膝に水がたまる、膝が痛くてしゃがめないのは漢方薬と鍼で治った

白いズボンとグレーのセーターを着た高齢男性が膝痛で前かがみになり膝を触っている様子。
膝痛で膝を触る高齢男性。漢方薬と鍼で改善した症例を紹介。
目次

膝痛の症例:鍼が効かない理由を探る

こんにちは、李哲です。
中国河南省石家荘市の女医、張静中医師1の症例、膝盖痛(2024年02月01日発表)を翻訳しました。即効性に優れた鍼がなぜ膝痛に対して効果がないのか?どんな要素が膝痛の回復の邪魔をするのか?参考になると幸いです。

患者の症状と初診時の状況

患者さんはおじいちゃん。
「膝が痛いけど治せますか?」と聞きました。具体的な症状は、しゃがむのは難しい、膝は重たい痛み、寒くなるとひどくなります。

私が検査したら膝に水が溜まっていました。

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鍼治療の開始と予想外の結果

私「漢方薬と針で何日か治療してみましょう」
おじいちゃん「とりあえず鍼だけで何回か受けていいですか?」

私「もちろん大丈夫です。ところで、漢方薬は味がダメですか?」
おじいちゃん「漢方薬は効果がないように思います。鍼灸なら試してみたいです。」

鍼を3回したけど、なんと効果がなし。私はとても不思議に思いました。鍼3回しても無効なことはなかったから。反応がないのはなぜ?

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患者の背景とさらなる治療

おじいちゃん「あー 大丈夫です。あと2日間やってみましょう」

世間話をしてたら彼は退職した軍人でした。ちょうど診療所の李先生も退職した軍人。共通する言葉があるからお話ができるかも。李先生とおじいちゃんは鍼を抜く時に話しました。後で李先生が教えてくれたけど、おじいちゃんは非常に才能がある。日本語勉強して、北京大学で習ったらしいです。

一般的に膝の痛みに対して、鍼は即効性に優れてます。ツボの選択が間違ってなければ、2つの可能性があります。1つは悪性的な病変(たとえば癌)。もう1つは膝の痛みを引き起こした原因がずっと排除されてない。

5回目の治療と原因の特定

今日で5回目だけど、まだ効果が出ていません。
原因は何か?ちょっと話す必要があります。

私「なぜ漢方薬が無効なのか教えてもらえますか?ほら、あなたは北京大学の優秀な人、国があなたたちを育てるのも大変ですよ。あなたは私たちの国の人材だから、私はどうしても助けたいです。」

おじいちゃん「私は人材ではありません。もう年取ったし。私は現在他の治療も受けてます。例えば赤外線、電気で温めるやつ、足湯などなど」

ピンク色のバケツに黄色い花が入った足湯で足を両手で持ち上げるイラスト。膝に水が溜まる患者に不適切な治療法を示す。
足湯は良いが、膝に水が溜まる患者には逆効果。治療の注意点を解説。

治療方針の変更と改善

私は聞いてすぐ分かりました。
私「年をとったのは確かだけど人材であることは変わらないです。早く治りたいなら私の言う通りにしてください」

おじいちゃん「分かりました!」

私「他の治療を全部やめてください。膝に水が溜まったとき、足湯をすればするほど治りません。今後は鍼だけ。また、どうしても煎じ薬がダメだったら粉薬もしくは顆粒は飲めますか?」

おじいちゃんは同意しました。そして漢方薬を作って、鍼をまた5日間やりました。その後は来ていません。

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完治とその後のエピソード

何日か経った後、おじいちゃんの奥さんが咳して彼が同伴してきました。どうせ来たし、奥さんはもう一度鍼することを勧めてした。おじいちゃんが言うのは「私はもう治ったよ。治ったのになんで鍼をする必要がある?」

二人が喧嘩してる間、奥さん30元の針の費用を払いました。
「もうお金払ったよ。必ず鍼を受けて。やっと治ったんだからもう1回強固しないと!」

膝に水が溜まる患者が避けるべきこと

生活条件と養生知識が増えて、たくさんの人たちは足湯をするようになりました。しかし、1種類の人はやってはいけません。

むくみがある、膝に水が溜まる人は治療してもなかなか治らない!

よだれの問題とその対処法

今日 1人 私に質問がありました。
「夜寝てる時によだれを垂らしてるんだけど、どうすればいいですか?漢方薬も飲みたくないし鍼もしたくないです」

今日私が資料を調べる時に一つの画像を見ました。脾虚の場合でしたら効果があります。ワンセットで10個毎日やった方がいいてす。1日何セットやっても構いません。

動きの要領:
体をまっすぐにした時に息を吸う→ゆっくりお辞儀しながら息を吐く→お辞儀が終わると時にちょうど全部吐気出したとき。これを繰り返し。

李哲の解説:鍼と漢方薬の効果を最大化するために

ツボの選択ミスと効果の違い

私も以前腰痛を治療したとき、ツボが間違ると効果がケタ違いであることに気づきました。そして、当時の感想を書きました。以下の症例、参考になると幸いです。

複数の治療法の落とし穴

臨床で貪欲な患者さんはよく見かけます。様々な治療方法を同時に行う。
本人が速く治りたい気持ちは分かるけど、治療法がお互いにマイナスになるときもあるので、むやみに「治療方法が多ければ多い」ということでもありません。

たとえば西洋薬を飲みながら鍼治療も受けたいという人、私はたくさん診ました。以前は直接施術を拒否したけど、今は拒否してない。ただし、注意点は話します。「鍼は効果抜群だけど、薬の副作用には勝てない。つまり、鍼をして楽になるけど、また徐々に戻って治りはしません。」と毎回説明しています。

理解した上で鍼に通うなら、私も頑張る。理解できないなら、ほかの有能な治療院に行ったほうが良いです。

膝の痛みに関して、鍼はどれだけ効果抜群なのか。以下一つの症例があるので、参考になると幸いです。

よだれの問題について

睡眠が深くなるとよだれが出ます。ただし、一般的には量は少しだけ。病気ではありません。よだれが多すぎて枕が濡れる程度だったら、治療が必要です。以下、鍼治療例が一つあるので参考になると幸いです。

まとめ

この症例では、膝痛に対する鍼治療が当初効果を発揮しなかった理由を、患者が同時に行っていた足湯などの治療が原因であると特定しました。

膝に水が溜まる場合、足湯は逆効果になることがあります。治療法を鍼と漢方薬に絞った結果、患者の症状は改善し、完治に至りました。複数の治療を併用する場合は、専門家の指導のもとで適切な方法を選ぶことが重要です。

(おわり)

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