同病異治:同じライム病でも漢方薬治療が違うのは訳がある。ライム病は風邪を引いたのが原因。

「同じライム病なのに、双子で処方が真逆?」
17歳の白人双子兄弟。西洋医学では二人とも「ライム病」と診断され、抗生物質・ビタミン剤を大量に飲んでも症状が全く改善しない。

ところが倪海夏(ニハイシャ)先生の診察では、お兄さんは「上熱下寒・肝臓破壊」、弟さんは「陽明症・熱が強い」と診断。

処方した漢方薬は驚くほど違っていた――。
これが本物の同病異治
抗生物質では治らないライム病の本質とは?

目次

ライム病の双子兄弟が西洋医学で同じ診断を受けたのに…

03/12/2007。
白人の双子、17歳。
二人ともライム病だと診断されました。

お兄さんは去年、頭痛.鼻づまり、体の痛み、悪寒、倦怠感、集中力がないなどの症状があって、病院に行って検査したらライム病だと診断。何種類のビタミン剤と痛み止め薬.抗生物質を処方したけど、今でも症状は緩和されていません。

同時に弟さんもライム病だと診断されました。
たくさんの抗生物質とビタミン剤を飲んだけど、いまだに良くなっていない。

今日私のところを訪ねてきたのは、お母さんの友人が紹介してくれたので。お母さんはたくさんの薬とビタミン剤を持ってきて、今まで何の役にも立たなかったのに、「飲む必要がありますか?」とバカな質問をしてきました。

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お兄さんの症状と中医学診断 → 上熱下寒・少陰厥陰の間

この双子兄弟は西洋医学で同じライム病だけど、中医学の理論ではまったく違います。

ニハイシャ先生「ぐっすり朝まで眠れますか?」
患者(兄)「寝付きが悪いです。毎晩1時~3時は必ず起きる。3時以後になると寝れます。

ニハイシャ先生「両足は冷たいですか?」
患者(兄)「とても冷たいです!

ニハイシャ先生「食欲はどうですか?」
患者(兄)「良くないです。」

ニハイシャ先生「喉は渇きますか?」
患者(兄)「乾きます。でも温かい水しか飲まない。小便は中黄色~深黄色。上半身は熱くて、下半身が冷たいです。

以上で問診は終わり。

関連記事:セルフ健康チェック6項目で毎日健康管理!中医学の健康診断法

お兄さんに処方した漢方薬(少陰篇処方+黄芩黄連+附子など)

お兄さんは中医学の診断では、上熱下寒、肝臓が損傷している。だから、夜1時~3時には必ず起きる。病気は少陰と厥陰段階の間にあります。

お兄さんの肝臓はすでに抗生物質に破壊されているので、処方箋には肝臓を修復する生薬をまた入れました。

関連記事:抗生物質の副作用で肝臓がやられ、睡眠障害になったこども

私が出した処方箋は、『傷寒雑病論』の少陰篇にあるものと黄芩黄連など上半身の熱を取り除くやつ、加工したトリカブトなどで下焦の冷えを取り除くようにしました。

黄芩(おうごん)の黄色い断面クローズアップ、生薬の根の画像
黄芩(おうごん):上熱下寒の症状で上半身の熱を冷ます重要な生薬

これで熱と寒気が混ざっている症状を、同時に治すことができます。

弟の症状は真逆!体が熱くて冷たい水を欲しがる

以下は弟の症状。

  • お兄さんと同じように、寝付きが悪い。夜1時~3時には必ず起きる。
  • 喉はとても乾く。でも、冷たい水を飲みたがる。
  • 体はとても熱くて、両足もとても熱い。
  • 食欲は非常に良くて、大食い。
  • 小便は中黄色。

弟はお兄さんと違って、とても熱がりです。

弟に処方した漢方薬 → 白虎湯アレンジで陽明症対応

傷寒雑病論』の弁証法では、彼は陽明症。なので、私は「白虎湯」をアレンジして、肝臓の毒素を出す生薬を入れました。

「白虎湯」の関連症例:妊娠高血圧症候群で、中絶するしかない奥さん。肺の熱が原因で、寝言を言いながら動きまわる・落ち着きがないご主人。

パット見ても分かりますが、弟さんはお兄さんより症状が軽い。回復も速いと思います。

同病異治の核心:経方派だからこそ見える病の段階

彼らは西洋医学の診断で同じライム病だけど、中医学の処方箋はまったく違う。これが経方家の診断法と臨機応変です。もし、彼らが温病派の中医師に診てもらったら、陰虚証だと言われるでしょう。そして、同じ処方箋を出す。

皆さんは私がいう経方家が理解できたでしょうか。
現在、99%の中医師は温病派です。だから、皆さんはこのような治療法と処方箋が見られません。

関連記事:漢方が効かない理由は「温病派」?経方派との違いを解説

ライム病は「風邪のなごり」?抗生物質で肝臓が壊れるリスク

双子兄弟のライム病は、もともと風邪をひいたのがきっかけです。でも、ちゃんと治してなかったので、邪気が深いところまで入って今の様々な自覚症状が現れ、西洋医学ではライム病だと診断したのです。

お兄さんは体質が弱くて、もっと深いところに入り、私が診た時は、すでに少陰と厥陰段階の間でした。治すのにはかなり日にちがかかります。

弟さんは体質がわりと強くて、風邪の治療で失敗したけど、まだ陽明症の段階です。わりと浅いところなので、回復が速いはず。

経方家は病気の段階が見えるけど、温病派の中医師はできません。

(人紀クラスの生徒さんに託する言葉は省略)

※中医学の第一人者、アメリカの著名な中医師、倪海夏(ニハイシャ)先生1の治療日記、同病異治を李哲が完全翻訳しました。

ニハイシャ先生のほかの治療例(慢性疲労、倦怠感)

  1. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

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