抗がん剤の副作用で、漢方薬がまったく効かなくなる――。
乳がん末期の女性に起きた“生死を分ける反応”と、舌がん・聴力障害の改善例を、倪海厦(ニハイシャ)先生の臨床記録から紹介します。

乳がん女性の最終治療記録|抗がん剤で漢方が効かなくなった理由
2005年4月20日。
この日の診療で起きた3つの症例。
今日はもともと日本人女性患者の診療時間です。前回の治療内容は以下の記事をご覧ください。
今日、彼女は来てなくて、ご主人だけ来ました。ご主人はとても心配してる顔。
私「奥さんはどうですか?」
ご主人「漢方を飲んでから、奥さんはお腹にガスがたまり、現在はガスを出すところ。でも、意識ははっきりしていて、食欲もあって黒い便が出ています。小便はまだ濃い黄色。お腹が張るのは減っています。」
私「漢方を出すから、奥さんの睡眠の質と大便の状況、そして食欲がどうかを観察して下さい。」
私はこの一生の治療現場で、盲点に出会ったことがありません。自分が何をやっているか、患者さんが漢方を飲んだあと、どんな反応があるか、はっきり分かっています。
しかし、今回は戸惑いました。
この最後の処方、結果は生きるか死ぬか、二択しかありません。
🔎合わせて読みたい:3回目のコロナワクチン接種後、極度のだるさ、手足が勝手に動く子供、抗がん剤治療で4ヶ月後に他界
先週検査したときは、死ぬしかない症状でした。すでに使った抗がん剤が漢方の邪魔をして、漢方が内臓に入ることができません!
しかし、現在はまたおならをする。これは胃腸の機能が戻っている証拠です。そうすると、肝臓がんと大腸がんはどこに行っただろう?
本当に戸惑いました。
抗がん剤の副作用で、状況の判断ができなくなったのです。
最後、私はご主人に話しました。
「もし必要があれば、自宅まで無料出張して治療します。」
ご主人は私の手を強く握って、「ありがとう!」と言ってました。今後どうなったかは、またその時に報告します。
舌がん女性の黒い血と腫瘍縮小|睡眠・食欲の改善
舌がんの女性が再診に来ました。今週から黒い血を吐く、たまには鼻から赤い血が出るそうです。彼女は「自分が貧血になるのではないか?」とすごく心配してました。
私が見たら、彼女の顔色は彼女のおじさんよりも良くて、声もデカイ。ただし、喉に痰があって音がすごかったです。
脈診してみたら、本来の一息8回から一息4回まで下がっている。睡眠が良くなり、食欲が戻って、便通も正常になりました。額は冷たくて、両足は温かい。体内の陽気は十分の状況でした。
でも私の前に座った時、彼女の口から腐敗臭がありました。舌癌が溶けて、血になっているから強烈なニオイがします。右の癌腫瘍を触ってみたら、更に小さくなっていました。
私「良くなっているところだから、心配しないで下さい。中医学では、血は止める方法がないと言います。だから、そのまま外に流せば良い。今度の処方には血をさらさらにする生薬など入れたので、夏になる時は状況が良くなるはずです。」
以下は舌癌女性のあとの治療内容。
女性の声しか聞こえない男性の聴力回復|中医学の診断と処方
前回書いた奥さんの声しか聞こえない男性。前の治療内容は以下の記事をご覧ください。
彼から、今日FAXが来ました。左耳の聴力は戻っている。右耳はまだダメ。彼は男性と電話するときは、左耳を使う。女性と電話する時は、右耳を使うそうです。
中医学で言うと、左側は「血」で右側は「気」。だから、今日は「気」を強める生薬を入れました。
この病気は、今まで診た病気の中で一番不思議な症状です。
※中医学の第一人者、アメリカの著名な中医学先生:倪海厦(ニハイシャ)先生1の症例、2005-4-20治療日記を李哲が完全翻訳しました。
- ↩︎
倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

コメント