重症患者45人の治療実績と中医学継承への思い

2005年、倪海厦先生は3ヶ月で45人の重症患者を診察しました。

救えた命もあれば、救えなかった命もあります。
その現実を見つめながら先生が考えたのは、「優れた治療法を次世代へ伝えること」の重要性でした。

本記事は倪海厦先生の随筆『花開果熟』の日本語訳です。

📍この記事で分かること

1.倪海厦が診た45人の重症患者の治療結果
2.患者の生と死から得た学び
3.中医学・経方医学を後世へ伝える重要性
4.倪海厦が弟子の育成に力を注いだ理由

※中医学の第一人者、アメリカの著名な中医師、倪海厦(ニハイシャ)先生1の症例、花開果熟 (2005年6月11日 漢唐中醫 倪海廈 有感於佛州診所蓮霧樹前)を李哲が完全翻訳しました。

目次

まえがき

10数年前に植えた木、毎年伸びていたけど開花して実ができたことはない。ところで今年は異常な結果が出ました。5月にたくさんの花が咲いて、今は実もたくさんできて、長く地面に垂れている赤色のレン無はかなり綺麗になりました。

白い花をたくさん咲かせた白木蓮の並木道
道端にに咲く白木蓮。自然の生命力を感じながら、倪海厦は植物を題材に人生と医療について思索を深めた。

庭園にはまた白木蓮(ハクモクレン)、霊芝、スターフルーツ(和名:ゴレンシ)、グアバ(和名:バンジロウ)などもあり、綺麗に咲いている。静かに植物を鑑賞しているうち、私は無限感慨になり、上記の植物たちをキッカケに記事を書きました。

45人の重症患者を診療した3ヶ月間

2005年3月30日から2005年6月11日までの約3ヶ月間。
フロリダ州の診療所で45名の重症患者を診察しました。

45人中3人が亡くなったとされています。

統計グラフや電卓、拡大鏡と「統計」と書かれたメモ帳
2005年の診療記録を振り返るイメージ。45人の重症患者に対する治療結果が語られている。

救えなかった3人の患者

日本人の乳がん患者

この方は乳がんと診断され、日本で手術を受けました。その後、抗がん剤治療を続けましたが、がんが肝臓と肺に転移してしまいました。倪海厦先生の診察を受けた時にはすでに末期状態で、残念ながら亡くなりました。
先生によると、抗がん剤が彼女の体力を奪い、回復の余地をなくしたことが死因に大きく影響したとのことです。

台湾人の乳がん患者

1995年に乳がんと診断され、乳房切除手術を受けた後、32クールもの抗がん剤治療を受けました。その結果、がんが肝臓とリンパ系に転移し、非常に深刻な状態で来院しました。3週間の漢方治療を行いましたが、すでに体が耐えられないほど弱っており、亡くなってしまいました。

舌癌の女性患者

この患者さんは舌がんで漢方治療を受けていました。治療によって腫瘍が小さくなる効果が見られたものの、彼女は漢方薬の味が「まずい」と感じてしまい、自己判断で服用を中断してしまいました。その3日後、腫瘍が頸動脈を圧迫し、脳への酸素供給が不足して急死してしまったのです。


おじいさんの証言によると、漢方を続けていれば助かった可能性が高かったとのことです。

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改善が見られた患者たち

同じ3ヶ月でよくなった人もたくさんいます。

ほかの洲から来た舌癌の患者はよくなりました。

元スチュワ-デスの女性は大腸癌で手術した結果、肝臓がんに移転したけど、よくなってきました。

白血病と前立腺がんになった男性もよくなって、今は欧州で旅行しています。

何人の全身性エリテマトーデス(SLE) もよくなりました。

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嬉しいのと悲しいニュースが混ざった今、秋と青色が混ざった蓮霧木を眺めながら、私は開花の時期が来たと思いました。今度の人紀クラスの成果が出るところである。

私が悟ったすべての治療方法は、次の若者たちに伝授します。新生代の経方を司る、神さまが教えてくれた予兆に感謝します。この蓮霧木、経方が延々と再度に繁栄できることを示すでしょう。我々中国の伝統文化が再度全世界に広がり、世の中の人たちを病気の恐怖から救う。

私はこの一生、生老病死を山ほど見てきたので、感慨深いのです。

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なぜ知識と技術を後世に残すのか

秋のコスモスに囲まれた木製のメッセージボード
知識や技術は世代を超えて受け継がれてこそ価値がある。倪海厦が弟子の育成に力を注いだ理由を象徴するイメージ。

世の中には2つの投資があると私は考えています。
1つ目は利益を追求する商売です。西洋の功利主義では、どれだけ儲けたかで成功か失敗かを判断します。たとえば、企業が利益を最大化するために効率を重視するようなものです。

2つ目は、逆に赤字を覚悟する投資です。金銭的な儲けはありませんが、知識や技術を子孫に残すことができます。その『功績』と『徳』はお金では測れない価値を持ちます。

私はこれまで貯めたお金と医学の臨床経験を子孫に残すために弟子を選び、教えています。未来の報酬率が高いことを願っています。

報酬は、私の治療法が次の世代に受け継がれ、多くの人々が健康を取り戻す。正しい医学知識が普及され、中医学が中国の人たちが誇りに思う仕事になる。人紀クラスの台湾のエリートたち、こんなに優秀な人材を集めてくれたことに、私も栄光を感じます。

たくさんのお金と時間を費やすけど、大事なのは生徒さんたちが私の教えを全部理解して吸収し、将来的に経方を世の中にさらに普及し、子孫たちに良い医療環境を整えること。赤と青が混ざった蓮霧木と同じように、生気が溢れている。このとき、私の心にはもうなんの負担もない、今日は初めて蓮霧木を見て笑うようにです。

豊かに実った蓮霧木。倪海厦はこの光景を、自らの知識と経験が次世代へ受け継がれていく象徴として重ね合わせた。

知識より難しい「臨床経験」の継承

何人もの中医師から私に手紙を送って、経方を勉強したいと言ってました。しかし、海外で遠すぎる。私が思ったのは、先に私のホームページに書いた人記クラスの教育内容を見る→ビデオチャットで経験の交換をする。こうすると、皆さんは私の経験話も聞けるし、わざとアメリカにまで来て研修する必要がないです。

人紀クラスの教育内容は中医学伝授にすぎない。習ったあと、長期間の臨床と知識を統括してから、やっと経方を熟練に運用できて、緊急時に一撃必殺の治療効果を出せるのです。

🔎合わせて読みたい:漢方が効かない理由は「温病派」?経方派との違いを解説

人紀クラスの講義はわりとしやすいです。もっとも疲れるのは、臨床経験の伝授。だから、現在人クラスを開き、人に教えています。私が退職するまでまだ時間があるので、その間に私の臨床経験を全部教えることができる。

私が退職したら、皆さんは私の鍼灸治療の手技や漢方薬処方箋の思考回路が見れなくなります。

臨床経験を伝える医師 その他の行を表示する

読者の皆さん、あなたはこの段階で、一人優秀な中医学先生を育てるのは、西洋医学の先生を育てるより遥かに時間とお金、労力がかかることが分かったでしょうか。そんなに簡単に育てられないのです。

だから、私が今年教えないと将来的には教えるチャンスもない。

おわりに

人紀クラスに参加できた生徒さんたちもこの機会を惜しんでほしいです。次回はこのようなチャンスがないから。みんなお互いに頑張って、経方の事業を拡大しましょう。古代の中国人の聖人の恥をかかないように。

任意の中医師、あなたが経方を認めるのであれば、私たちは同じ道を歩む同士です。私はあらゆる方法で、皆さんを支援します。あなたの世界のとこにいても、私は知識をあなたに届けるようにします。そして、その知識でさらに多くの患者さんを助けてください。経方の発展のために力を尽くしましょう。

中華民族万歳!

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  1. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

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