咳が治らない若者、漢方薬と鍼灸で3日で完治した症例

こんにちは、李哲です。
中国河南省石家荘市の女医、張静中医師1の症例「这种的咳嗽比较好治」(2025年3月11日発表)を翻訳しました。

治らない咳で悩んだ若者が、わずか3日で治った内容です。咳を治す一撃必殺の方法は、漢方薬+鍼灸であることを知ってください。

目次

咳が何日も治らない若者

若者が母親と一緒にクリニックに来ました。母親は胆嚢の病変の治療を受けに来ています。

鍼灸の際、若者から相談がありました。「咳が数日続い、なかなか良くならず困っています。2日後に海外に行くので、煎じ薬は持っていけないから既成品を処方してもらえますか?」

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初診時の診断

若者の舌は紅く、薄い黄苔がありました。聴診器で肺を聴くと、少し問題がありました。脈は滑数。

私は彼に漢方薬を2日分を処方し、「煎じ薬の効果は非常に優れています。この病気なら数日もかからないです。飛行機に乗る時には良くなっているかもしれません」と伝えました。

彼は以前に煎じ薬を飲んだ経験がないせいか、今回は数日間良くならなかったため、すぐには効果が出ないかもしれないと感じ、ためらっていました。

私はさらにこう伝えました。「もし2日後に明らかに良くならなかったら、必ず既製品をお勧めします。鍼灸も試してみてください。咳の治療には鍼灸の方が漢方薬より早く効果が現れることがありますよ。」

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鍼灸治療

鍼をするとき、彼は横になり非常に緊張していました。

使用したツボ:
尺沢、孔最、魚際穴、二間穴、内庭穴、行間穴

翌日にもう一度鍼灸に来るように伝え、できれば出国前に治るようにしました。

治療経過と2日目の状況

翌日、彼は鍼灸に来ませんでした。母親の鍼灸の際に尋ねると、「子供は用事があって鍼灸に来られませんでしたが、咳はかなり良くなり、ほとんど咳をしなくなりました」と言いました。

その日、漢方薬をもう1日飲み、さらに2包お渡ししました。3日目の朝に1回、飛行機に乗る前のお昼にもう1回飲むように伝え、効果を確実にしました。

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3日後には咳が完全に治った

3日目に母親が予約時間より早く来ました。
「急いで鍼灸を済ませて、子供を車で空港に送りたいです」と言いました。母親によると、咳はすでに完全に治っていました。

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咳嗽の陰陽分類と考察

私はどんな病気も、単にその病気だけで見ると、陰陽に分けられると考えます。

例えばこの患者の咳は、明らかに陽性の咳で、内熱があります。熱を瀉せばすぐに良くなります。しかし、陰性の咳もあります。例えば、顔色が蒼白で、舌に水気が滴り、水を飲みたくない場合、これは寒と飲がある状態で、陽性の咳のようには早く良くなりません。

李哲の説明

張静先生が話したように、咳は陰陽2つのタイプに別れます。中医学の診断は、「陰陽表裏虚実寒熱」、八綱弁証が中医学の特徴。陰陽が1番最初に書かれているから、1番大事な基準。つまり、どんな病気でも中医学は最初に陰陽を判断して、その後に表裏虚実寒熱などを判断するのです。

鍼治療を行いながら実感したのも、治しやすい咳(陽性)と治りにくい咳があります。治しやすい咳(陰性)は1~2回でも劇的改善、もしくは完治。治しやすい咳は3ヶ月~6ヶ月かかる場合もあります。

陽性か陰性かを判断する基準は、いろいろあります。脈診、舌診、顔色を見る望診、諸症状の問診など。

以下は私が臨床で治療した様々な咳。鍼は肩こり腰痛しか治せないとイメージを持っている方が多いですが、内科のすべての病気に有効であることを知ってください。

  1. 張静先生は中国・河北省石家庄市の中医師です。『傷寒雑病論』の処方箋で様々な病気を治す若者実力派。本ブログでは彼女の症例を数多く翻訳しました。張静先生の診療所住所・電話番号などは以下の記事をご覧ください。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)

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