68歳女性のめまい・不眠症が鍼灸と漢方で改善|本数よりツボ選びが大事な理由

めまいで立てず、横になったまま脈を診てほしい——。

そんな68歳女性の重い症状が、少ないツボを的確に使う古典鍼+漢方薬で改善しました。

「鍼は本数が多いほどお得」という誤解を覆す、実際の症例です。

※中国河北省石家荘市の女医、張静1中医師の症例、眩晕和失眠(2025-3-18発表)を李哲が完全翻訳しました

目次

立っていられないほどのめまいに悩む68歳女性の来院

要約文: 激しいめまいで歩行も困難な女性が来院。慢性症状の既往があり、医師との信頼関係も複雑でした。


68歳の女性患者が、診察台に座る間もなくベッドに横になって、「頭がクラクラして立ってられない。横になったまま脈を診てくれますか?」と言いました。この患者は前から慢性の症状があって、私はその病歴をよく知っています。

診察後、「薬を飲むか、針灸するか?」と聞いたら、患者は「あなたが医者なんだから、決めてよ」と答えました。

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治療したくてもできない葛藤|患者との価値観のズレ

要約文: 鍼の本数や料金への不満から、医師は治療をためらう状況に。過去のやり取りが今回の判断にも影響していました。


私「私のやり方でやると、あなたはまた意見・不満が出るでしょう?あなたをずっと治療した中医師に診てもらったほうがいいです。」

患者「いや、先生じゃないとダメです。お願いだから診てください。2年前に発作したときも先生が治してくれましたよ。」

正直、私は本当に治療したくなかったです。でも、辛そうにしている彼女を見るのもかわいそう。どうしよう~と葛藤しました。

患者「先生、先に針をしてくれますか?」
私「鍼もしてあげたくないです。あなたをずっと治療した先生に診てもらってください。」

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過去の治療で起きた誤解とトラブル

要約文: 「鍼1本の値段」にこだわる患者と、「治療1回の価値」を重視する医師。両者の認識の違いが摩擦を生んでいました。


実は数年前、患者が足の痛みを訴えたとき、私が一つのツボに1本の針を刺して治しのたです。でも、患者は「1本の針で30元は高いよ」と文句を言ってました。私は「針の本数じゃなくて、1回の治療で30元です」と説明したけど、納得してくれなかったです。

数日後、患者が足を捻挫して、膀胱経に関連する痛みで来院しました。子どもが同伴。

私は子どもに話しました。「あなたのお母さん、私は治療できません。ほかの中医師に診てもらってください。」

患者の子供「先生、お願いします。お母さんはほかの中医師のところに行って10日以上も鍼をしたのに、緩和しません。片足に刺した鍼は50本以上のありましたよ。効果はなかったけど、お母さんは1本あたりの値段が安いからお得だと言っています。」

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私「その診療所では鍼1回でいくらですか?」
患者「1回で80元です。」

私「それで良くなりました?」
患者「全然良くならなかったからやめました」

私が患者に子穴、郗穴、原穴、絡穴、本穴を組み合わせた針灸をしたら、効果がありました。でも、後半の3本は必要なかったかもしれないと思いました。

治療後、患者は「今日の針は多かったけど、1本6元はまだ高い」と言いました。私は「2本だけなら1本15元になるけど、それだとまた外で『高い』って言うだろ」と内心ムカつきました。

患者はよく外で遊んでいて、私を見るたびに隣のおばあちゃんたちに話します。「鍼1本30元は高すぎるよ」

私は2回も耳にしました。だから、もうこの患者を治療しないと決めたのです。中医師はたくさんいます。彼女はほかの中医師を選んでもいいし、私とは縁が無い。

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今回のめまい・不眠症治療|必要なツボだけを厳選

要約文: 神門・間使・三陰交・百会など、めまいと不眠に効果的なツボを中心に施術。漢方薬の併用で改善が加速しました。

めまいに苦しむ女性のイラスト。白いズボンとワインレッドのセーターを着用し、両手でおでこを押さえて苦痛の表情を浮かべている。
激しいめまいに襲われ、頭を抱える女性。鍼灸と漢方薬で改善した症例を参考に、症状の緩和を目指しましょう。

今回、患者がまためまいと不眠症で来院して、針灸を希望しました。

患者「張先生、他の医院で1回80元、月2000元の治療を受けたけど、疲れて半月休んだのです。結局、治療費が高くなりました。張先生のところがもっと良いです。30元で治るから」
私「今回の症状は1回で治りません。なんでも1回で治るものじゃない。」

今回の刺したツボは多い方でした。わざわざたくさん刺したのではなくて、もともと必要だったからです。

  • 神門穴(不眠症の緩和に効果的、心神を安定させる)
  • 間使穴(めまいの改善に役立つ、血行促進)
  • 中脘穴(消化器系の調整、全体的な体調改善)
  • 水分穴(水分代謝の促進、めまいの原因となる湿気の除去)
  • 水道穴(下肢の血流改善、めまいに関連する症状緩和)
  • 陰陵泉(脾湿の除去、めまいと不眠の根本治療)
  • 地機穴(下肢の気血循環、症状の安定化)
  • 三陰交(婦人科系・めまい・不眠の定番穴位、ホルモンバランス調整)
  • 百会穴(頭部のめまい直接治療、精神安定)

さらに、漢方薬を併用したら症状が良くなりました。

患者が気づいた「鍼は本数ではない」という真実

患者は今回こそ悟ったみたいです。

ほかの患者さんが「なんで鍼の本数がこんなに少ないんだ?」と不満を言ったとき、彼女は自分の経歴を話しながら説得していたのです。

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李哲の考察|古典鍼は少数精鋭こそ真髄

要約文: 鍼の本数ではなく、選穴の質が治療効果を決める。めまい・不眠症は鍼と漢方の併用で高い改善が期待できます。


記事中の患者さんは本当にせっこいですね。1本あたりの計算かよ!治るか治らないかが大事でしょう?こんな外で悪口や文句を言う人は、私も治療したくないです。

30元は本当に安いです。石家荘市の消費レベルを見ると、水餃子20個ですでに20元超えてました。張静先生はめちゃ安い料金にしても、文句言われるんですね。

「鍼は本数が多ければ多いほどお得!」の考え方を持っている人が多いかも知れません。中国のネットには太い鍼をハリネズミみたいにたくさん刺した画像も多いし、日本でも美容鍼なんかは顔に200本も刺していると聞きました。

以下の記事でも話しましたが、本当の鍼は違う。本数が少ないのが古典鍼なのです。

少ないツボで治す古典鍼の技術解説

めまい、不眠症に関して鍼だけでも効果が著しいです。漢方薬を併用したら鬼に金棒ですね。治せないわけがない。

以下は私のめまい、不眠症を治した例、参考になると幸いです。

めまい・吐き気が鍼3分で改善した症例

ワクチン後の不眠・気分不良が鍼と漢方で改善した症例

  1. 張静先生は中国・河北省石家庄市の中医師です。『傷寒雑病論』の処方箋で様々な病気を治す若者実力派。本ブログでは彼女の症例を数多く翻訳しました。張静先生の診療所住所・電話番号などは以下の記事をご覧ください。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)

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