【※本記事は2019-06-03更新しました】
こんにちは。李哲です。
今日はアメリカでの中医師:鄭智城先生の記事を翻訳しました。
妊婦の2週間も続く不正出血を当帰芍薬散で治した例。
最後には私の見解文を書いてあります。
もとの中国語本文のリンク先は、
- 不正出血が続いているのに、正常だという西洋医学
- 妊娠2ヶ月で不正出血が続く女性
- みんな西洋薬の副作用にビビりすぎて、漢方薬も怖がっているのは理解できる
- 患者の報告:不正出血は完全に止まった!
- 不正出血が治った以外、お腹の腫れ・下半身のむくみも全部消えた
- 不正出血の原因は、水が溜まりすぎ
- 李哲の解釈:鍼治療も不正出血が治せる
不正出血が続いているのに、正常だという西洋医学
たとえ、貴方がお医者さんだとします。
ある患者さんから電話が入って、妊娠2ヶ月で突然出血が2週間も続いてる、どんどん出血が増えていると言われました。
貴方はどう処理しますか?
西洋医学のやり方は、なんにもしない。
婦人科検査をしても、なんにも異常がないから。
でも、2週間も続く出血を、処理しないで大丈夫だと言うのはダメでしょう?
もし貴方がその妊婦さんだったら、貴方は安心できますか?
ここで分かりますが、
西洋医学のレベルは非常に低い。
目先の物しか見えません。
もう少しレベル高いのは、西洋医学は目が真っ黒でなんにも見えない。
西洋医学が役に立つときは、どんな時か?
以下の記事で詳しく書いているので、どうぞご参考に。
妊娠2ヶ月で不正出血が続く女性
電話して来たのは、私の診療所の常連さん。
彼女が最初に妊娠したのも、こちらで漢方薬を飲んでから妊娠したのです。
私は彼女に聞きました。
「今回の妊娠は計画したものですか?若しくは予想外の妊娠ですか?」
「計画したものです。」
「出血はどのくらい続いてますか?」
「2週間です。婦人科に行って検査したけど、異常がないと言われました。でも、出血はどんどん増えています。最初は少しだったけど、今は量が多くて心配です」
「出血はどんな色の血ですか?」
「鮮血です」
「お腹は張りますか?」
「張っています」
「気持ち悪いですか?」
「気持ち悪くて吐きたいけど、吐くものがありません」
「めまいはしますか?」
「します」
「食欲はどうですか?」
「食欲不振です。食べられない。お腹が張って」
「便通はどうですか?」
「悪いです。2日に1回」
「分かりました。これはお腹に水が溜まっているのが原因です。漢方薬を取りにすぐ来て下さい。」
「ダメですよ。来週の月曜日にならないと行けないです。」
みんな西洋薬の副作用にビビりすぎて、漢方薬も怖がっているのは理解できる
「どうしたら良いですかね?じゃ、先に漢方薬を郵便で送りましょうか?」
彼女は少し優柔不断でした。
「妊娠中は漢方薬を飲んでも大丈夫ですか?」
この言葉で私はイラッとしました。
漢方薬のおかげで妊娠できたのに、漢方薬を信じないのか?!
でも、私は彼女を責めない。
何故かと言うと、西洋医学の宣伝洗脳が強すぎるから。
みんな西洋薬の副作用が強いのは知っています。
だから、自然に漢方薬も副作用があると思う。
西洋薬と漢方薬を、同じものだと見るのはダメでしょう?
西洋薬は人工的に合成された化学薬品。
自然の生物は分解できない。
漢方薬は自然が生んだもの。
生物によって分解されます。
薬は毒だという認識、西洋薬にはあっていますが、漢方薬に対しては正しくないです。具体的な理由は、以下の記事をご覧ください。
患者の報告:不正出血は完全に止まった!
月曜日になって、私は少し心配しました。
彼女は予約した時間通りに今日来るのか?
昼頃になって、彼女はご主人と一緒に来ました。
ご主人はマッチョマンで、住宅ローンのために2つも仕事している人。
彼女たちが診療所に入ったら、彼女のご主人が最初に大声で話しました。「は~~~い!先生の漢方薬、良く効いたね!」
「出血は止まりました?」
「止まりましたよ。今は1滴出るか出ないかくらいです」
私も大喜び。
中医師として一番嬉しいのは、推測した事が現実で検証され、そして患者さんを助けたとき。
鄭先生は当帰芍薬散でほかの女性も治しました。
以下がその記事です。
不正出血が治った以外、お腹の腫れ・下半身のむくみも全部消えた
彼女は漢方薬を飲んでから、他の所でも著しい変化がありました。
お腹は妊娠6~7か月みたいに大きかったのが、今は完全に凹んでいる。
下半身が足指までパンパン腫れたのが全部消えて、むくみがなくなったので、皮膚のシワまで見えます。
もともと彼女はすごい頻尿だったけど、今は正常。
気持ち悪いのも消え、2日に1回の大便も毎日1回になりました。
頻尿の処方として、鄭先生は黄耆甘草湯も絶賛していました。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
不正出血の原因は、水が溜まりすぎ
彼女は私に教えてくれました。
「西洋医学の先生が言うのは、出血の原因は子宮の毛細血管が破裂したから」
この発言は、まったく無意味なもの。
出血の原因は、血管が破裂したからでしょう?
血管が切れてないのに、出血しますか?
なぜ血管が切れるのか?
西洋医学はサッパリ分かってない。
彼女の場合、体内の水が多くて圧迫で血管が破裂しています。
こんな出血は止めないと人が死にます。
なぜなら、当時彼女はすでに心臓のドキドキ(動悸)が始まったからです。
なぜ動悸が生じたのか?
水が体内に多すぎて心臓を圧迫するから、動悸が起きています。
心臓は水の圧迫に耐えるのも難しいのに、また胎児に栄養を送らないといけないのです。適した処理をしなかったら、十中八九、胎児の発育も心臓停止で終わります。
【▲ 当帰芍薬散の中の生薬:白朮(びゃくじゅつ)】
李哲の解釈:鍼治療も不正出血が治せる
漢方薬の聖典:傷寒論 – Wikipedia(しょうかんざつびょうろん)には、婦人科項目があります。その処方箋は2000年も使ってきて、様々な女性のトラブルを解決してくれました。
漢方薬の安全性と効果は、言わなくても分かるでしょう。
鍼治療の場合は、わりと簡単です。
出血は脾臓と肝臓の経絡の井穴を刺す。
隠白と大敦。
関連のはり治療例は、以下の記事があります。
上記の隠白と大敦以外、膝の内上部の血海穴なども良い。
数回鍼治療すれば、血は止まります。
水が多いのは陰陵泉、地機、三陰交穴で十分。
この水というのは、羊水が溢れる事です。
羊水って文字とおり、水で汁ではありません。
鍼を刺した後、小便の量が徐々に増えるので、溢れている羊水がなくなり、むくみが消えてほかの症状も良くなる。
妊娠中のいろんなトラブルに対して、鍼は非常に安全で有効です。
ふくらはぎを刺しているのに、いじでも胎児に悪影響があると言われたら、もう話し相手になりませんね。
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