が言うのは、「鍼を刺した瞬間から、心が落ち着くようになった。」
30分後、全部の鍼を取ってから、彼女はトイレに行ってきて話しました。「足がフワフワする感じは減っている。」
鍼の一つの特徴は、即効性。
鍼治療して1日~2日後に良くなるのではなくて、鍼を刺した瞬間からつらい自覚症状が減ります。
以前、鍼1回で胸焼け・胃もたれが治って「魔法使いだ」と言った患者さんもいました。
西洋薬を止めさせるのには、家族の協力が必要
私は彼女にすべての西洋薬をやめる事をすすめました。だって、飲んでも治ってないじゃないですか?効果もない薬を飲み続ける理由はなんですか?
彼女はやめる事に対して躊躇していました。
またおかしくなり、入院治療になるのではないかと心配したでしょう。
私は彼女を慰めました。
「漢方薬と鍼で必ず治るので、安心して西洋薬を止めていいです。」
付き添いで来たお父さんも、西洋薬を止めることを支持しました。なぜなら、お父さんは彼女の薬を調べたことがあり、いろんな副作用が彼女の体に現れたのを見たからです。
2人の支持があったので、彼女も安心して漢方薬と鍼だけの治療を決意しました。
臨床で最も難しいのは、家族が鍼治療を反対・疑う事。賛否両論の状況だと、患者さんの治療に対する希望が薄くなる、もしくは絶望的になり、良いことがありません。以前治療した女性、抗がん剤をやめてみることを薦めましたが、最終的にはダメでした。よっぽど意思が強い人じゃないと、周りの人に意見にのめり込まれます。
1回目の鍼で手足のむくみは治り、親指のマヒが減って、少しは寝られるようになった
2020/9/11
2回めの鍼治療。
彼女の報告:
前回帰った日から、すべての西洋薬を止めている。
- 前回の鍼をしてから、手足のむくみは治り、右足の親指のマヒは減ってきた。
- 寝付きは良いけど、2~3時間くらい寝て目が覚める。
- 昼寝は30分~1時間できる(以前は、昼寝なんかできなかった)。
- 食欲良好、1日3食をきちんと食べている。
不安、落ち着きに関して、彼女は笑いながら話しました。「やることがなくて、落ち着きがないです。」
これは病態ではないので、気にする必要がありません。彼女の不眠症を治すのが1番の課題です。
ちなみに、彼女の右足の親指がマヒしたのは、西洋薬を飲み始めてから現れた症状。つまり、薬害です。これも1回目の鍼で緩和し始めました。
薬の副作用で現れた症状を治したケースは、他にもあります。以下の記事、参考にして下さい。
2回目の治療後、3日間は良く眠れるようになった
2020/9/18
彼女の報告:
前回、金曜日に鍼をしてから3日間(金曜日~日曜日)はすごい良く眠れた。ただし、月曜日から睡眠の質が下がり始め、気分も不安定になり落ち着かなくなる。今日はあまり食欲がなくて、首肩コリもある。
治療のツボは、うつ伏せで腎兪、胃兪、天柱、後谿。仰向けでは内関、公孫(補法)、通里、大鐘、神門、百会。
全部の鍼を抜いてから、彼女が言うのは「落ち着いて来た。首肩コリと背中は、とても楽になった。病院の検査があったけど、全部キャンセルしちゃった。どうせ行っても同じ薬が出るだけだし!」
肩こり、首こりが鍼で治るのはもちろん、足ツボ整体でも解決できます。過去症例があるので、参考にしてください。
3回目の治療後、料理ができて普通の生活に戻った
2020/9/25
今日は4回目の鍼治療。
彼女の報告:
9月19日から実家を出て、子供と一緒にいつもの生活を送り、料理もできている。退院してからは、料理もできず自立できなくて、実家で面倒を見てもらったのです。
睡眠、便通、尿、食欲などを聞いたら、すべてOKでした。つまり、鍼治療を卒業してもいい。鍼灸で治ったかどうかを判断するのは、患者さんの自覚症状によります。以下はその判断する6つの基準、どうぞご覧ください。
しばらく経ってから、彼女にメールして状況を聞きました。不眠症、落ち着きがないのは治り、状態はずっと安定しています。彼女は新しい仕事を探して始め、毎日元気に過ごしていると聞いたので、一安心しました。
治療過程を振り返ってみます。
- 手足のむくみは1回で治り。
- 足がフワフワするのは、1回で改善。
- 不眠症、落ち着きがないのは4回で治り、状態が安定しているので、鍼治療が要らなくなった。
様々な効果が素早く出たのは、2つの理由が考えられます。
- ずっと漢方薬を飲んでいたので、土台が強い。
- 西洋薬をすぐ止めてくれたので、これ以上の毒素を入れてない。
精神病治療で漢方薬の効果も絶大的
今回の治療は鍼と漢方薬を併用しました。鍼の効果はもちろん著しいけど、漢方薬の効果も認めないといけません。もし鍼だけだったら、もう少し回数がかかった可能性があります。
「漢方薬で精神不安定、落ち着きがないのも治るの?!」とビックリする方、漢方薬の効果はあなたの想像以上です。精神不安定が治るだけではなくて、自殺行為に走る人でも治せます。以下は一つの症例、参考にして下さい。
病名が大事?つらい自覚症状を治すのが大事でしょう?
最後、非定型精神病に関して、中医学の考え方を述べます。
西洋医学が非定型精神病だと診断したのも、眠れない・不安・落ち着きがないなどの症状があるからです。もし、眠れない・不安・落ち着きがない症状がなければ、非定型精神病だとも診断できない。
鍼灸が治せるのは、ちょうど非定型精神病の諸症状を治せるからです。うつ病よ精神分裂病よ躁うつ病よ、みんな関係ありません。諸症状が消えれば、良くなっていることです。
中医学には五臓六腑・経絡と様々な自覚症状との関連性が分かるので、辛くなった時は関連する五臓六腑・経絡を治せば、自然に病気が治ります。鍼灸はなぜ効くのかを説明した小論文があるので、良かったらご覧ください。
西洋医学は様々な病名を出し続けています。一見、科学的根拠に基づいた分類に見えるけど、本質は薬を売るためです。症状だけあって病名がなかったら、薬が売れないから!
ところで、病名ってそんなに大事でしょうか?
治療で1番大事なのは、つらい諸症状が消えて、普通の生活が送れる事でしょう?病名がどうのこうのって、意味あります?
◯◯精神病だと言われても落ち込まないで下さい。あなたは信頼できる鍼灸医・漢方医に尋ねるべきです。数千年の症例を持っている中医学が、解決策がないわけがありません!
(おわり)
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