小型扇風機、ネックバンドアイスリング…寒気と風邪を体内に持ち込まないで!

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小型扇風機とアイスリングが体に良くない原因を中医学で解釈する

こんにちは、李哲です。

今年の夏は熱くて、小型の扇風機と首を冷やすネックバンドを使っている人が増えていますね。ところで、その潜在的な危害を知っている人は少ないでしょう。

中医学理論で説明すると、首に巻くアイスリングは寒気、小型扇風機は風邪(ふうじゃ)をもたらす。次はその害を具体的に話します。

風邪(ふうじゃ)の害

黄帝内経こうていだいけい』で言うのは、風為百病之長。その意味は、人間が病気になるナンバーワンの原因は風邪(ふうじゃ)。だから、古代の医書には風邪は避けるべきだと書いてあります。

たとえば産後は体が弱っているので、絶対に風邪に当たらないように外出禁止で、ドア、窓も開けず1ヶ月くらい閉じ込めて、気血を補う薬膳・漢方薬をひたすら飲ませます。産後ケアが足りなかった場合、様々な後遺障害が残ります。以下の症例が一つ、参考になると幸いです。

皆さんは「顔面麻痺」という病名を聞いたことがあるでしょう。西洋医学ではヘルペスウイルスの再活性化が主な原因だと言うそうです。

中医学で解釈すると、風邪(ふうじゃ)が顔面に入ったからです。

人間の皮膚には生まれつきの防御システムがあって、外部の風邪(ふうじゃ)が簡単に体内へ入れません。中医学ではこの防御力を「衛気」と言います。

「衛気」が弱くなると、皮膚の穴の開閉がうまくいかず、外部の風邪(ふうじゃ)が、その隙間をくぐって入ってきます。もちろん、あなたの体が丈夫で「衛気」も強ければ、風邪にあたっても支障はない。

風邪(ふうじゃ)がよく起こす病気は風邪(かぜ)、インフルエンザ、コロナなど。上記の顔面麻痺も同じです。

扇風機を顔に当てて一時的に涼しくはなるけど、万が一風邪(ふうじゃ)で顔面麻痺になったらとうしますか?西洋医学が治せると思いますか?

寒気の害

小型扇風機と比べたら、アイスリングのほうがもっと強烈。とても避けるべきです。

人間の体は陽気が主導するもの。陽気があるので人間には一定の体温があって、寒さに耐えられる構造になっています。陽気の反対面は陰気(寒気)。つまり、寒気は体の陽気を損なう。したがって、全体的の免疫機能が下がるので様々な病気を引き起こす。

首後ろには督脈があり、督脈は脳に入ります。また、ほかの陽経が頭はに昇ります。

人間の頭は陽経のみ通っています。だから、人間の頭は寒さに強い。冬になっても、手足みたいに寒くなりません。

首肩にはたくさんの経絡が絡んでいる

だからと言って、冷たいものの継続性の攻撃に耐えられるわけではない。

首に氷を巻いたら、頭からの汗は止まるかもしれませんが、寒気は徐々に体内へ忍び入り蓄積します。1から10→50→100→500→1000…体の陽気が抵抗できないレベルに上がったときは、首肩と背中にトラブルが起きます。

寒気が体に対する悪影響は、中医学理論で一言でまとめると以下の通り。

寒則縮」。
その意味は縮まる、けいれんすること。

いわゆる肩こり、首こり、肩が張る、背中がつる…全部寒気が原因だと言えます。また、寒気が首の経絡に沿って脳に入った場合、頭痛が起きます。寒気が何年も重なると強烈な頭痛になる。

その寒気が経絡に沿って、五臓六腑に入った場合は慢性的な内臓病を引き起こす。たとえば胃痛、生理痛、子宮筋腫、ポリープなど。

夏に汗をかくのは当たり前

夏はもともと暑い時期で、汗をかくのは普通です。汗出ないのが異常。もしくは首から上だけ汗をかいて、首下からは汗が出ないのも異常です。

美意識を追求する現在、当たり前の常識は皆さんに捨てられ、強制的に汗を止める制汗剤まであるので、まったく自然の法則と逆走です。

汗が出る時期に汗が出なかったら、もちろん体内に溜まります。いくら尿から水分が出るとは言え、汗腺から出る水分量を無視してはいけません。長年経った時はむくみ始め、水太りが始まります。

汗腺の働きが弱くなるので、皮膚の新陳代謝も悪くなり、皮膚がカサカサになりやすいです。また、体に利用されてない冷たい水が貯まると体温も徐々に下がるので、冷え性にもなります。冷え性になったら、癌よ生理痛よ子宮筋腫よ…なんでも訪ねて来ます。

おわりに

繰り返しますが、
暑い時期に汗をかくのは正常。
汗が出ないほうが異常。

どうしても汗をかくのは嫌な方には、日笠を勧めます。風邪(ふうじゃ)と寒気が入る心配はないけど、将来的に水が溜まったときに起きた不調は、そのとき解決してください。

汗は出るけど、他の人より明らかに多過ぎる場合は、漢方医もしくは鍼灸院に訪ねてみてください。ばかげたレーザー手術で汗腺を焼き殺すやり方より、全然いい結果が出ます。以下は一つの漢方薬症例、参考になると幸いです。

多汗症の鍼治療例はまだ考案中で、公表まではほど遠い。ほかの簡単な症例があったら、また紹介します。

汗をかくのが多い。真夏の暑さで熱中症が心配な方は、以前書いた記事を参考にしてください。多汗症を治す効果はさほどないですが、汗をかきすぎて体調不良になるのは予防できます。また、一般的な体力増強剤としても有名。

効果はいろいろありますが、弱点は値段が少し高いだけですね。高価な人参が入っているし、中国での原材料高騰で、日本では10%くらい値上がりしています。

(おわり)

体には気があって、最初は抵抗できるけど、蓄積したのが抵抗力より強くなったとき、体は負けていろんな不調が起きます。

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