当帰芍薬散+菟絲子を飲んで妊娠中のプロゲステロン・hCGの値があがり、胎児発育不全もなく無事出産した例

「プロゲステロンが低い」「hCGの上昇が遅い」と言われ、不安になっている妊婦さんは少なくありません。

今回は、過去に胎児発育不全による流産を経験した女性が、当帰芍薬散と菟絲子を服用後、プロゲステロンとhCGの数値が改善し、無事出産した症例をご紹介します。

中医学では、このような状態をどのように考えるのかも詳しく解説します。

📍この記事で分かること

✅️妊娠中のプロゲステロン・hCGを中医学ではどう考えるか
✅️胎児発育不全を中医学的に分析すると何が見えるか
✅️当帰芍薬散と菟絲子を使った実際の症例
✅️妊娠中の腹痛・お腹の張りに当帰芍薬散が使われる理由

※アメリカの中医師、鄭智城先生1の漢方薬症例、中药如何快速提高孕酮(Progesterone)和hCG_郑智城 を李哲が完全翻訳しました。

目次

妊娠中、プロゲステロンの値で心配している女性

中医学は西洋医学の検査値を当てにしません。
しかし、最近の人は西洋医学に洗脳されたのが多くて、西洋医学の言葉を使わないと交流が難しくなりました。西洋医学の奇妙な名称を使うのも必要ですね。

去年、当院の漢方薬を飲んで妊娠した女性が、再診察に来て話しました。「妊娠中で血液検査データが良くない。プロゲステロンの増加は遅くてhCG値も低いです」

妊娠中にスマートフォンでプロゲステロンやhCGの検査値を確認する女性
プロゲステロンやhCGの検査値が気になり、不安を抱える妊婦さんも少なくありません。

胎児発育不全は肝腎の気血不足が原因

彼女は最初妊娠した時も胎児発育不全で流産したから、顔には不安がいっぱい映っていました。彼女は私の診察を受けてから、午後にまた西洋医学の検査を受けるそうです。

漢方薬にはプロゲステロンとhCGをあげる生薬があるのか?私は分かりません。でも、中医学の理論から分析すると、対策があるかも知れません。

胎児発育不全は中医学の言葉で言うと、肝臓と腎臓の気血が足りないのが原因。

お腹の締め付け感に当帰芍薬散+菟絲子を処方

一つひとつ問診してたら、彼女が言うのは「お腹がギュッと締め付ける時があります」

これって、当帰芍薬散とうきしゃくやくさんじゃない?

李哲の説明:
当帰芍薬散とうきしゃくやくさんの使用範囲は非常に広いです。上記のお腹が痛い時も使うし、不正出血の時も使えるのです。もちろん、不正出血だから当帰芍薬散とうきしゃくやくさんを処方するのではなくて、諸症状を分析してから判断するもの。以下の記事が参考になると思います。

🔗妊娠中の不正出血を当帰芍薬散で改善した症例

彼女が言う締め付ける感じは、実は腹痛の軽いバージョン。当帰芍薬散とうきしゃくやくさんはちょうど血を補う事もできるので、処方箋はすぐこれにしました。

午後、彼女がすぐ西洋医学の検査を受けるので、私はすぐ当帰芍薬散とうきしゃくやくさん+莵絲子(としし)1杯分を煎じてあげました。彼女が飲んでから病院に行くように。

莵絲子を入れた理由は、西洋医学のこのような検査値はだいたいホルモン。ホルモンは中医学で言わせると、腎臓の働きに属しています。

煎じ薬は作るのが早いです。漬ける時間を除けば、強火で40分くらいあれば出来上がる。だから、すぐ彼女に飲ませました。

李哲の説明:
腎臓の働きは様々な症状から判断できます。例えば腰痛があるかないか。中医学理論で、五臓六腑が司る働きは決まっているので、外側の症状を見れば内臓が見えるのです。腎臓に関して以下の記事を参考にしてください。

🔗腎虚とは?代表的な症状と中医学の考え方

プロゲステロン・hCGが上昇し無事出産

しばらく経ってから、彼女はまた再診察に来ました。前回の検査結果を聞いたら、彼女が言うのは全部の数値が上がった。婦人科の先生も許可範囲だと言ったそうです。

具体的な数値は、プロゲステロンが12から17に上がり、絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は7万から9万になった。年初、彼女は息子さんを産みました。親子とも無事。

🔎合わせて読みたい:妊娠糖尿病や妊娠高血圧を乗り越えて45歳で出産した症例

胎児の腎臓に水が溜まる症例について

一人の知り合いが、以前質問したことがあります。
「お兄さんの嫁が妊娠して、胎児の腎臓に水が溜まっているのが見つかりました。漢方薬はなにか方法がないですか?」

漢方薬の解決策?
漢方薬は病名に対する解決策がありません。
「胎児の腎臓に水が溜まるけど、処方箋はなに?」と聞かれても分からない。

李哲の説明:
胎児の腎臓に水が溜まると言われても、中医学では病名だけで漢方薬を決めません。大切なのは、患者さんにどのような症状が現れているかです。 水が体にたまる病気は、肺水腫や腹水など重症例までありますが、中医学では症状を分析して治療方針を決めます。
🔗肺水腫(肺に水がたまる)、心不全を改善した漢方薬治療例

私は彼女に聞きました。
「お兄さんの嫁は、どんな症状がありますか?」

彼女「特にないみたいです。たまにお腹の激痛がある。お兄さんの嫁は子供を諦めたそうです。この状況は治せないと言われたから」

私は聞いてすぐ分かりました。
お腹の激痛?これは当帰芍薬散とうきしゃくやくさんの症状だよな。この処方箋で瘀血と水が流れれば、腎臓に溜まっている水もなくなるでしょう。

その知り合いが、私の話をちゃんと伝えたかどうか知りません。

李哲の中医学的考察

当帰芍薬散が妊娠中の腹痛や張りに使われる理由

当帰芍薬散とうきしゃくやくさんは『傷寒雑病論しょうかんざつびょうろん』2に載っている処方。

簡単な組み合わせですが、妊娠中の腹痛、妊娠してない女性の腹痛には効果的な漢方薬。 以下は私が聞いた最強の治療話、30秒で効果が出たなんて、私も信じられない即効性です。

🔗妊婦のお腹が張りが「当帰芍薬散」30秒で緩和した症例

妊婦のお腹が張って、お腹が痛い。
こんな時、西洋医学はなにか解決策があるのか?
残念ながら安静する以外に、なにもありません!

当帰芍薬散とうきしゃくやくさんは日本に既成品もあるので、非常にありがたい商品です。外出先で気軽に飲めるから。中国にもこんな既成品があればな…と羨ましい限りです。

当帰芍薬散に使われる生薬の当帰
当帰は当帰芍薬散を構成する代表的な生薬の一つです。

鍼灸で妊娠中の不調に対応する方法

上記の症例に出た患者さん、鍼の場合は解決策があるのか?

妊娠中、プロゲステロンとヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)をあげたいなら、腎臓のツボを刺せば良いです。たとえば腎兪、太谿、復溜。妊娠中の腹痛は胃経のツボで解決できます。たとえば内廷・陥谷・足三里など。

自覚症状がある方は、近くの信頼できる治療院にたずねて見てください。

妊娠中のトラブルを改善した鍼灸・漢方薬症例

👉️長年の不妊症と胎児発育不全を克服し無事出産した漢方症例

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  1. 鄭智城先生はアメリカで開業している漢方医。様々な面白い症例があったので、翻訳させていただきました。人物紹介と診療所情報は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外)をご覧ください。

    ↩︎
  2. 傷寒雑病論の詳しい解説は、傷寒雑病論の詳細:歴史的偉大さと衝撃的な影響をご覧下さい。 ↩︎
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コメント

コメント一覧 (2件)

  • li-hari 李哲さんへ
    始めまして。クローン病のものです。
    李哲さんのブログを読んで中医学に興味を持ったので、地元の鍼灸院に行ってみました。今、針のおかげか気持ちが晴れやかです。ありがとうございます!

  • id:ijiri_kurumi
    コメントありがとうございます。
    中医学に興味を持っていただいて、大変嬉しいです。クローン病は時間かかるかも知れませんが、鍼で良くなると思います。ぜひ続けてみて下さい。

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