
朝の歯磨きでえずくのは「痰」が原因。体質改善で快適な朝を!
朝、歯磨きでえずくのは年齢のせいではない
こんにちは、中医学を基にした健康アドバイスを提供する李哲です。
朝、歯磨きをすると「おえっ!」とえずくことはありませんか?ネット上では「ジジイになったから」「加齢のせい」といったユニークな解釈が飛び交っていますが、これは無理のある説明です。その理由は以下の通りです。
- 歯磨きでえずかない高齢者もいる
- 若い人でも同じ症状を経験する
つまり、朝の歯磨きで吐き気を感じるのは年齢の問題ではなく、体内に溜まった「痰」が原因です。この記事では、中医学の理論に基づき、えずきの原因と体質改善のための具体的な対処法を詳しく解説します。毎朝の不快感を解消し、快適な一日をスタートさせましょう!

胃腸・横隔膜の「痰」が本当の原因
中医学では、歯磨きでえずくのは、胃腸や横隔膜に溜まった痰が原因だと考えます。痰とは、体内に蓄積した湿気や老廃物のことで、年齢に関係なく発生します。胃腸や横隔膜は食道を通じて口腔とつながっており、歯ブラシで口腔を刺激すると、下部の痰が動き、吐き気を引き起こすのです。
この理論が本当かどうか、簡単に検証する方法があります。漢方薬や鍼灸治療を受けてみてください。症状が改善すれば、中医学の考えが正しいことが証明されます。また、胃腸や横隔膜の痰は、ひどいめまいを引き起こすこともあります。過去の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

たとえば、めまいや車酔いがひどい場合も、痰が関与している可能性があります。私の親族の治療例では、鍼灸でこれらの症状が劇的に改善しました。このような事例からも、痰が不調の原因であることがわかります。
なぜ胃腸・横隔膜に痰がたまるのか?
痰が体内に蓄積する主な原因は、食生活と生活習慣です。特に、以下のような習慣が湿気や痰を増やします。
- 肉中心の食事で野菜を避ける
- 過度な飲酒
- ハムやソーセージなどの加工肉の過剰摂取
- 甘いものや乳製品の食べ過ぎ
これらの食品は体内に湿気を生み出し、長期間滞留すると粘り気のある痰に変化します。

さらに、以下のような行動も痰を増やす要因です。
- 水を急いで飲む
- 寝転がったまま水を飲む
人間の体重の約70%は水分で、体内では毎日湿気や痰が生成されています。目に見える痰を吐き出す場合はイメージしやすいですが、体内に潜伏する痰は気づきにくいもの。量の違いはあるけど、誰の体内にも存在します。
痰をゼロにすることはできませんが、適切な生活習慣で極力減らすことは可能です。たとえば、汗や尿を通じて水分を排出することで、痰の蓄積を抑えられます。汗をかかない、尿の回数が少ないと、体内に水分が溜まり、痰や湿気に変わるリスクが高まります。

また、ストレスや睡眠不足も胃腸の機能を低下させ、痰の蓄積を助長します。忙しい現代社会では、こうした要因も見逃せません。日々の生活習慣を見直すことで、体のバランスを整え、朝の不快感を軽減できます。
体内の「痰」を減らす4つの対策
1. 食生活を見直し、過度な飲酒を控える
食事は毎日3回以上摂るため、体への影響は非常に大きいです。以下のポイントに注意して、痰を増やさない食生活を心がけましょう。
- 野菜を多めに、肉は控えめに
- ソーセージやハムなどの加工肉を避ける
- お酒は適量に
- 脂っこい食品や甘いものを減らす
当院では、患者さんに「禁止食材」を伝えることがありますが、「食べられるものがなくなる!」と笑いながら文句を言われることもあります。詳細な禁止食材リストはこちらで確認できます。

たとえば、乳製品や揚げ物は美味しいですが、体内に湿気を溜めやすいので注意が必要です。野菜スープや発酵食品を取り入れると、胃腸の働きが改善され、痰の蓄積を防げます。
2. 有酸素運動で湿気・痰を排出
過剰な水分は湿気となり、放置すると痰に変化します。これを防ぐには、有酸素運動が効果的です。以下の運動を取り入れて、汗や尿を通じて水分を排出しましょう。
- ウォーキング
- ジョギング
- ヨガやストレッチ
- エアロビクス
サウナやお風呂で汗をかくのも良いですが、運動による発汗は内臓を活性化し、より効果的です。運動とサウナの違いについては、以下の記事で詳しく解説しています。

たとえば、1日30分のウォーキングを習慣化するだけで、体の水分代謝が改善し、朝のえずきが軽減するケースもあります。忙しい方は、エレベーターを避けて階段を使うなど、日常に運動を取り入れる工夫をしてみてください。
3. 鍼灸治療で内臓を強化
鍼灸治療は胃腸や脾臓の機能を高め、痰や湿気を減らすのに効果的です。以下のツボを刺激することで、体質改善が期待できます。
- 中脘(ちゅうかん)
- 足三里(あしさんり)
- 公孫(こうそん)
- 脾兪(ひゆ)
- 胃兪(いゆ)
私の親族の治療例では、胃腸と腎臓の不調によるめまいや車酔いが鍼灸で改善しました。詳細はこちらをご覧ください。
自宅でお灸をするなら、中脘や足三里がおすすめ。やり方は以下の記事で解説しています。


鍼灸は即効性があり、1~2回の施術で朝のえずきが軽減するケースも多いです。定期的な施術で体質を根本から改善できます。
4. 漢方薬で胃腸を整える
漢方薬は胃腸の機能を強化し、痰を減らすのに役立ちます。代表的な漢方薬には以下があります。
- 帰脾湯
- 二陳湯
- 小柴胡湯
- 半夏瀉心湯
- 平胃散
- 安中散
ただし、漢方薬は体質や症状によって適したものが異なるため、専門の漢方医に相談することをおすすめします。自己判断での服用は避け、専門家の指導のもとで適切な薬を選びましょう。

おわりに
朝の歯磨きで「おえっ!」とえずく症状は、鍼灸治療なら1~2回で軽減するケースが多く、根本的な体質改善も期待できます。食生活の改善や運動を続けても症状が続く場合は、漢方医や鍼灸師に相談しましょう。
小さな不調を放置せず、早めに対処することが重要です。大きなトラブルになる前に、快適な朝を取り戻しましょう!

毎日の小さな習慣の積み重ねが、体のバランスを整えます。たとえば、朝の散歩や野菜中心の食事を続けるだけで、1ヶ月後には体が軽くなるのを実感できるはず。
あなたも今日から一歩踏み出して、朝の不快感を解消しませんか?
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