虫垂結石の腹痛、便秘は5日の大黄牡丹皮湯で治った

半年続いた右下腹痛。病院では虫垂結石症と診断されたものの、手術を避けたい女性が漢方治療を選びました。大黄牡丹皮湯を飲み続けた5日後、強烈な臭いの黒い便が大量に排出され、虫垂の痛みは消失。再検査では「治癒」と診断された実例を紹介します。

※中国河南省石家荘市の女医、張静中医師1の症例、阑尾粪石(2024年11月15日  発表)を李哲が完全翻訳しました。

右下腹部を両手で押さえて痛みを感じる女性の写真
目次

虫垂結石症だと診断された女性の症例

一人の女性患者さん、右側のお腹の痛みで病院の検査をしたら虫垂結石症。彼女は手術したくないので 漢方薬治療に来ました。彼女の痛みはすでに半年以上続いてます。

人間の体は本当に人それぞれです。ある人たちは虫垂の痛みで死にそうになるのに、彼女は最初感覚がなくて、自分が便秘気味だからお腹が痛くなったと思ったそうです。

🔎あわせて読みたい:4~7日に1回の便秘と睡眠障害が3日の大黄附子細辛湯で改善した症例

治癒までの時系列

● 半年前
右下腹痛が始まる。便秘だと思い様子を見る。

● 病院受診
CT検査で「虫垂結石症」と診断される。手術を勧められるが拒否。

● 漢方治療を開始(大黄牡丹皮湯)
腹部に発熱がなく、慢性虫垂炎・虫垂結石症の典型と判断。

● 1〜2日目
排便の変化なし。患者は「なぜ下痢にならない?」と不安に。

● 5日目
強烈な臭いの黒い便が1日5回出る。外出できないほどの下痢。

● 服用終了後
右下腹の痛みが消失。マックバーニー点の圧痛も消える。

● 再検査
病院で「虫垂は治っている」と診断される。

● その後
患者は友人の虫垂炎にも漢方を勧めるほど改善を実感。

大黄牡丹皮湯を処方した理由

細かい検査をしたら、腹部は発熱はありません。時間が半年も経ってるけど、大黄牡丹皮湯だいおうぼたんぴとうの適応症であるのが確認できます。

私「漢方薬を飲んだ後は下痢になりますけど大丈夫ですか?」
彼女「 大丈夫です。私は小さい時から便秘で、便を出すためによく冷たいものを食べているけど、下痢になりません。」

1日目は何の反応もなかったです。彼女はwechatで「なぜ下痢になってないでしょうか ?」と質問しました。2日目に連絡が来たけど、「漢方薬を間違えてないですか?ずっと期待した下痢にはなってません」

中国風の皿に盛られたスライスした大黄の薬材写真
大黄は強い瀉下作用を持ち、虫垂結石症の治療に使われる大黄牡丹皮湯の主要生薬です。

服用後の反応:黒く臭い便が1日5回出た

5日目になって彼女が来て話したのは、「まだ何袋か残ってるいるけど怖くて飲めないです。1日最大5回も下痢になって外出も怖くてできないです。」

私「黒い泥みたいな便は出てないですか?
彼女「見ていません、出た後はすぐ流しました。本当に臭かったです。

白い皿に盛られたスライスした牡丹皮の薬材写真
牡丹皮は瘀血を取り除き、炎症や腫れを改善する働きがあり、大黄牡丹皮湯の構成生薬です。

再検査で虫垂が治癒と診断された

マックバーニー点(McBurney点)をチェックしたけど反応がありません。だから彼女に話しました。「病院に行って検査していいですよ。今は治ってるはずです。」
そして彼女は検査に行きました。
検査結果は治っている。

その後、彼女の友達が虫垂炎になったら、彼女はみんなに漢方薬を勧めました。そして飲んだ後は必ず下痢になるなどなど、私が伝えるよりも詳しいです。

李哲の解釈:大黄牡丹皮湯が効く理由

大黄牡丹皮湯の適応症と服用後に下痢する原因

腹部の発熱があるときは、腹膜炎だと判断できます。その時の漢方薬は違う。大黄牡丹皮湯だいおうぼたんぴとうの適応症は虫垂炎、もしくは虫垂結石症。張先生の症例には何度も登場している漢方薬です。以下は一つの症例、参考になると幸いです。

🔗急性腹痛が鍼1回で改善し、大黄牡丹皮湯で虫垂炎が完治した症例


大黄牡丹皮湯だいおうぼたんぴとうの中には大黄が入っているので、一般的には下痢になります。最初の2日飲んでも下痢になってないのは、つまりがひどい(虫垂の結石症が頑固)ことを示します。ただし、飲み続ければ必ず下痢になる。以下はほかの中医師の症例、参考にしてください。

🔗急性虫垂炎が鍼と漢方で3日で改善した症例

黒い便が出る医学的・中医学的な理由

この質問で分かりますが、大黄牡丹皮湯だいおうぼたんぴとうを飲んだあとは黒い便が出ます。黒い便は宿便を示すときが多いです。臭かった記述から見ると、そうとう時間が経った宿便です。

ところで、最初から黒い便が出るときはどんな状況なのか?宿便というより、胃腸の出血で排出されたときは黒い便になるのが多い。このときは胃腸の陽気を強化して、止血しないといけない。もちろん、出血し続ける場合は鍼1回で治せません。数回か数十回でやっと治る。以下は一つの鍼治療例、参考にしてください。

🔗黒い便と冷え性が鍼で改善した症例の詳細はこちら

虫垂炎は急性と慢性で治療法が異なる


虫垂炎には慢性と急性があります。急性は簡単にいうと、患者さんが痛くて死にそうになる。慢性はそこまで痛くない。ただし、長期間痛みに苦しみます。以下のニハイシャ先生2の症例に出た患者さんは15年も痛みに耐えた人がいました。

ブラックユーモアですが、西洋医学は原因不明だと診断。中医学治療がなかったら、あと何年痛みを我慢すれば良いでしょうか?

🔗15年の慢性虫垂炎でも中医学で簡単に治せる

虫垂炎だと言われたら、何でもかんでも大黄牡丹皮湯だいおうぼたんぴとうだと思わないでください。必ず急性か慢性かを確認してから、関連の漢方薬を飲んでやっと効果が出ます。

鍼灸で虫垂の不調を改善する場合

鍼の場合は急性であろうと慢性であろうと、治すツボは同じです。例えば胆嚢点(奇穴)、天枢、中脘、足三里など。以下は一つの鍼治療例、参考になると幸いです。

🔗虫垂炎と胆嚢炎が原因の腹痛・口の中が苦い・粘液便は鍼4回で改善した症例

虫垂の不調を改善したほかの症例

🔗盲腸手術後の癒着による腹痛が灸で改善した症例

🔗虫垂炎手術後の後遺障害(腹痛・吐き気)が漢方で改善した症例

🔗5年も治らない右下腹痛、鍼一回だけで緩和した症例

🔗鍼一回で急性の腹痛が治り、大黄牡丹皮湯を飲んでから虫垂炎は完治した症例

  1. 張静先生は中国・河北省石家庄市の中医師です。『傷寒雑病論』の処方箋で様々な病気を治す若者実力派。本ブログでは彼女の症例を数多く翻訳しました。張静先生の診療所住所・電話番号などは以下の記事をご覧ください。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)

    ↩︎
  2. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

    ↩︎
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次