こんにちは。李哲です。
アメリカでの中医師:鄭智城先生*1の記事を翻訳しました。
整骨(カイロプラティック)で頚椎を痛めた患者さんを、6日の漢方薬で治した例です。中国語本文のリンク先は、大柴胡汤加补中益气汤治好颈椎病_郑智城(2012-09-12 発表)
頚椎が治ったイタリア人男性が、友人を紹介してくれた
最近来た白人男性は、痩せ型で背が高い人です。話し方はとても親しい、服もしわ無しのキレイさ。話して分かりましたが、彼は高校の先生だそうです。だから、第一印象が良いですね~
彼がここに来たのは、友人からの紹介です。友人の名前を言ったら、私はすぐ思い出しました。イタリア人男性で、彼女と一緒に治療しに来たことがあります。
その後、彼の親と遠方にいる妹まで連れてきました。イタリア人男性の彼女はキレイな金髪女性で、長期的な偏頭痛があったけど、当帰四逆湯で完治。だから、私はよく覚えています。
頚椎症性神経根症の完治したのは、6日間の漢方薬だった
今度きた高校の先生が言うのは、「友人は整骨院で頚椎を痛め、症状がひどかったけど、ここで治ったそうです。非常に印象深かったので、今回治療に来ました。」
西洋でいう整骨は、中医学でいう打撲専門医に似て、首をボキボキ鳴らすやり方。(日本でいう「カイロプラティック」ですね)
イタリア人男性は1回やりすぎて、首下から全身不随になりそうになり、その後から「頚椎症性神経根症」の問題が出ました。

頚椎症性神経根症は6日の漢方薬で治った
高校の先生が帰ったあと、カルテを探してみました。イタリア人男性になにを処方したのか、知りたかったのです。見たらとても簡単な処方でした。
2日の大柴胡湯+4日の補中益気湯。
1回しか処方してないです。
処方箋の解釈
当時、彼の脈診では沈微。舌は潤いが多い、歯痕がある。喉が渇く、口臭と便秘もありました。
大柴胡湯を処方した理由は、便秘と口臭があるからです。でも、舌診と脈診からすると、大柴胡湯は良くないです。資生丸みたいな偏ってない処方が良かったかも。
まとめ
2年も経っていると、臨床経験と判断は変わるものです。もしかして、2日の大柴胡湯で頚椎の瘀血が取れたかも知れない。当時、私はここまで考えてなかったです。偶然に治っただけ。
幸いにも、4日分の補中益気湯があったこと。6日分の漢方薬で、イタリア人男性の頚椎症性神経根症は完全に治りました。
たまに、治療にも運が必要だと思います。
李哲の感想
漢方薬は陰陽、寒熱、表裏、虚実を分ける必要があるので、比較的に間違いやすいですね。処方が合っている場合は、ビックリするくらいのスピードで治りますが。
鍼灸は比較的に簡単で、間違いしません。
口臭は大陵、人中。
便秘は天枢、支溝、照海。
口臭は一般的に胃腸を整える中脘一つだけでも効果があります。以下の記事が、中脘をメインして口臭を治した例です。

首がつらい頚椎症は、後谿+束骨+天柱(もしくは風池)で治す時が多いです。今までたくさんの首が痛い患者さんを診ましたが、首痛が緩和しない人はいません。以下は最も早く治った例。参考になると幸いです。

整体の場合も、だいたい同じツボを手で強く押します。
首こりがあまりひどいと、「ストレートネック」だとも言われるでしょう。病院の治療だと、大げさに手術するかも知れません。
皆さん知ってください。
ストレートネックは、治せないものではありません。
治療回数はかかるけど、1回1回であなたは効果が分かるはずです。過去の整体の施術例があるので、参考になると幸いです。

ツボのセットは、ほとんど数百年前に書いた『鍼灸大成』などに載せているもの。臨床で使ってみて、その効果には驚嘆しています。こんな知識を残してくれた、古代の聖人たちには本当に感謝です。
*1:鄭智城先生の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外) をご覧ください。
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