こんにちは、李哲です。
スタンフォード大学の博士、李宗恩中医師1の症例、又一個頸動脈嚴重堵塞病例(06/06/2024発表)を翻訳しました。頸動脈のつまり、血栓などで手術するかとうか迷っている方へ、漢方薬は最も良い選択肢である事を知ってください。
頸動脈のつまりがひどくて、だるくて歩けない男性
オンライン診察をしたのは、70代のおじいちゃん。頸動脈の70%~90%が詰まってます。そして多発性脳梗塞を引き起こし、血糖値が高くてめまいがする。患者さんはとてもだるくて、歩くのも辛いです。前立腺肥大症もあって、口とベロが乾く。舌苔は白くて分厚い。
患者さんは毎日牛乳を飲んで、たくさんの果物を食べていました。
牛乳、果物は止めるべき
今年の2月から1回目のオンライン診察をしました。私の判断は、頸動脈のつまりはそこまで危険ではない。最初に解決すべきなのは、全体的の状況を改善すること。だから、おけつを溶かす生薬は少しだけ入れています。他に強調したのは、必ず牛乳をやめて果物の摂取量を大幅に減らすこと。
4月の下旬に2回目のオンライン診察。
全体的に改善されました。
患者さんの家族は私が4月に書いた症例(頸動脈のつまり、動脈硬化が改善され、頭痛も治った例)を見て、今回は頸動脈の治療に専念することを希望しました。
私は頸動脈のつまりが最優先事項ではないと思いましたが、患者さんがすでに2ヶ月の漢方薬を飲んでいたし、切り替えるのもいいかも知れないと判断しました。処方したのは特別な生薬ではありません。漢方薬基礎がある人は、だいたい使ってる生薬の意図がわかるはずです。以下は処方内容。
葛根、桂枝、白芍、生薑、炙甘草、紅棗、白朮、茯苓、豬苓、澤瀉、吳茱萸、人參、酸棗仁、川芎、三七、桃仁、紅花、乳香、沒藥、炙黃耆、柴胡、防己。
頸動脈のつまりが著しく改善し、バイパス手術も要らなくなった
5月になって患者さんのめまいがひどくなりました。診察してない限り、私は何が原因か把握できません。ご当地の生薬品質の問題かもしれませんし、患者さんが冷えたとか、生活リズムが乱れなどの可能性もあります。
次のオンライン診察を始める前、西洋医学の先生は頸動脈のつまりが心配で、すぐ CTとMRIの検査をやらせました。もし詰まりが以前よりひどかったら、その場でバイパス手術をしないといけない。
患者さんと家族は、バイパス手術を受ける心の準備もしました。ところで、患者さんは手術室から直接押し出されました。なぜかと言うと、画像診断でわかったのは、頸動脈のつまりは大幅に減って、今は40%ぐらいしかない。バイパス手術が必要なレベルに達してなかったのです。
生薬の品質がバラバラなのが大きな問題
患者さんの要求で、診療所はアメリカから薬を患者さんに送りました。届いた後飲んでみて、ご当地の生薬との品質を比べるつもりです。
オンライン診察で、生薬の品質問題はずっと大きなネックになっていました。

当院で使ってる生薬は、全部中国で製造したものをアメリカに輸入しています。アメリカからまた中国の患者さんに送るのは、非常に経済的ではなくて効率も悪いです。
生薬の品質管理は、以前から大きな問題です。
私は以前、中国招商局集団の官僚たちと話したことがあります。当時アドバイスしたのは、招商局は各地の政府・農家たちと契約し、有機栽培を励み、いろんな原産地から最良の生薬を集めて品質管理を行ったあと、招商局のブランド力で全国へ販売する事。しかし、招商局の高層官僚が興味を持っていたのは、人材と医療を統合した高級老人ホーム。
高品質な生薬を作るのは、社会への貢献でもあるし、とても良い商業模式でもあります。信用があって、将来を大事にする大手会社が事業として推進する事を願います。
ニセモノを販売したり、買い占めて暴利を儲ける商売人のせいで、漢方薬の信用を傷つけてはいけません。
(おわり)
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