何年も咳が止まらないのは1週間で治り、10年の鼻炎・めまい・頭痛も同時に治った漢方薬症例

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こんにちは、李哲です。
ニハイシャ先生の弟子が公開した治療例、菲菲医师的经方临床使用案例报告–长期咳嗽(2009年10月16日発表)を翻訳しました。

4~5年も治らない咳、そして睡眠障害・鼻炎などを漢方薬で簡単に治った例です。記事中の処方箋など参考になると幸いです。

何年も咳が止まらないのは1週間で治り、10年の鼻炎・めまい・頭痛も同時に治った

2009年10月3日。
患者さんはアメリカ人女性、52歳。小太り体型、ある西洋医学クリニックの経理をしています。

止まらない咳は、すでに4~5年も経っている。
毎日咳が出て、昼も夜も咳が続く。咳したあとはめまいがする。ほとんど乾咳で、たまに少量の白い痰が出ます。

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イメージ図

他にある症状は、

  • 首こり
  • 頭痛
  • 不眠症
  • 鼻炎歴は10年で、いろんな治療をしたけど治ってない
李哲の説明:
鼻炎歴が10年なんてかわいそう。
鼻詰まり、くしゃみなどは鍼だけでも素早く治せるから。(鼻炎のために西洋薬をたくさん飲んだり、手術した人は治りが遅いです)以下は一つの症例、参考になると幸いです。

副鼻腔炎の頬が痛い、鼻詰まりは1回で治り、下痢も普通の便になっちゃった

以下は問診内容です。

1.咳で睡眠が悪い。寝付けは良いけど、1回目が覚めるとなかなか寝れない。朝までぐっすり寝れない。
2.食欲は良い。
3.両足は温かい。
4.大便は毎日1回ある。
5.喉は渇く、冷たい水が飲みたがる。
6.小便の色は少し黄色い。
7.汗は出る。
8.身体が暑がり、寝汗はかかない。
9.体力は良い。

李哲の説明:
睡眠障害に対して、漢方薬はもちろん効果バツグンで、鍼治療も同じ効果が得られます。また、レベルが低い足つぼ整体でも続ければ効果が見られます。以下は一つの症例、参考になると幸いです。

うつ病ですごいイライラ・攻撃的な患者が穏やかになり、ひどい不眠症は3~4回で熟睡できるようになった【足つぼ整体の症例】

舌診:少し黄色くて赤い。
脈診:緩・有力。

処方箋:

  • 麻黄3銭
  • 射干3銭
  • 紫菀3銭
  • 款冬花3銭
  • 生姜三片
  • 大枣10
  • 半夏五钱
  • 五味子五钱
  • 細辛二钱
  • 辛夷三钱
  • 石菖蒲三钱
  • 蒼朮三钱。

9碗の水で3杯まで煮詰め、1日3回。

李哲の説明:
上記の処方箋は射干麻黄湯やかんまおうとうがベースになって、鼻炎の原因となる湿気・痰などを除去する生薬も入れて、複合処方箋になっています。射干麻黄湯やかんまおうとうはコロナの咳を治すことでも有名です。以下の記事では、何度も登場している処方箋になっています。

新型コロナ肺炎4人を完治した中国病院の報道(漢方薬処方箋も説明)

2009年10月10日に再診察。
10月4日の夜から漢方薬を飲んで、今はほとんど咳がない。睡眠は良くなり、めまいと頭痛は消えました。鼻炎は良くなって、今はダイエットを考えているそうです。

彼女は私に言いました。
「私の咳は4~5年経っているけど、漢方薬を1週間で治りましたよ。一つ悲しい事があるけど、私は地方で一番良い呼吸器科の病院で仕事しているのに、病院の先生は治せなかったです」

あとで分かりましたが、彼女の仕事場はPulmonary Care of xxxxxx,

西洋医学のクリニックで働いて医療保険も良いのに、自腹で漢方薬を飲みに来て。彼女も西洋医学のダメな所を知っているでしょう。この時、ニハイシャ先生1の言葉を思い出しました。

「治せないのは医学のせいで、医者のせいではない」

李哲の説明:
西洋医学に詳しい人ほど西洋薬を使わないし、手術を信じません。例えば薬剤師さん。以下は面白い例です。薬がすぐ手に入る薬剤師なのに、漢方医のところまで行って治療しているのです。

腰痛で歩けなくて歩行補助車で来た薬剤師、麻黄附子細辛湯+桂枝芍薬湯+狗脊を3日飲んで治った。

倪海厦(ニハイシャ)先生の評価

簡単な咳すら西洋医学は治せません。
どれだけ規模が大きな病院でも、設備がどれだけハイテクノロジーでも、治せないものは治せない。

医学は設備が良いのか医療保険が良いのか関係なしで、正しい医学と間違った医学しかありません。

どうやって正しいのかを区別するのか?
簡単です。

治せば正しい医学!

皆さんは納得するでしょうか?

李哲の説明:
以下は中医学VS西洋医学の例です。
どの医学が良いのか、自分で確認してください。

東洋医学と西洋医学の対決:乳がんは手術・抗がん剤よりも漢方薬の方が、生活のクオリティーが高く長生きできる!

患者さんの治療した結果で分かりますが、経方こそ正しい医学です。温病派の中医師は麻黄を見ただけで、鬼を見たように逃げます。使った事は更にない。

菲菲は非常に優秀です。
海外で私たちの伝統文化を広めて、引き続き頑張って欲しいです。

以下は菲菲先生のもう一つの漢方薬治療例。実力がどれだけあるか、見れば分かります。

先週、私は親友の娘さんを治療しましたが、H1N1(インフルエンザ)だと診断されたけど、大青竜湯で熱が下り、その後は麻杏甘石湯で片付けました。その後病院で検査したら、H1N1は治っている。

中医学で言う「青龍」は麻黄です。

麻黄(まおう)の画像

麻黄(まおう)の画像

現在、温病派の中医師は麻黄、桂枝を怖がって使ってもいません。
これで病気が治せるでしょうか?

李哲の説明:
温病派、経方派はニハイシャ先生の症例で良く現れる言葉。以下の記事で、私が理解している言葉で詳しく説明しました。参考になると幸いです。

漢方が効かない原因は、「温病派」処方かも知れない。「経方派」と「温病派」の処方箋の違いを詳しく説明します。

(おわり)

  1. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

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