こんにちは、李哲です。
スタンフォード大学の博士、李宗恩中医師1の症例、一個小病例( 06/06/2024)を翻訳しました。めまい、頭痛で困っている方、参考になると幸いです。
この夫婦二人は長年の友だちです。奥さんは先週木曜日からめまいがして、良くなったり悪くなったりしました。日曜日、西洋医学の先生は心血管系と脳に問題があるかもと危惧して、緊急診察を行いました。
カイザーパーマネンテ(Kaiser Permanente)など大きい病院で血液検査、CT、レントゲン検査などをしたけど異常が見つかりません。神経科の先生も原因不明だから、「帰ってよく休んで下さい」とアドバイスしただけ。
今週の火曜日になって病状は悪化しました。患者さんはベッドから降りて歩くことすらできません。寝ているだけで目眩がします。頭痛もひどくなったので、当院に緊急連絡して私が治療することを希望していました。
患者さんは1年前から、ずっと不眠症に悩まされていました。しかし、患者さんはちゃんんと治そうとしていない。毎日、睡眠導入薬で生活していたけど、睡眠導入薬を飲んでも夜中は目が覚めます。患者さんの症状から分かりますが、肝臓の血は厳重に足りません。
患者さんの脈は浮いています。また、後頭部の痛みと偏頭痛があり、ほかの些細な症状から分析すると患者さんは血虚があり、外部の風邪(ふうじゃ)も体内に入っている。中焦に水があるので、めまいと頭痛がひどくなったのです。
治療する日、私は夫婦二人に話しました。
「大したことがないです。」
彼らは私の治療効果をよく知っていますが、それでも啞然とした顔でした。大きい病院の最先端機械でも異常が見つからないのに、私が5分も診ないで朝飯前だと言うから。
処方せんも割と簡単ですが、組み合わせは煩雑です。
桂枝、白芍、生薑、炙甘草、紅棗、白朮、茯苓、豬苓、澤瀉、吳茱萸、人參,炮附子、生半夏、酸棗仁、川芎、生地、女貞子、杜仲、黃精。
鍼をしたのは百會、合谷、太衝、三陰交、地機、陰陵泉。
治療したその夜、患者さんは1杯目の漢方薬を飲んで、翌朝2杯目の漢方薬を飲みました。ご主人が曰く、奥さんはだいぶ良くなった。ベッドから降りて歩くこともできるし、合唱団の準備活動で忙しいみたいです。
1回の鍼と1日の漢方薬を選ぶか、一連の西洋医学の検査機械と様々な西洋薬で治療するか、患者さんちょっとした考え違いで変わります。
(おわり)
李宗恩博士はアメリカ・カリフォルニアの著名な中医師。数々の難病・がん治療で高い臨床効果を出して、中医学の普及のために記事を書か続けて、研修医たちも育てている素晴らしい先生です。李宗恩博士の診療所情報は、以下の記事で説明しているので、どうぞご参考にして下さい。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)
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