口臭の原因・根本的治療法と症例・予防のまとめ

こんばんは、李哲です。

「毎日しっかり歯磨きしているのに、口臭が気になる…」
「歯医者で歯石を取っても、すぐに戻ってくる…」

そんな経験はありませんか?
実は、口臭の多くは口の中ではなく、内臓に溜まった「湿熱」が原因です。西洋医学では見落とされがちな根本原因を、中医学の視点で解説します。

舌の状態を見ればすぐに分かるサインや、3〜4回の鍼治療で改善した実例もご紹介。今日からできる対策も満載です。

口臭で女性が鼻を押さえて嫌な顔をする漫画イラスト
毎日歯を磨いても消えない口臭…その原因は口の中だけではありません。中医学では内臓の「湿熱」が大きな要因です。
目次

西洋医学では分からない口臭の根本原因

西洋医学では口の中の菌や歯周病を原因としますが、歯を磨いても口臭が消えないケースは、内臓の問題が大きいと言えます。病気の根本原因を知らないと、治療も一時しのぎになりやすいのです(関連記事:病気の原因を知らない医学は、必ずその病気も治せない

市販の薬には、口の中の菌を殺す薬もあります。
果たして、口腔内の菌を殺すことで、口臭は治るのか?
舌苔を除去することで、においは消えるのか?

残念ですが、答えはそうでもない!突き止めた原因が、間違っているから。

口の中にシュッシュッと薬を入れても、舌苔の除去をしても、みんな一時的な効果があるだけです。しばらく経つと、また薬を使わないといけない。これは治ったと言いません。治ったの定義は、その薬がなくても、良い状態をキープする事です。

たとえば漢方薬は6日飲んだだけで9ヶ月もベスト状態が維持できます。(関連記事:風邪の残る痰が切れず坐骨神経痛も!麻黄附子細辛湯6日で治り9ヶ月持続した漢方症例

歯周病・歯垢(しこう)などが原因の場合、歯医者さんの治療で根治ができます。しかし、歯の病気もないのに、歯をちゃんと磨いているのに、口臭に悩んでいる方はたくさんいます。

ここで分かりますが、西洋医学は口臭の原因が完全に分かってない。歯周病・歯垢(しこう)が原因だと言うのは、ごく一部の人だけです。

西洋医学は口臭がある患者さんの「特別な舌苔」を知っています。

しかし、
「なぜ、舌苔が分厚くなったのか?」
「なぜ、口の中に菌が増えすぎたのか?」
を分かっていません。

中医学理論で、口臭の原因は「湿熱」

中医学の理論では、べろは胃のエネルギー(気)が到達するところで、心臓の働きを表すところでもある。心臓と胃に「湿熱」が溜まったときは、ベロの舌苔が変わります。だから、舌苔の除去は表面処理ができるだけでは、根本的に口臭を解決することができない。

関連記事:舌癌がべろを切って治るなら、悪性脳腫瘍は頭を切り落とせば治るよね?

胃と心臓は、どうやって湿熱を生み出すのか?

「湿熱」は文字とおり、「湿+熱」。
片方の「湿」もしくは「熱」だけでは、病的なひどい口臭になりません。

湿は主に胃腸などの消化系から生じます。
熱は心臓と胃、両方から生じる。

①心臓の熱:心労(過度なストレス)が原因である

例を挙げると、

  • 心配・悩み事が多い
  • 欲望が叶えなくて鬱憤
  • 言いたいことが言えない
  • イライラ、怒り
  • 目標に追われて、焦っている
心配事やストレスで頭を抱える女性(黄色いセーター)
心配事・悩み事・目標に追われて焦るなどの心労は、心臓に「熱」を溜め込み、湿熱の原因となります。ストレスを溜め込まない生活が口臭予防の鍵です。

皆さんも経験したことがあると思います。

悩み事が多いと、夜は胸あたりが熱くて眠れない。
焦って何かをする時、身体だけではなくて、頭まで熱くなります。

一時的な気持ちだったら良いですが、日にちが経つと身体には熱がこもります。怒る・心配などの気持ちは、体内のバランスを壊すから。

過度な心配事やイライラは、心臓に熱を溜め込みます。特に生理前のイライラが強い方は、肝気鬱結が関連している可能性も。鍼灸で2〜3回でイライラが激減した例もあります(関連:生理前イライラ・八つ当たりが鍼2〜3回で激減!原因は肝臓(肝気鬱結)

②胃の湿熱:食生活が原因である

胃湿熱(胃に湿気と熱がこもる)は、西洋医学で言う「胃腸障害」の一つ。

なぜ胃に湿と熱がこもるのか?
簡単にいうと、食べ物が胃袋の中で腐るからです。

よくある原因を挙げます。

お酒を飲み過ぎる宴会のシーン(ビールで乾杯する手元)
お酒の飲み過ぎは胃腸に湿気と熱を溜め込み、口臭の大きな原因となります。適量を守ることが湿熱予防につながります。
  • お酒の飲み過ぎ。
    お酒は湿気と熱をため込むので、適量なら身体も自力で解消しますが、飲み過ぎは胃腸だけではなくて、肝臓も大変なことになります。
  • イライラしながら食事。
    消化不良になり、食べ物が胃の中に詰まるから、最終的には「胃の湿熱」を生じます。
  • 食べてすぐ寝る。
    胃の消化には2~3時間かかります。食べてすぐ寝ると胃の動きも止まるので、食べ物が胃の中で発酵して「湿熱」が生じます。
  • 辛いものを食べ過ぎると、「胃熱」が生じやすいです。
  • 便秘。
    胃の中のものが降りられないから、胃の中に滞在する時間が長くて「湿熱」が生じます。

もう一つは、当院の禁止物。
食べ物は胃腸に大きな影響があるので、注意しないといけません。禁止物の詳細は以下の記事をご覧んください。

原因は様々あるので、治療するときは原因を突き止める必要があります。そうじゃないと、治療しても無駄になるから。

たとえば、便秘で胃の湿熱が生じたのに、ストレスを解消するツボを刺しても効果がないです。

「湿熱」の舌苔は、ベロを見ればすぐ分かる

中医学は口臭を判断する時、もちろんにおい以外にほかの判断基準があります。

一番分かりやすいのは、ベロを見ること。
中医学では、「舌診」だと言います。

以下は湿気が多い舌苔。
赤い丸で囲まれている所が、湿気が多くて白くなっている。 湿気が多いと、自然に熱がこもり気味になります。症状が軽いときは大丈夫だけど、後々には口臭が生じる可能性が高い。

湿気が多い舌苔(白い垢が両側に厚く付着した舌の写真、赤丸で強調)
湿気が多い舌苔の例。赤い丸で囲んだ部分が白く厚い垢になっています。体内に湿気が溜まると、このような白い舌苔ができやすく、口臭の原因になりやすいです。

以下は典型的な湿+熱の舌苔。
白い舌苔の上に、さらに黄色くなっています。

湿熱による典型的な舌苔(分厚い白い垢の上に黄色くなった舌の写真)
典型的な「湿+熱」の舌苔。分厚い白い垢の上に黄色く変色しています。この状態になると口臭が強くなりやすいため要注意です。

このようなベロになった時は、要注意!
口臭の確率がきわめて高いので、早めに治療したほうが良いです。

中医学で口臭を治す漢方薬と鍼灸治療例

中医学の治療には、おもに2つの方法があります。
漢方薬と鍼灸。

漢方薬は大ざっぱのご紹介だけになりますが、鍼灸は私の治療例を一つあげます。

①口臭を治す漢方薬はたくさんある

胃腸の調子を整える漢方薬は、たくさんあります。以下は例。

  1. 平胃散(へいいさん)
  2. 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
  3. 附子理中湯(ぶしりちゅうとう)
  4. 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
  5. 小柴胡湯(しょうさいことう)
  6. 調胃承気湯(チョウイジョウキトウ)
  7. 大承気湯(だいじょうきとう)
  8. 大柴胡湯(だいさいことう)

便秘で湿熱がたまったのか?
過度なストレスで湿熱がたまったのか?
これは、漢方医に診てもらって、治療してもらったほうがいいです。

次の記事は舌癌で口臭が漂う患者の例。一般的な口臭と違って、舌癌です。それでも、漢方薬で癌の諸症状が改善されています。普通の口臭だったら、言うまでもないでしょう?

②口臭の鍼治療例

鍼も口臭に対する効果がバツグンです。
大昔から記載されている、口臭に特効のツボは「大陵」と「人中」。 当たり前ですが、大昔から口臭の患者さんがいたので、解決策もあったわけです。

口臭患者に見られる分厚い白い舌苔(中央に白い垢が厚く溜まった舌の写真)
口臭の一部患者に見られる舌苔。表面に白い垢が厚く溜まり、分厚くなっています。このような舌苔は湿熱のサインです。

以下は一人の男性の例。
口臭が気になると言うので、大陵と人中に刺して瀉法を行いました。お腹には消化系を強化する中脘を一つ追加。計3本のみ。

3~4回鍼治療してから、白っぽい舌苔がだいぶ綺麗になり、口臭が消えました。それ以外に、胃の調子も前より良いそうです。手首の大陵と、鼻下の人中は回した時にじん~じん~響くけど、「口臭があまり気にならなくなって嬉しい!」と男性患者は言ってました。

ほかにも、持病のついでに口臭まで治っちゃった例があります。(関連:口臭の原因は内臓にあり、3~4回の鍼でついでに治った例

口臭を防ぐ日常生活のポイント(湿熱を溜めない習慣)

上には原因が書かれました。
口臭予防のポイントはもちろん、湿熱をためる原因を避けることです。

たとえば

  • 食べてすぐ寝ない
  • お酒を飲み過ぎない
  • 辛いものはほどほど
  • イライラしながら食事しない
  • ストレスを溜め込まないで発散する
  • 便秘ぎみだったら、すぐ治してくれる先生を探す

食べてすぐ寝る、便秘、お酒の飲み過ぎなどは胃に湿熱を溜めやすい生活習慣です。便秘が続くと胃の中の滞りが長くなり、口臭の原因に。便秘と生理痛を即効で解消した鍼灸の体験談も参考にどうぞ(関連:鍼灸で生理痛と便秘を即効解消!30代女性の治療体験談

まとめ:内臓からくる口臭は中医学で根本改善可能

歯周病・歯垢(しこう)などが原因の口臭には、西洋医学も効果があります。しかし、ほかの原因のときは解決策がない。体質改善にもつながりません。

内臓が原因の口臭には、漢方・鍼灸治療がオススメ。

内臓からくる口臭が治ったあと、食事に気をつけて、過度なストレスをためなければ、口臭とは無縁になります。

口臭治療に用いる鍼(垂直に刺された5本の鍼)
内臓からくる口臭は、鍼灸治療で根本改善が期待できます。治療後に食事やストレスに気をつければ、口臭とは無縁の状態を維持しやすくなります。

追記:口臭除去に効果的な食べ物「ゴーヤ」の活用法

苦いゴーヤは、心臓と胃腸の湿熱を取り除く作用があります。中医学理論でいうと「苦能瀉火」。

忙しくてイライラが多い。
仕事に追われて焦っている方には、ゴーヤ料理を積極的にとった方が良いです。

口臭除去に役立つゴーヤチャンプル
苦味のあるゴーヤは心臓と胃腸の湿熱を取り除く作用があります。忙しくてイライラしやすい方や軽い口臭が気になる方にオススメの料理です。

軽い口臭の時は、ゴーヤ料理は有効ですが、ひどくなったときは効果が薄いかもしれません。

口臭がひどくなったら、家近くの漢方薬・鍼灸医に治してもらってください。数回治療すれば治ります。

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