天仙液は効果なし?肝臓がん・乳がん・大腸がんの漢方治療症例と真実

こんにちは、李哲です。
アメリカの著名な中医師、倪海厦(ニハイシャ)先生1の治療日記、今天真多癌症病人(2007-1-23公開)を翻訳しました。肝臓がん、乳がん、大腸がん、卵巣がん、肝硬変の治療内容を詳しく紹介。

天仙液の効果の実態や、漢方「経方派」の治療法を探している方に必見の情報です。西洋医学の限界と、なぜ経方派ががん治療に有効なのか、臨床例を通じて解説します。

目次

天仙液は肝臓がん治療に効果なし!悪化した患者の症例

2007年1月23日、曇り。
この日は肝臓がん、肝硬変、卵巣がん、大腸がん、乳がん(2名)の患者さんが来院しました。

診察室での詳細な症例を通じて、天仙液の効果や漢方治療の真実を解説します。がん治療における経方派と温病派の違い、西洋医学の限界についても深掘りします。

最初に診察したのは、昨年肝臓がんと診断されたカリフォルニア在住の中医学の先生。地元で有名な癌治療医(中医学)に診てもらい、天仙液を服用していました。

彼は中医学の知識を持ち、治療法に強いこだわりがありました。地元の癌治療医たちは温病派の理論に基づく漢方薬を処方し、特に天仙液を強く推奨。患者は高額な天仙液に期待を寄せていました。

天仙液に含まれる生薬「霊芝(れいし)」の写真
天仙液に含まれる生薬「霊芝(れいし)」、がん治療効果は臨床で確認されていません

ある先生から私の治療を勧められたものの、彼は『傷寒雑病論』(しょうかんざつびょうろん)に基づく経方家を信頼せず、温病派の治療を続けてきました。

しかし、天仙液と温病派の処方箋を長期間使用した結果、食欲がなくなり、歩くことすらできないほど病状が悪化。体重は減少し、筋力も低下し、日常生活に支障をきたしていました。最終的に友人に頼まれ、私の診察を受けに来ました。

私は直接診察できず、友人の陳述を通じて状況を把握。この友人は私の生徒で、開業中医師です。彼の話では、患者の肝臓がんは進行し、体力低下が顕著で、食事もほとんど取れず、ベッドから起き上がるのも困難でした。この状態は、天仙液の無効性と温病派の誤ったアプローチの結果です。

天仙液はがん治療に効果がない!高い価格の誤解

天仙液はがん治療に効果がありません!
何度も強調しますが、高額な価格ゆえに効果があると誤解されがち。これは「人性本賎」(高い=良いと信じる心理)の現れです。

李哲の解説:高価な薬=効果的という思い込みは、患者を誤った選択に導きます。天仙液には霊芝や冬虫夏草など高価な生薬が含まれますが、臨床での効果は確認されていません。

臨床で多くの症例を見てきましたが、天仙液は肝臓がん、乳がん、大腸がんなど、どの種類のがん治療にも役立っていません。温病派の滋陰生薬も同様に効果がなく、天仙液と温病派の処方を信じた結果、患者の病状は極端に悪化

この患者は歩行が困難になり、生命の危機に瀕しています。命と流派、どちらが大切ですか?効果的な治療を選ぶべきです。

天仙液の生薬「冬虫夏草」を木の皿に載せた写真
天仙液の生薬「冬虫夏草」、高価だががん治療に効果なし

温病派と西洋医学では肝臓がんは治せない

西洋医学では、肝臓がん専門医でさえ肝臓がんで亡くなっています。
これは西洋医学が肝臓がんを治せない証拠。手術や抗がん剤に頼ると、死に至る可能性が高いです。

温病派の診断理論や処方箋も誤っており、肝臓がんや大腸がんを治療できません。温病派は体を冷やす滋陰薬を多用しますが、がん患者の体力をさらに奪い、病状を悪化させるだけです。

この患者は天仙液と温病派の治療に騙され、死に瀕してから私の元へ。私は『傷寒雑病論』に基づく経方処方を出し、友人に持ち帰らせました。

経方派の処方は、体のバランスを整え、消化機能を回復させることで食欲を改善します。食欲が戻れば治療の成功率は上がりますが、現在の状態では予後が不透明です。患者の体力と免疫力の回復が鍵となります。

肝硬変の腹水が完全に消失

次は肝硬変の患者さん。以前「2回しか生きるチャンスがない」と話した方です。私が台湾で『傷寒雑病論』の講義中、彼は病状悪化を心配していました。肝硬変は腹水や吐血を引き起こし、命を脅かす重篤な疾患です。腹水は腹部に水がたまり、呼吸や動きに制限を与えます。

今日の診察で、腹水が完全に消失していました!これは経方派の漢方薬が肝機能を改善し、体内の水分代謝を正常化した結果です。しかし、顔色は薄い黄色と蒼白が混ざり、肝臓の回復が不十分な状態。

漢方薬の継続と、食事管理や休息を組み合わせた長期療養が必要です。肝臓病は完治後も再発防止のため、慎重な管理が求められます。

前回の治療内容は以下をご覧下さい。

卵巣がん:子宮卵巣摘出後の再発と抗がん剤の失敗

50歳女性、卵巣がん。ルイジアナ州からご主人と来院。恐怖に満ちた表情で、目の下に青いクマがありました。彼女は「子宮と卵巣を全摘した数年後に卵巣がんが見つかった」と話しました。

腫瘍マーカーCA125は254、65、30と激しく変動。2年間の抗がん剤治療でもがんはコントロールできていません。抗がん剤の副作用で、彼女の体力は極端に低下していました。

李哲の解説:西洋医学の癌治療医の多くは、自分ががんになった場合、抗がん剤を選びません。詳細は「75%~91%のがん治療医が抗がん剤を拒否」をご覧ください。抗がん剤はがん細胞だけでなく、健康な細胞も攻撃し、体力を奪います。

友人の紹介で来院し、泣きながら症状を訴えました。彼女の症状は独特で、以下の通りです:

  • 夜中に全身が熱い、特に寝汗がひどい
  • 汗が止まらず、扇風機で冷やす必要がある
  • 寝室の冷房を最低温度に設定

ご主人は寒さに耐えられないと訴えます。彼女は熱がりなのに頻尿で、すぐにトイレに行かないと尿漏れします。これは『傷寒雑病論』に記載の「熱在皮膚、寒在骨髄」。下焦のがんによる陽気の逆流で、偽の熱症状が現れています。

抗がん剤後の長期的な便秘と不眠症は、肝臓が毒素に侵された結果です。これらの症状は、体のバランスが崩れ、内臓機能が低下していることを示します。

李哲の解説:漢方と西洋医学の治療比較は「乳がん:漢方薬が生活の質と生存率を向上」をご覧ください。卵巣がんでも経方派の漢方は、体力回復と症状改善に効果的です。

西洋医学後の漢方治療は効果が低下

手術、抗がん剤、放射線療法を受けた後の中医学治療は効果が大幅に低下します。場合によっては全く効かないことも。西洋医学の過剰な治療が患者を死に追いやっています。

私は西洋医学の治療に強く反対します。患者は病気で死ぬのではなく、過度な治療で命を落としています。抗がん剤は体内の毒素を増やし、肝臓や腎臓に負担をかけ、免疫力を低下させます。

乳がん:皮膚潰瘍の改善とかさぶた形成

乳がんの女性患者。胸の皮膚潰瘍から化膿した汁が出ていましたが、FAXで「傷口にかさぶたができ、かゆい」と報告。西洋医学の治療(手術や抗がん剤)を受けていないため、回復が順調です。皮膚潰瘍の改善は、経方派の漢方薬が炎症を抑え、組織の再生を促した結果です。かさぶたの形成は、治癒の明確な兆候です。

もう一人の乳がん患者は、皮膚潰瘍がまだ発生していません。乳がん治療は、皮膚が破れているか否かで処方箋を分けています。破れていない場合は、がんの進行を抑える処方を優先。破れている場合は、化膿や炎症を抑える生薬(例:黄連、黄芩)を追加し、傷口の治癒を促進します。

大腸がんは致命的ではない!西洋医学が肝臓がんを誘発

大腸がんの患者さんの回復は順調。先週、私が台湾出張中に便秘になり、王先生が「大柴胡湯」を処方。服用後、すぐに便通が改善し、腹部の不快感が軽減しました。大柴胡湯は、経方派の代表的な処方で、腸の動きを整え、体の熱を下げる効果があります。『傷寒雑病論』の少陽と陽明症の間で、大腸がんは致命的な病気ではありません。

李哲の説明:「大柴胡湯」の関連症例はたくさんあります。以下は最も不思議な症例。急性肝不全(劇症肝炎)の患者、大柴胡湯を飲んで嘔吐と下痢・食欲不振が治り、肝機能数値も正常になった例 。急性肝不全が漢方薬で治るなんて、皆さんは信じがたいでしょう。

しかし、西洋医学の治療(特に手術)を受けると、約1年で致命的な肝臓がん(厥陰症)に進行。生きるチャンスがほぼなくなります。手術はがん細胞を拡散させ、肝臓に転移を誘発するリスクがあります。

私は西洋医学の医師に訴えます:大腸がんの手術は効果がありません!患者に中医学を勧めてください。ただし、漢方医は経方家でなければなりません。

経方家は大黄や芒硝を使用し、腸内の毒素を排出してがんの進行を抑えます。温病派はこれらの生薬を使わず、滋陰薬に頼るため、大腸がんの治療に効果がありません。大黄・芒硝がない診療所では大腸がんを治せません。経方家の処方は、便秘や腸の不調を直接改善し、患者の生活の質を向上させます。

  1. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 「薬が高ければ効く!高ければ良い!と思う人の愚昧さ」でしょうね。
    大腸がんでは死なないのに抗がん剤は、皆さん医師の言うままに抗がん剤されるのですね、乳がんの友人も抗がん剤、温存でリンパが腫れて物すごく腕がはれて太くなり痛くて運転もできなくなりました。私の主治医はしてもしなくても同じ、内科医は自分の親ならやらせるなどと言いましたが私は受けませんでした。だから元気のようです。

  • id:riboni5235さん
    コメントありがとうございます。
    先生たちも抗がん剤を選ばないのに、患者さんにすすめるのはおかしい世界です。
    自分の身は自分で守るしかないので、いろいろ調べないといけないですね。言いなりになったら、本当に命を落とすかも知れないから。

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