こんにちは。李哲です。
- 寝ても疲れが取れない。
- 足が重く感じて、歩きが遅くなった。
- 連日の外食で胃が疲れ、胃が重い・膨満感がある。
- 歳のせいか、疲れたせいか、顔の皮膚がたるんで、ほうれい線が目立つ…
- 足を速くして、スポーツ競技で勝ちたい!
上記の悩みは、以下のツボにお灸、もしくはマッサージするだけでも改善できます。
足三里(あしさんり)!
足三里はどんなツボで、足三里にお灸してどんなメリットがあるのか、なぜ良いのかを述べました。参考になると光栄です。
足三里は、歴代の名医たちが一押しのツボ
以下は一つの古文の引用。
140歳まで生きた漢方医:孫思邈(そんしばく)が書いたものです。
「宦游吴蜀,体上常须三两处灸之,切令疮暂瘥,则瘴疠温疟毒不能着人,故吴蜀多行灸法。故云:若要安,三里常不干。有风者,尤宜留意。」
唐・孫思邈(そんしばく)の著作:『千金翼方』より
▼直訳します。
私が呉国(今の中国南部)と蜀国(今の中国四川省あたり)を旅行した時、よく2~3箇所にお灸し、化膿させました。そうすると、伝染病の邪気などが体内に入れなくなります。呉国と蜀国にも、お灸が盛んでいました。
健康を保ちたいなら、足三里は常に濡れたほうがいいです。
風邪(ふうじゃ)がある人は、特に気をつけるべき。
足三里が乾かないのは、大昔は直火でもぐさを燃やしたので、火傷をするわけです。ずっともぐさを燃やすと、もちろん水疱ができたままで乾かない。
孫思邈はまた言いました。
「 人年三十以上,若灸头不灸足三里,令人气上眼暗,所以三里下气也」。
▼直訳します。
30歳過ぎてから頭だけお灸して足三里にしないと、気が逆流して見づらくなる。足三里にお灸すると、気を降ろせるので良い。
唐・孫思邈も自ら足三里に、よくお灸をすえるそうです。140歳まで生きたのは、お灸のおかげもあるけど、ほかの気功・漢方薬などの養生法も関連したでしょう。
日本での有名人は、松尾芭蕉ですね。
テレビで何回も名前を見ました。
松尾芭蕉のおくのほそ道 – Wikipediaにも、「長歩きの疲れを癒すために三里のツボに灸をすえる」
足三里はどんなツボ?なぜ疲労回復・滋養強壮作用があるのか?
足三里は胃経(土)の合穴で、属性は土。
つまり、土の中の土。鍼灸理論では、「真土」だと言います。
土は五臓六腑でいうと消化系。
食べたものを消化・吸収して、ほかの臓器・免疫組織にエネルギーを提供するところです。
消化系が強ければ、ほかの臓器もよく働くし、免疫組織もちゃんと働くので、長生きはもちろん元気になります。
中医学では脾胃の気(働くエネルギー)がなくなったら人も死ぬ。脾胃の気さえあれば、人は死なないといいます。
中医学では脾胃を「後天のもと」だと言い、大事にしているのがこの理由。
西洋医学ではよく免疫力!免疫力!だと言いますが、シンプルにいうと免疫力と言うのは胃腸の働きです。もっと簡単にいうと、よく食べられてよく排便する人は、免疫力も強い。
ほかの胃経のツボだと上巨虚・下巨虚、脾経の三陰交などもありますが、足三里ほど有名ではないですね。
呼吸系と消化系の病気は、ほとんど足三里を使います。そして、足三里は膝周りにあるので、膝のすべての痛みも治せます。
足三里のほかのすごい効能
足三里は様々な効能を持っていますが、上記の疲労回復・滋養強壮効果以外の効き目を紹介します。
もっとも治療効果が高いのは、膝痛・胃腸の病気・小児麻痺
え???
小児麻痺も治るの?
ビックリしないでください。
中医学の理論で、足三里は「土」の中の「土」です。「土」は筋肉を作り上げるので、小児麻痺みたいに筋肉萎縮の病気には、最適なツボなのです。
私はまだ小児麻痺の鍼灸症例がありません。今度関連の論文を見つけたら、翻訳します。漢方薬の治療例はありますので、どうぞご覧ください。
上で述べたように、足三里はすべての膝の痛み、呼吸系と消化系の症状に有効です。たとえば下痢、胃腸炎、胃下垂、胃痛、食欲不振、喘息、鼻炎、慢性気管支炎、呼吸困難、小児マヒ、膝痛、変形性膝関節炎…
足三里のもっとも代表的な効能は、小児麻痺と膝痛、胃腸の病気です。以下は足三里を刺した瞬間に、胃腸がギュルギュル鳴った面白い症例。参考になると幸いです。
足三里が肺結核に有効な原因
「足三里へのお灸で、肺結核も改善する」と、NHK番組で見ました。 当時の感想文も書いたので、参考になると幸いです。
上で述べたように、足三里は土の中の土。
陰陽五行論でいうと、「土生金」。
つまり、土が強ければは肺(金)、大腸(金)の機能も強くなる。だから、肺結核にも有効なわけです。
実際に肺結核を治すとき、足三里よりも良いツボがありますが、残念ながらその外国人は知らないみたいですね。以下は肺結核の諸症状を治した症例、いろんなツボがあるので、勉強になると思います。
足三里は土の中の土、消化系の中盤で、ほかの臓器と免疫組織に栄養を提供。
だから、足三里を強化すれば、同じ食べ物でもたくさん栄養を消化・吸収して、体も自然に強くなり、病気にもなりにくくなります。
足三里は顔のたるみ、ほうれい線、シワにも良い
足三里は胃経のツボ。
胃経は顔の横と真正面を走ります。
顔にそばガスができる、顔が老ける、たるむ、シワが増えるなど皮膚のトラブルは、みんな胃経が弱くなったからです。
今は美容関連の化粧品、家電など多いけど、あれはみんな二の次の対策です。
根本の美容秘訣は、胃経を強化すること。
足三里にお灸するのは経済的で、美容につながるだけではなくて、体力がものすごく増えます。胃経と美容の関連性は、過去記事で詳しく説明しています。どうぞ参考にしてください。
足が速くなるので、スポーツ選手にはうってつけ!
足三里にお灸して良いことは、もう一つあります。
体力が増えて、下半身が強くなるので、走るのが早くなる。
これは女の子で検証済みです。以前の記事で書きました。
マラソン選手、100m競技選手などは足三里にお灸するだけでも、成績がぐっと上がります。もっと成績を上げたいなら、鍼灸医に診てもらうべきですね。
鍼は過酷な練習からくる筋肉疲労・内臓を修復するだけではなくて、筋繊維の強化にもなるので、もちろん成績が良くなります。しかも、鍼治療はドーピング問題がありません。マラソン選手だった患者からの感想で検証できました。
足三里の位置、お灸する際の注意点
簡易な取穴方法は、膝皿の下縁から指4本分の下、すねの外側にあるところ。強く押すと、前脛骨筋(すねの外側)がしびれて、痛気持ちいいです。
お灸のやり方と注意事項は、過去記事を参照してください。
足三里にお灸できなかったら、強く揉むだけでも効果あり!
足三里みたいに幅広く、様々な病気治療に使うツボは、すごい少ないです。以前ご紹介した関元がその一つ。
関元などはお腹を出さないとお灸できないので、自宅じゃないと難しいですね。しかし、足三里はズボンをめくればできます。お灸ができなかったら、ツボ押し棒でグリグリ強く押しても効果ありです。
関元・中極はマッサージ棒でグリグリやってもダメです。ツボが深いところにあるので、マッサージでは届かない。必ず鍼、もしくはお灸で施術する必要があります。
通勤中、飛行機で移動中、仕事で一休みの時…親指でグリグリ足三里を押すと目がバッチリ開くし、家に帰ったあとお灸すれば翌日のパワーも違います。
もちろん、足三里を押す以外に、お腹の関元・中極にお灸までしたら最強ですね~
コメント
李哲さん、こんにちは。
ツボ押し、やってみます!
haluka (id:halukablue)さん
ぜひツボ押しやってみてください。続けると効果ありますよ。