子宮腺筋症、生理が来ない――中医臨床の一症例

「腺筋症になったのは私だけ?」
そう思って近所の漢方を2ヶ月以上飲み続けたのに、生理は止まり、痛みは再発。
結局、遠くても当院まで来ました。

そして、漢方と鍼を合わせてわずか4日目——大量の生理と大きな血塊がドバッと出て、患者さんは驚かれました。

生理痛や子宮腺筋症で下腹部に痛みを感じ、両手で押さえている女性のクローズアップ
子宮腺筋症による下腹部の鈍痛で苦しむ女性(イメージ)
目次

生理が来ない、下腹部痛で困った子宮腺筋症患者

この患者さんは、当院から少し距離のある場所に住んでいます。

少し前に子宮腺筋症と診断され、下腹部に鈍い痛みがあったため、近場のお医者さんのところで漢方薬を2か月以上服用しました。

本来来るはずの月経がずっと来ず、下腹部の状態は漢方薬を飲んでいる間はいったん良くなったのですが、また鈍い痛みが出てきてしまいました。 そこで当院まで来ることになり、「やはり駄目だ、どんなに遠くても来なければならない」と話しました。

もともとは手間を省こうと思っておられたようですが、どうやら何一つ省けないようです。

関連記事:下腹部が温泉みたいにポカポカ熱くなった【手術後でも諦めない生理痛⑨】

彼女「腺筋症が見つかったばかりの頃、先生の朋友圈をずっと遡って探したのですが、一篇も見つかりませんでした。まさか腺筋症になったのは私一人だけなのかと思ってしまいました。どうして書いていないのかと思ったので、近くで診てもらったのです。」

私「誰に診てもらうかは気にしなくて大丈夫、治ればそれでいいのです。私もここ数年怠けていて、書く価値がないような気がして、書くのも面倒になっていました。どうやら、やはりもう少し勤勉に症例を書かないと駄目ですね。今回はまず月経を来させましょう。あなたの場合は実証ですので、少し活血の薬を使えば来るはずです。それに加えて鍼灸を3回、薬と鍼を一緒にやりましょう。」

関連記事:子宮内膜症の激痛が漢方「大黄甘遂湯」1回で治る!子宮摘出後の腰痛・下腹部痛が消え、夜グッスリ睡眠

漢方薬と鍼で4日目に生理が来て、大量の血の塊が出た

処方した漢方薬は、

  • 桂枝
  • 白芍
  • 茯苓
  • 桃仁
  • 丹皮

鍼灸3回と漢方薬を併用した後、4日目に生理が来ました。

漢方薬「牡丹皮」の原料となる鮮やかなピンク色の牡丹の花
桂枝茯苓丸に含まれる牡丹皮(清熱・活血作用)の原料・牡丹の花

量はとても多く、大きな血塊がたくさん出たそうです。

彼女「漢方薬はどうしたらいいですか?」
私「いったん止めておきましょう。自然に任せてください。生理が終わってから、身体にどんな症状が残るかを見て、改めて調整いたしましょう。」

※中国河北省石家荘市の有能な女医、張静先生1の症例:月经不来(2026-1-1発表)を李哲が完全翻訳しました。

李哲の説明

処方箋の解釈

張静先生が処方したのは「桂枝茯苓丸」。ただし、丸薬ではなくて、煎じ薬になっています。なぜなら、丸薬は慢性的な症状にいいけど、今みたいに下腹部痛が続く、生理が来ないときは緊急なので煎じ薬がでっとり速いのです。

丸薬と煎じ薬の違いは、以下の記事が参考になります。

桂枝茯苓丸の生薬の作用は以下の表をご覧ください。

生薬役割
桂枝温通・血行促進
芍薬(白芍)緩急・止痛
茯苓利水・健脾
桃仁破血・活血
牡丹皮(丹皮)清熱・活血

病名を問わず、鍼灸は生理不順・下腹部痛に有効

女性の下腹部痛。
生理痛であろうと、腺筋症であろうと、もしくは子宮頸がんであろうと、漢方薬もしくは鍼はみんな治せます。

子宮筋腫.チョコレートのう腫.子宮内膜症などの病名には怖がらないでください。で書いたように、西洋医学は病名にこだわり、無数の病名を発明しているけど、中医学では原因が簡単です。

  • 冷え
  • 瘀血
  • 痰湿

このような老廃物を出して、血行不良を改善すれば、全部治せる。

以下は様々なお腹の痛みを治した鍼治療例。

生理痛であろうと、大腸炎の腹痛であろうと、鍼はみんな治せます。腹痛で困っている方、ぜひ鍼治療を試してください。

  1. 張静先生は中国・河北省石家庄市の中医師です。『傷寒雑病論』の処方箋で様々な病気を治す若者実力派。本ブログでは彼女の症例を数多く翻訳しました。張静先生の診療所住所・電話番号などは以下の記事をご覧ください。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)

    ↩︎
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次