全身の痛みと冷え性、足に力が入らないのが治り、同時に3ヶ月で30kgもダイエットできたアメリカ人男性

全身の痛みと冷え、足の脱力で杖が手放せなかった125kgのアメリカ人男性。 漢方薬を飲み始めてから痛みが消え、手足が温まり、わずか3ヶ月で30kgの減量に成功しました。

本記事では、その驚くべき変化と、同時に改善した夫婦の症例も紹介します。

※アメリカの中医師、鄭智城先生1の症例、有些时候我也不明白:三个月减肥60磅_郑智城(2011-07-03 発表)を李哲が完全翻訳しました。

目次

全身の痛みと足の脱力で来院した125kgの男性

要約: 全身痛・冷え・足の脱力が主訴。脈は沈微、舌は薄く、陰証として治療開始。


正直な話、私の所にはダイエットが目的で来る人はほとんどいません。一人だけいましたが、あまり効果が良くなかったです。

しかし、体調不良で治療に来て、予想外にダイエットできた人はいっぱいいます。本当にわけが分かりません。その中で一番ビックリしたのは、1人のアメリカ人患者さんが3ヶ月で30kgも痩せました。

このアメリカ白人で、坊主頭でお腹も大きかったです。体重は125kgくらい。杖をついて来ました。初診の時、彼が言うのは「全身が痛いです」

脈診してみたら沈微。ほかの主訴は足に力が入らない、足が麻痺するときもある。舌は薄い。

陰の症状だったので、2つの処方箋を出しました。

  • 真武湯(しんぶとう)
  • 黄耆桂枝五物湯

黄耆桂枝五物湯は下肢静脈瘤の治療効果もいいです。以下の記事、どうぞご参考に。

🔗黄耆桂枝五物湯を1週間飲んで、下肢静脈瘤が50%減った症例

真武湯で嘔吐したため処方を大柴胡湯へ変更

要約: 初回処方で嘔吐が出たため、反応を診断材料にして処方を調整。


2周目に来た時、隣の彼の奥さんが言うのは、「漢方薬を飲んで吐きました。真武湯を飲んだ時に吐いたのです。」

私「なぜ電話で教えてくれないですか?」
彼「いやいや、大丈夫です」

私「先週の漢方薬を飲んでどんな感じですか?」
彼「まあまあ良いですよ」

私は彼が吐いたというので、大柴胡湯(だいさいことう)に変えました。

陰陽虚実、これは脈診・問診だけではわからない時があります。でも、漢方薬を飲んだ後の反応で更に診断ができる。昔の漢方医たちは、これを「投石問路」だと言いますね。(李哲の説明:日本語では「探りを入れる」の意味)

大柴胡湯は脳腫瘍でも使います。どんな症状を基準にして使っているのか、以下の記事が参考になると思います。

手足が温まり痛みが消失、杖なしで歩けるように

要約: 大柴胡湯で便通が改善し、陽気が巡り始め、痛みと冷えが大幅に改善。


3週目、彼がまた来ました。

彼が笑って言うのは、「今回の漢方薬は非常に有効です。たくさんの便が出ました。あと、私はもともと寝るとき寒くて、布団をかぶらないとダメでした。しかし、今はパジャマだけで寝られます。手足は暖かくなりました

おう…これは陽気が詰まった事ですね。
体内の宿便で陽気が回らない。だから、初診の時には手足が冷たくて脈診でも沈。

1週間後、彼が来たけど杖は要らなくなりました。彼が言うのは、「今は痛くなくて、普通に歩いて来れます。以前だったら考えられない!」

痛くて杖をついた患者、鍼治療だけでもすぐ改善した人がいます。以下の記事、どうぞご参考に。

🔗鍼1本で痛みが改善したハイチ地震での治療例

1~2週間後に、彼が来た時に診たら、彼には痰が多い。そして、痰を出す処方箋を出しました。その後、彼は隣人を紹介してくれました。

顔色が赤黒くて、皮膚が荒れている肥満症の人。この人が言うのは、「坊主頭の隣人がいつも楽しそうだから、どんな治療をしているか不思議で来ました」

夫婦の紹介で来た女性は3kg減り、体が引き締まった

要約: 左膝痛で来院したが、体が引き締まり、皮膚の出来物も減少。


3ヶ月後、坊主頭は来なくなりました。
最近来ている白人夫婦(同じ肥満症)が言うのは、「坊主頭のアメリカ人が紹介して来ました」

奥さんはなんと個人探偵、拳銃を携帯するのが合法的な職業。本当に人は見た目で判断できないですね。

奥さんの主訴は、「左膝が縮まって動けないです」

1週間の漢方薬を飲んで来た時、奥さんが言うのは「2kg痩せました」
2週間後、奥さんが言うのは「1kgしか落ちてないです」

奥さんは体がガッチリなった感じがする。彼女のジムの先生も、彼女が引き締まったと言ったそうです。そしてもう一つの変化、皮膚にできものが多かったのが、だいぶ消えました。

私「そうですね。たくさんはダイエットできてないけど、前より引き締まっています」

🔎あわせて読みたい:足のできもの、腫れて痛いのを「青黛」で治した例

ご主人は過食が改善し、手足の熱感も消えた

旦那さんはもっと面白かったです。
もともと、めちゃくちゃ食べる人だったのに、黄耆桂枝五物湯に痰と湿気を出す処方を出したら、食欲が徐々に減ったのです。両足がすごい熱かったのも、1週間の漢方薬を飲んで消えました。

李哲の説明:
手足が冷たいのは、もちろん異常ですが、手足が熱すぎるのも異常です。中医学では両方とも治せる。以下はニハイシャ先生2の症例、参考になると幸いです。

🔗手足が熱すぎる子供は、3日の漢方薬で半分良くなった。

奥さんが言うのは「そうですよ。私たちはいつも寝る前に食べないといられなかったけど、今は食べたくもないので寝ています」

去年、ニハイシャ先生の診療所で研修した時、食欲が強すぎる肥満症には基本的に白虎湯(びゃっことう)でした。生の石膏は最低で4両(150gくらい)を使用。

🔎あわせて読みたい:落ち着きがない・体が熱い・過食症はトリカブトで収まった。

3ヶ月で30kg痩せていたことが判明

奥さんは帰るとき、私に言いました。
「先生、私たちを紹介してくれた坊主頭の人、どのくらい痩せたか分かりますか?」

私のうろ覚えでは、坊主頭の肥満症の人はどんどん痩せてきて、どのくらい痩せたかは聞いてなかったのです。

奥さん「30kgです!」
私「なに?!本当に30kg?13kgではなくて?」
奥さん「本当に30kgです!」

スーツ姿の男性の大きく出たお腹と、オレンジ色の服の人物が指でお腹を指している様子
出っ張ったお腹を指差すイメージ。30kg痩せた男性の変化を象徴する写真

皆さん、ダイエットの為だったら私を探さないでください。体調不良なら来ていいです。ダイエットのために来た場合は、あまり効果が良くない。

なぜこんな事が起きるか、私もよく分かりません。

李哲の感想

漢方薬と鍼灸は治療と診断を同時に行える

漢方薬は治療にもなるし、診断の一つの方法でもあります。鄭先生が言ったのように、この処方箋を飲んでみて違う反応が出たら、処方箋が間違っている。そして、正しい方向になるのです。

ツボも2面性を持っています。
治療に使い、診断にも使う。

たとえば、足三里下の盲腸(虫垂)点。
腹痛があるとき、虫垂炎かどうかを判断する時は、押して見て痛かったら疑う(もちろん他の診断方法も兼ねてです、1つの診断方法では確定できない)。

そして、盲腸(虫垂)点は治療にもなるのです。鍼を刺せば、すぐ腹痛が緩和し炎症も消える。応用例としては、以前書いた記事をご覧ください。

ダイエットの前提は「内臓が強いこと」

ダイエットのためには、内臓の強化が前提条件です。

今は炭水化物を取らないとか、ご飯の前に野菜サラダを食べるとか、いろいろありますが、みんなどうでもいい二の次の事。内臓が強ければ、炭水化物をたくさんとっても、ご飯の後にサラダを食べても太りません。

運動、ヨガ、温泉とかは、もちろん内臓の全体的の強化になります。しかし、具体的にどの内臓が弱くなって、ターゲットをどう的中するかは、漢方薬もしくは鍼灸しかできない。

体重と内臓の関係は、またの記事で説明しようと思いますので、しばらくお待ち下さい。

追わないほうが痩せる?不思議なダイエット現象

私も鄭先生と同じで、専門的にダイエット治療をしたことがないです。ただし、食べ物を変えただけで痩せた報告はよく聞きます。以下の方は最強に痩せた人。

🔗白砂糖、乳製品を止めて7kg痩せた女性(当院で3人目です)

なんでですかね…
ダイエットの結果を追わないほうが逆にダイエットできる?

ダイエットできたほかの症例

自慰で体を壊した男性が20kg痩せた症例

風邪薬の副作用でむくんだ女性が16kg痩せた例

温経湯でお腹周りが痩せた6日間の変化

インスリン注射止めたら、1年で35kg痩せた例

  1. 鄭智城先生はアメリカで開業している漢方医。様々な面白い症例があったので、翻訳させていただきました。人物紹介と診療所情報は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外)をご覧ください。

    ↩︎
  2. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

    ↩︎
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • id:mkonohazuku
    このはずく さん
    ブコメありがとうございます。
    30kg減量は確かにびっくりします。いろんな治療のついでにダイエット、これは漢方薬の良いところですね。

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