中医学の緊急救命力|病院が見放した患者を漢方薬で救う症例

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こんにちは、李哲です。
中国河南省石家荘市の女医、張静中医師1が2025年2月26日に発表した症例「一个急危症的紧急治疗」を翻訳しました。

この記事では、中医学が緊急救命でどれほど効果を発揮するのか、実際の症例を通じてお伝えします。中医学は数千年の歴史を持つ伝統医学で、西洋医学とは異なる視点から体を整え、命を救う力を持っています。

急患の到来と中医学の初動対応

ある日、友人が慌てて私の診療所に駆け込んできました。「患者が車にいるけど降りられない。見に行ってもいい?」と。私は寒い日だったためコートを羽織り、すぐ外へ。患者は友人の母親で、顔は真っ白、目は閉じ、かすかに息をしているだけでした。

額は熱く、手は氷のように冷たい状態。私は即座に「内関穴」に鍼を施し、脈を診ました。その後、急いで漢方薬の煎じ薬を準備。処方は以下の通りです:

  • 柴胡、茯苓、炮附子、枳实、炙甘草、法半夏、生姜

李哲の解説:
張医師の処方は詳細が不明ですが、おそらく「小柴胡湯」を基にしたものと推測します。内関穴への鍼は緊急時に効果的で、患者が「釘で固定されたように動けない」と感じるほどの力があります。詳しくは「車酔いのツボ「内関」は動悸や心臓の痛みにも効果的」をご覧ください。中医学では、こうしたツボと漢方薬を組み合わせることで、急性症状に迅速に対応します。

漢方薬の調合で命を救う

その日、診療所は混雑していましたが、待機時間を短縮するため特別に煎じ薬を優先調合。一杯飲ませた結果、数日後、友人がビデオチャットで報告してくれました。母親の顔色は赤くなり、手にも血色が戻り、まるで別人のように回復。会話も流暢で思考も明晰でした。

後日、別の女性が訪ねてきて言いました。「張さんの母親を救ったのは先生ですね。昨日、彼女が感動しながら話してました。」私は「今は元気ですが、あの時は本当に危機一髪でした」と答えました。

李哲の解説:
死に瀕した人を救う例は、ニハイシャ先生2の症例でも見られます。例えば「C型肝炎や膀胱がん患者が漢方で回復」では、余命2日と言われた患者が生き返りました。中医学は西洋医学が諦めても希望を残します。漢方薬は体内のバランスを整え、自然治癒力を引き出すため、劇的な回復が期待できるのです。

病院が見放したおばあちゃんを救う

煎じ薬を準備中、患者の親戚たちは寒空の下で待機。私は室内で待つよう勧めましたが、彼らは患者のそばを離れませんでした。

一人が少し暖を取りに中に入り、こう話しました。「このおばあちゃんは病院から退院したばかり。もうダメだと診断され、家族は葬儀の準備を始めていたんです。」
友人の娘(患者の娘)は納得できず、私に診察を依頼。もし私が不在なら、家まで車を走らせると決意していたそうです。中医学に最後の望みを託したのです。

李哲の解説:
ニハイシャ医師の症例「リンパ癌と脳腫瘍が治った例」では、生き返った患者に主治医が怒った話があります。西洋医学の常識を超えた結果に医師のプライドが傷ついたのでしょう。おばあちゃんの場合も、脈と症状が一致していたため救えました。中医学では脈診を通じて体の状態を把握し、それに合わせた処方で命をつなぎます。

娘の決意と中医学の力

友人の娘の行動力は驚くべきもの。前回、おばあちゃんが胆嚢炎と心筋梗塞の危機に瀕した時、娘は無理やり連れてきて漢方薬を飲ませました。症状が落ち着くと、おばあちゃんは漢方を嫌がりましたが、今回は自ら「ちゃんと飲む」と約束。今度こそ中医学の効果を実感したようです。

李哲の解説:
このおばあちゃんは娘のおかげで2度も命拾いしました。胆嚢炎は軽症でも、心筋梗塞は命を奪う病気。西洋医学では発作時の治療が難しいですが、中医学なら対応可能。症例「急性心筋梗塞が漢方と鍼で治った例」をぜひ参考にしてください。こうした事例から、中医学が現代医療の限界を超える可能性が見えます。

中医学がもたらす希望とその仕組み

中医学の強みは、単に症状を抑えるだけでなく、体全体のバランスを整える点にあります。例えば、西洋医学では「もう助からない」と判断された場合でも、中医学では脈や体質を診て、まだ救える可能性を見出します。

今回の症例では、炮附子や生姜で体を温め、柴胡で気を巡らせたことで、急激な衰弱から回復へと導きました。こうした処方は、個々の患者に合わせたオーダーメイド治療だからこそ効果を発揮します。

私がこれまで見てきた中医学の症例の中でも、特に印象的なのは、重度の心不全で入院していた患者が漢方薬で退院できたケースです。詳細は「心不全が漢方で改善した例」にまとめていますが、こうした事例は中医学が現代医療の補完として注目される理由を示しています。

なぜ中医学が緊急救命で有効なのか?

中医学が緊急時に有効な理由は、即効性のある鍼と漢方薬の組み合わせにあります。内関穴への鍼は、心臓や呼吸を安定させ、意識を回復させる効果が知られています。一方、漢方薬は血流を改善し、臓器の機能を迅速にサポート。

西洋医学が手術や薬物に頼るのに対し、中医学は体の自己修復力を引き出すアプローチを取ります。これが、病院が見放した患者を救う鍵なのです。

中医学の可能性を知ってください

病院が見放した患者を救う中医学の力は、こうした実例から明らかです。興味を持った方は、他の症例もチェックして、中医学の奥深さを学んでみませんか?例えば、「末期疾患からの回復例」では、さらに驚くべき中医学の力を紹介しています。あなたや大切な人の健康に、中医学が新たな希望をもたらすかもしれません。

  1. 張静先生は中国・河北省石家庄市の中医師です。『傷寒雑病論』の処方箋で様々な病気を治す若者実力派。本ブログでは彼女の症例を数多く翻訳しました。張静先生の診療所住所・電話番号などは以下の記事をご覧ください。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)

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  2. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

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