
産後の恥骨痛に悩む女性。漢方治療で瘀血を排出して完治!こんにちは、李哲です。
産後の恥骨痛は、多くの女性が悩む症状ですが、漢方治療で驚くほど早く改善できることをご存知ですか?
中国河北省石家荘市の女医・張静先生1の症例(産後劇烈腹痛、2024年4月9日発表)を基に、産後の恥骨痛の原因である「瘀血」とその漢方治療について詳しく解説します。この記事では、30歳女性の症例を通じて、漢方で瘀血を排出することで恥骨痛がどのように改善したかを紹介します。
産後の恥骨痛の原因とは?瘀血が鍵を握る
症例:30歳女性の産後恥骨痛
ある30歳の女性が、産後に激しい恥骨痛に悩まされ、来院しました。最初は「産後の痛みは自然に治るだろう」と考え、安静にしていましたが、痛みは悪化。どの姿勢でも10分以上耐えられないほどの激痛に悩まされていました。さらに、彼女は「母乳が少ない」という悩みも抱えていました。
「母乳が少ないのが我慢できない。恥骨の痛みは我慢できるけど、母乳不足はなんとかしたい!」
患者の声
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恥骨痛の原因:瘀血とは?
医師の診断によると、産後の恥骨痛の主な原因は「瘀血(おけつ)」です。瘀血とは、血の流れが滞り、体内の老廃物や血の塊が溜まった状態を指します。出産時の負担や体質により、瘀血が恥骨周辺に蓄積し、激しい痛みを引き起こします。瘀血を放置すると、将来的にさまざまな健康問題を引き起こすリスクもあるため、早めの治療が重要です。
「恥骨痛は実証(体に余分なものが溜まった状態)です。瘀血を排出しないと、痛みは治まりません。まずは恥骨痛を優先的に治療し、その後に母乳不足を改善しましょう。」
張静先生の説明
漢方治療で恥骨痛を解消!処方と効果
初回の漢方処方:瘀血を排出
患者の状態を考慮し、以下の漢方処方を開始しました:
- 四物湯(血を補い、循環を改善)
- 酒大黄、桃仁、丹皮(瘀血を排出)
- 麦冬(体を潤す)
この処方を1日服用した結果、爪サイズの黒い瘀血が排出され、恥骨痛が劇的に軽減しました。7日間服用を続けたところ、痛みは95%改善。大便や小便時の軽い痛みを除き、ほぼ正常な状態に戻りました。
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再診察:恥骨痛の完治と母乳増加を目指す
再診察時、患者の恥骨痛はほぼ消失していましたが、わずかな違和感(2%程度)が残っていました。また、母乳不足の改善も希望していたため、以下の処方に変更:
- 柴胡、炒王不留、牛膝、党参、白薇、炙甘草、当帰、丹皮(瘀血排出と血を補う効果を強化し、母乳分泌を促進)
7日間服用後、恥骨痛はさらに改善しましたが、完全な完治には至らず。また、医師は患者の唇の乾燥とひび割れに注目。これは瘀血が長期間体内に存在していた証拠であり、過去の症例を参考に、瘀血の徹底的な排出が必要と判断しました。
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再発防止と完治への道
瘀血の再治療と自力回復
患者には軽い残便感があったため、初回の処方(四物湯+酒大黄など)に戻し、瘀血の完全な排出を目指しました。その後、漢方薬を一旦中止し、体の自然治癒力を促す方針に変更。約3か月後、患者は夫とともに再来院し、「恥骨痛は完全に治った」と報告。痛みは一切なく、日常生活に支障がない状態に回復しました。
「痛みが完全に消えて、本当に良かった。漢方のおかげで健康を取り戻せました!」
患者の声
もう一つの症例:3年間の恥骨痛が漢方で改善
同様の症例として、別の女性患者が3年間も恥骨上部の痛みに苦しんでいました。病院での検査では「異常なし」と診断され、痛みを我慢しながら生活。最終的に漢方治療を受け、大きな血の塊を排出後、痛みが劇的に改善しました。
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産後の恥骨痛を漢方で解消するメリット
なぜ漢方治療が有効なのか?
- 瘀血の根本治療:恥骨痛の原因である瘀血を効果的に排出。
- 自然治癒力のサポート:漢方は体に優しく、副作用が少ない。
- 個別対応:患者の体質や症状に合わせた処方で、母乳不足など複数の悩みを同時に改善可能。
恥骨痛を自力で治すのは難しい
産後の恥骨痛は、瘀血を排出しない限り自然治癒することはほぼありません。放置すると痛みが慢性化し、日常生活に大きな影響を及ぼします。早めに漢方医や鍼灸師に相談することが、健康回復への近道です。
まとめ:産後の恥骨痛は漢方で治せる!
産後の恥骨痛は、瘀血が原因で起こるケースが多く、漢方治療で劇的に改善する可能性があります。この症例では、30歳の女性が漢方薬で瘀血を排出し、3か月で痛みを完全に解消。また、母乳不足も同時に改善しました。もし「恥骨が痛い」「産後 恥骨痛 解消法」をお探しなら、漢方治療を検討してみてください。
漢方治療で、健康な体を取り戻しましょう!
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(おわり)
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張静先生は中国・河北省石家庄市の中医師です。『傷寒雑病論』の処方箋で様々な病気を治す若者実力派。本ブログでは彼女の症例を数多く翻訳しました。張静先生の診療所住所・電話番号などは以下の記事をご覧ください。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)

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