乳がんの食事療法:山芋(山薬)だけでは癌が治らない

『山芋を食べれば乳がんが治る』という噂、聞いたことありますか?
中医学の視点からハッキリお答えします――残念ながら、それは誤解です。

山芋は素晴らしい滋養強壮食ですが、乳がんの根本治療にはなりません。
なぜなら…以下で2つの理由を詳しく解説します。


こんにちは、李哲です。
山芋で乳がんが治る噂話を聞いたので、真実を明かすために本記事を書きました。個人の見解ですが、参考になれば幸いです。

生薬:山薬(さんやく)はどんなものか?
日本語紹介は以下の外部サイトをご覧ください。

サンヤク|生薬一覧|日本漢方生薬製剤協会

通常、山芋は筋力・気力が足りない人、食欲不振の人にオススメする生薬です。西洋医学の言葉で言うと、免疫力のアップ・体力増強ができます。

だから、いろんな病気で使います。
気力が足りない.食欲不振の症状があれば山芋は一つの有力候補。

緑の葉の上に重ねて盛られた皮付きの山芋、カットされて白い断面が見えている
山芋(生薬では山薬と呼ばれる)。滋養強壮に優れた食材ですが、乳がんの治療主力にはなりません。

しかし、乳がんの治療にもなるのか?
答えはそうでもない。
以下、その理由を2つ述べます。

私が知っている限り、山芋は有効な乳がん治療の処方箋に入っていません。

乳がんは簡単に言うと、古い母乳(血液)の沈積です。瘀血の塊だとも言えます。

山芋は気力を補うことはできるけど、瘀血(おけつ)を溶かすことはできません。瘀血を溶かす代表的な生薬は芍薬・牡丹皮・桃仁・地竜・紅花など。

これが1つ目の理由。

黒い陶器の容器に入った乾燥した牡丹皮の生薬、根皮の断面がクローズアップで写っている
瘀血を除去する代表的な生薬・牡丹皮。乳がん治療では山芋ではなく、こうした生薬が主力で使われます。

以下の記事で書いたけど、乳がんの一番の原因は心臓が弱って、古い母乳が貯まりすぎてなる病気です。

山芋は脾臓の強化になるけど、心臓の強化にはならない。心臓を強化する代表的な生薬は桂枝、炙甘草、生のトリカブトなど。これが乳がん治療で山芋を使わない2つ目の理由です。

普段の食卓で山芋を食べると、気力を増やしたり消化系を強化することはできます。つまり、滋養強壮剤になるのです。乳がんであろう、風邪であろうと、誰が食べても良いもの。

山芋だけで乳がんを治す?
残念ながら、〇〇一つでがんが治る話は中医学では成立しない。山芋にもそんなすごい効能はありません。

上記の2つの理由を表にまとめました。参考にしてください。

理由乳がんのメカニズム(中医学観点)山芋(山薬)の作用なぜ乳がん治療に不向きか乳がん治療に向く代表生薬
1つ目古い母乳(血液)の沈積=瘀血の塊気力を補うが、瘀血を溶かす作用なし瘀血除去が必須なのに効果なし芍薬、牡丹皮、桃仁、地竜、紅花
2つ目一番の原因は心臓の弱り(古い母乳貯まりすぎ)脾臓強化(気力・消化系)はするが、心臓強化なし心臓強化が根本治療に必要桂枝、炙甘草、生トリカブト(附子)
山芋(山薬)が乳がん治療の主力にならない2つの理由

乳がんは程度にもよりますが、必ずもっと強烈な生薬を組み合わせ、団体戦で全面的に内臓のバランスを取り戻さないといけない

たとえば古い沈積した母乳を溶かす生薬、瘀血を溶かす生薬、気の流れを良くして詰まりを解消する生薬、便通を改善する生薬、血液が手足の隅々まで回るようにする生薬、貧血ぎみだったら血を補う生薬、冷え性だったら内臓を温める生薬…いろんな生薬の組み合わせで乳がんを治すのです。

どんな処方箋を使うかは、患者さんの症状によります。一律、誰でも同じ処方箋を使うとは限らない。以下、ニハイシャ先生の小論文があるので、参考になると幸いです。

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