万病を治すお灸のツボ:膏肓(こうこう)

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こんにちは、李哲です。

歴代の有名な鍼灸物語として、面白い話があるので皆さんに紹介します。

一般的に、ツボは経絡上にあるので、効能はだいたい限られています。例えば肝経の経穴(ツボ)だったら、肝臓もしくは胆のうの病気しか解決できない。一つのツボで、すべての経絡・臓器の病気に効くのはありません。

ただし、唯一の例外があります。

膏肓(こうこう)。
だいたいの位置は以下の図面を参考にしてください。

膏肓穴の位置

膏肓穴の位置

治療効果・適応症は、ざっくり書くと以下のとおり。

  • 吐血
  • 血痰
  • 脾胃が弱い
  • 手足がだるい、倦怠感
  • 喘息、気管支炎、肺炎、
  • 長引く咳
  • 肺結核
  • 夢精(むせい)(寝ているときに精子が出てしまう症状)
  • 胸膜炎
  • ED
  • 慢性胃炎
  • 胃の出血
  • 慢性疲労症候群
  • 自律神経失調
  • 乳腺炎
  • てんかん
  • 忘れ物が多い
  • 首肩と背中が痛い
  • 背中の膿・出来物
  • 不眠症・夢が多い
  • 滋養強壮効果がる

効能の多さには唖然とするでしょう。

万病に効くということは、どんな病気でも治療ができるということ?

そうです。
薬王だと言われる唐朝の名医、孫思邈そんしばくは『千金方せんきんほう』で「無所不療」(何でも治せるの意味)と書いてあります。以下は原文の引用。

膏肓能主治虚羸瘦损、五労七傷及夢遺失精、上气咳逆、痰火発狂、健忘、胎前产后等,百病無所不療。

千金方せんきんほう』より引用

膏肓穴は鍼を刺すより、お灸をする時が多い。
鍼灸医はあれこれ刺しても効果がない時、膏肓を選んで集中的にお灸をします。だいたい1回で500荘(個)。毎日やって、患者さんが元気になるまで続きます。

お灸の熱気がお腹まで伝わるまで、たくさんお灸をしないと効果が出ないので要注意。

毎回500荘もやったら、そうとう時間がかかるし、火傷は避けられないでしょう。あくまでも、これは最後の手段です。病がここまでひどくなる前に、治せるツボはたくさんあるので、その前に治せば良いと思います。

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「万病に効くなら、ほかのツボを習う必要がないでしょう?」と質問する人がいるかも知れません。

確かに、一理ありです。
ただし、各ツボにはその得意分野があります。何々を治すには、このツボが最強。ツボの効能は、歴代の名医たちが臨床経験でまとめています。その中で有名なツボとしては関元でしょうか。ほかの記事で詳しく説明しているので、参考にしてください。

膏肓穴はなんでも治せると書いてますが、ある病気を治すとき、最強ではありません。膏肓穴よりもっと早く治せるツボは、たくさんあるのです。だから、鍼灸医は経絡とツボ、中医学の生理学と病理学などの勉強が必要です。

ちなみに、中医学では「病が膏肓まで入ったら、医学の神様でも治せない」と言います。日本語では、「病膏肓に入る」と表現。

中医学理論で、すべての病気は段階性があり、辛い症状が現れた芽の段階で治すのがベストだと言います。辛い症状を無視したり、放ったらかしたりすると、何年~何十年後には大きな病気が訪ねてくるので、症状が現れたらすぐ治してくれる先生を探してください。

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