妊娠中の不正出血が続くのは「当帰芍薬散」で治り、お腹が張る、気持ち悪い、食欲不振、足のむくみなども同時に治った例

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こんにちは、李哲です。

アメリカでの中医師、鄭智城先生の治療例、加味当归芍药散:大西洋城华妇怀孕两个月出血_郑智城を翻訳しました。妊婦の2週間も続く不正出血を当帰芍薬散で治した内容。最後には私の見解文を書いてあります。参考になると幸いです。

不正出血が続いているのに、正常だという西洋医学

たとえ、貴方がお医者さんだとします。ある患者さんから電話が入って、妊娠2ヶ月で突然出血が2週間も続いてる、どんどん出血が増えていると言われました。貴方はどう処理しますか?

西洋医学のやり方は、なんにもしない。
婦人科検査をしても、なんにも異常がないから。

李哲の説明:
検査で異常が見つからないから正常だと判断する。しかし、患者さんはつらい症状がある。このようなブラックユーモアは、臨床でよく見かけます。以下はもう一つの笑うしかない症例。

足のむくみがひどいのに治療法がない、逆に「正常」だと診断する西洋医学

でも、2週間も続く出血を、処理しないで大丈夫だと言うのはダメでしょう?もし貴方がその妊婦さんだったら、貴方は安心できますか?

ここで分かりますが、西洋医学のレベルは非常に低くて、目先の物しか見えません。少しレベル高い病気のときは、西洋医学は目が真っ黒でなんにも見えない。

西洋医学が役に立つときは、どんな時か?以下の記事で詳しく書いているので、どうぞご参考に。

妊娠2ヶ月で不正出血が続く女性

電話して来たのは、私の常連さん。彼女が最初に妊娠したのも、こちらで漢方薬を飲んでから妊娠したのです。

私「今回の妊娠は計画したものですか?もしくは予想外の妊娠ですか?」
彼女「計画したものです。」

私「出血はどのくらい続いてますか?」
彼女「2週間です。婦人科に行って検査したけど、異常がないと言われました。でも、出血はどんどん増えています。最初は少しだったけど、今は量が多くて心配です」

私「出血はどんな色の血ですか?」
彼女「鮮血です」

私「お腹は張りますか?」
彼女「張っています」

私「気持ち悪いですか?」
彼女「気持ち悪くて吐きたいけど、吐くものがありません」

私「めまいはしますか?」
彼女「します」

私「食欲はどうですか?」
彼女「食欲不振です。お腹が張って食べられません」

私「便通はどうですか?」
彼女「悪いです。2日に1回」

私「分かりました。お腹に水が溜まっているのが原因です。漢方薬を取りにすぐ来て下さい。」
彼女「ダメですよ。来週の月曜日にならないと行けないです。」 

みんな西洋薬の副作用にビビりすぎて、漢方薬も怖がっているのは理解できる

私「どうしたら良いですかね?じゃ、先に漢方薬を郵便で送りましょうか?」

彼女は少し優柔不断でした。
「妊娠中は漢方薬を飲んでも大丈夫ですか?」

この言葉で私はイラッとしました。
漢方薬のおかげで妊娠できたのに、漢方薬を信じないのか?!

でも、私は彼女を責めない。何故かと言うと、西洋医学の宣伝洗脳が強すぎるから。みんな西洋薬の副作用が強いのは知っています。だから、自然に漢方薬も副作用があると思う。

西洋薬と漢方薬を、同じものだと見るのはダメでしょう?

西洋薬は人工的に合成された化学薬品。
自然の生物は分解できない。

漢方薬は自然が生んだもの。
生物によって分解されます。

薬は毒だという認識、西洋薬にはあっていますが、漢方薬に対しては正しくないです。具体的な理由は、以下の記事をご覧ください。

患者の報告:不正出血は完全に止まった!

月曜日になって、私は少し心配しました。
彼女は予約時間通りに来るのか?

昼頃になって、彼女はご主人と一緒に来ました。ご主人はマッチョマンで、住宅ローンのために2つも仕事している人。

彼女たちが診療所に入ったら、彼女のご主人が最初に大声で話しました。「は~~~い!先生の漢方薬、良く効いたね!」

私「出血は止まりました?」
彼女「止まりましたよ。今は1滴出るか出ないかくらいです」

私も大喜び。
中医師として一番嬉しいのは、推測した事が現実で検証され、そして患者さんを助けたとき。

李哲の説明:
鄭先生は当帰芍薬散トウキシャクヤクサンでほかの女性も治しました。以下がその記事です。

当帰芍薬散+菟絲子を飲んで妊娠中のプロゲステロン・hCGの値があがり、胎児発育不全もなく無事出産した例

不正出血が治った以外、お腹の腫れ・下半身のむくみも全部消えた

彼女は漢方薬を飲んでから、他の所でも著しい変化がありました。お腹は妊娠6~7か月みたいに大きかったのが、今は完全に凹んでいる。下半身が足指までパンパン腫れたのが全部消えて、むくみがなくなったので、皮膚のシワまで見えます。もともと彼女はすごい頻尿だったけど、今は正常。気持ち悪いのも消え、2日に1回の大便も毎日1回になりました。

李哲の説明:
頻尿の処方として、鄭先生は黄耆甘草湯も絶賛していました。詳しくは以下の記事をご覧ください。

黄耆甘草湯(頻尿、睡眠障害を治せる効果バツグンの漢方薬)

不正出血の原因は、水が溜まりすぎ

彼女は私に教えてくれました。
「西洋医学の先生が言うのは、出血の原因は子宮の毛細血管が破裂したから」

この発言は、まったく無意味なもの。
血管が破裂したから出血するでしょう?血管が切れてないのに、出血しますか?

なぜ血管が切れるのか?
西洋医学はサッパリ分かってない。

彼女の場合、体内の水が多くて圧迫で血管が破裂しています。こんな出血は止めないと人が死にます。なぜなら、当時彼女はすでに心臓のドキドキ(動悸)が始まったからです。

李哲の説明:
心臓のドキドキがひどいとき、患者さんは瀕死状態になります。すぐにでもあの世行きのような感じ。このとき、治せるのは漢方薬もしくは鍼。効果がどれだけいいのかは、以下の記事を見ればわかると思います。

ドキドキしすぎて死にそう女性、炙甘草湯をアレンジして治した例

なぜ動悸が生じたのか?
水が体内に多すぎて心臓を圧迫するから、動悸が起きています。

心臓は水の圧迫に耐えるのも難しいのに、また胎児に栄養を送らないといけないのです。適した処理をしなかったら、十中八九、胎児発育も心臓停止で終わります。

李哲の説明:
胎児発育不全は西洋医学がよく言う話。特に高齢出産の場合は、脅かしの一つのやり方です。ところで、西洋医学は胎児発育不全に関して特に治療方法もありません。中医学はどうなるのか?以下の症例が参考になるかも知れません。

長年の不妊症が治り、胎児発育不全・妊娠糖尿病なども漢方薬で治って、無事出産した女性

李哲の解釈:鍼治療も不正出血が治せる

漢方薬の聖典:傷寒論 – Wikipedia(しょうかんざつびょうろん)には、婦人科項目があります。その処方箋は2000年も使ってきて、様々な女性のトラブルを解決してくれました。

漢方薬の安全性と効果は、言わなくても分かるでしょう。

鍼治療の場合は、わりと簡単です。
脾臓と肝臓の経絡の井穴を刺す。
隠白と大敦。

関連のはり治療例は、以下の記事があります。

上記の隠白と大敦以外、膝の内上部の血海穴なども良い。数回鍼治療すれば、血は止まります。

水が多いのは陰陵泉、地機、三陰交穴で十分。この水というのは、羊水が溢れる事です。羊水って文字とおり、水で汁ではありません。

鍼を刺した後、小便の量が徐々に増えるので、溢れている羊水がなくなり、むくみが消えてほかの症状も良くなる。

(おわり)

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