こんにちは、李哲です。
急性の腹痛で、まともに歩けない患者さんを鍼1回で治した例。鍼も救急治療ができることを知ってもらえると嬉しいです。
腹痛でまともに歩けない患者
2019-06-26
いつもの常連さんが急に電話して来ました。
彼女が言うのは「風邪を引いたけど、パスタが食べたくていっぱい食べて、翌日またソーセージなどの料理を食べたら、お腹が痛くなりました。お腹を触るだけでも痛くて、まともに歩けません。歩くたびに振動でお腹が痛いです。ここまで来るのがしんどかった!
あと、腰のほうから肩まで、ガスが溜まったように腫れて辛いです。風邪はほぼ治っていますけど。」

鍼で腹痛はすぐ治る
彼女の話を聞いて、私はだいたい分かりました。
なぜなら、ずっと通っている彼女の体質を、良く知っているからです。
検査して「食積」だと確信
鍼治療する前に、簡単な検査をしました。
お腹の叩診(両手の指で軽く叩く診察方法)をしてみたら、へそからみぞおちまで鈍い音。これはなにか詰まっている事を示します。へその横から下は、空気の音なので正常です。
足三里の下辺りを押してみたら、圧痛はまあまあ強い。
だいたい、確信ができました。
彼女のは腹痛は、食べ物のつまりが原因です。中医学の言葉でいうと「食積」。昔は子供によくある病気だったけど、今は大人でも見られます。「食積」に関する治療例は、以下の記事でも出ているので、良かったらご覧ください。
もともと風邪をひく時は、胃腸が弱っているのが多いです。しかし、彼女は食欲だけは強いので、いっぱい食べて胃から十二指腸まで詰まりました。そこから、ガスが生じてさらに腰と肩の方まで広がり、体の後ろは空気が入ったように腫れて辛いのです。
鍼治療の方向としては、詰まった食べ物を下ろすこと。
1回の鍼治療で腹痛が治り、空気で体が腫れる感覚も消えた
以下は鍼を刺したツボと、治療したときの変化です。
当時、鍼をしたのは足三里、上巨虚、陥谷、内廷、公孫、内関、三間など。置鍼時間は40分。途中で1回鍼を回しました。
最初、鍼を刺し終わった時、彼女が言うのは「お腹が楽になり始めました」
15分後に入って鍼を回すとき、彼女が言うのは「お腹はだいぶ良い感じです」
40分後に鍼を取って、お茶を飲むとき彼女が言いました。
「さっきまでは、歩くたびに振動でお腹が痛かったのに、今は歩いても大丈夫です。少し残っている感じだけど、大丈夫そうです。今日頑張って来て良かった!」
翌朝、彼女から電話がありました。
「昨日の夜から普通にご飯が食べられて、今朝もしっかり食べました。」
以前、足ツボ整体をした時、ご飯が食べられない男性も1回で良くなってました。以下の記事、参考にしてください。
大食い、早食いは止めるべき
腹八分目は、どんな方にも適している言葉です。風邪をひいた時は、もっと減らして腹5~6分目にしたほうが良い。胃腸に負担がかかって回復が遅れますから、昔は風邪が完全に治るまでは肉類が禁止でした。
大食いで生じた腹痛であろうと、胃潰瘍の腹痛であろうと、治し方はみんな同じです。胃腸などの消化系の病気に関して、特に痛みを治す時、鍼の即効性にあなたはビックリするはず。
鍼治療して1日後に痛みが減るのではなくて、刺した瞬間から痛みが減り始めます。以下は一つの鍼治療例、参考にしてください。
患者との面白い対話
鍼をしているとき、彼女との対話が面白かったです。

こんな腹痛があって病院に行ったら、どうなるでしょうね?鎮痛剤を点滴?

鎮痛剤を点滴すると、腸が麻痺してよけいに動かなくてなり、詰まった食べ物が大変な事になりますね。

近くにいて良かったですよ!

ありがとうございます(笑)
患者さんが信頼してくれて、最初の治療手段として来てくれるのは、何より光栄です。私の勉強不足で治せない症例もあったけど、最善を尽くして痛み・苦痛を減らす目標は変わらない。
以前、運が良い人に関して書いたのもあります。当時のつたない考え方ですが、参考になると幸いです。
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