ふくらはぎの肉離れとは?
ふくらはぎの肉離れは、スポーツや急な動きで筋肉が過度に伸び、筋繊維が部分的に断裂するケガです。軽度(1級)から重度(3級)まであり、特に2級以上では歩行が困難で、回復に1~3ヶ月、場合によっては手術が必要です。
この記事では、ふくらはぎの肉離れでまともに歩けなかった40代男性が、鍼治療2回で劇的に回復した症例を紹介します。肉離れの治し方、治療期間、そして西洋医学と鍼治療の比較も詳しく解説します。
症例:40代男性のふくらはぎ肉離れ
去年か一昨年の話です。
子供と野球を楽しんでいた40代男性が、ふくらはぎに激痛を感じました。翌日、当院に来院した際、右足のふくらはぎの肉離れで足を引きずり、歩くのも辛そうな状態。痛みは強く、日常生活に大きな支障をきたしていました。

初回治療:即効性の鍼治療
簡単な問診後、すぐに鍼治療を開始。肉離れは内臓疾患と異なり、詳細な問診は不要です。痛みの中心を特定し、以下のツボに鍼を施しました:
- 膀胱経の束骨(そっこつ):瀉法で強い刺激を与え、痛みを軽減。
- 京骨(きょうこつ):追加で瀉法を行い、痛みをさらに抑制。
- 三陰交(さんいんこう)・陰陵泉(いんりょうせん):3寸の鍼を刺して、ふくらはぎの筋肉に深い刺激を与え、血流を改善。
- 圧痛点の反対側(左側):バランスを整えるための鍼。
治療中、男性は鍼の「響き」(強い刺激感)で悲鳴を上げましたが、治療直後に痛みが大幅に軽減。歩行が明らかに改善し、初回の施術で「まともに歩ける」状態にまで回復しました。ただし、完全な回復には至らなかったため、2回目の治療を勧めました。
関連症例:ランニングでふくらはぎが痛くなったのは鍼2回で治った
2回目治療:痛み3割まで軽減、完治へ
10日後、男性が再来院。初回治療後、痛みが3割程度まで軽減し、日常生活がかなり楽になったと報告。2回目の治療では、初回とほぼ同じツボを中心に、痛みの残る箇所に合わせて微調整。結果、痛みはほぼ消失し、以降来院の必要がなくなりました。もし1週間に3回の治療を受けていれば、1週間で完治していた可能性も高いです。
関連症例:ねんざ痛を鍼2回で治した例
ふくらはぎ肉離れの治療:鍼と西洋医学の比較
ふくらはぎの肉離れの治療には、鍼治療と西洋医学の両方が選択肢として存在します。以下に、両者の特徴を比較した表をまとめました。
項目 | 鍼治療 | 西洋医学 |
---|---|---|
治療方法 | ツボ(例:束骨、京骨、三陰交)に鍼を刺し、血流改善や筋肉の修復を促進。 | 安静(RICE処置)、鎮痛剤、物理療法、重度の場合手術。 |
回復期間(2級の場合) | 約10日(2回治療)でほぼ完治。1週間で完治の可能性も。 | 1~3ヶ月。重度(3級)では半年以上や手術が必要な場合も。 |
即効性 | 初回治療で痛み大幅軽減、歩行可能に。 | 鎮痛剤で一時的に痛み軽減。安静中心のため即効性は低い。 |
副作用 | 施術中の「響き」(一時的な刺激感)。副作用はほぼなし。 | 鎮痛剤の胃腸障害や依存リスク。手術には感染症やリハビリの負担。 |
再発予防 | 筋肉のバランスを整え、再発リスクを低減。 | リハビリで対応可能だが、筋肉のバランス調整は限定的。 |
適したケース | 早期回復を目指す方、スポーツ選手、自然治癒力を重視する方。 | 重度の断裂(3級)、手術が必要な場合、または鍼に抵抗がある方。 |
鍼治療の強み:短期間での回復と即効性が特徴。副作用が少なく、スポーツ選手や早期復帰を目指す方に最適。
西洋医学の強み:重度のケガや手術が必要な場合に有効。
関連記事:西洋医学の本質はただの外科手術で、司法解剖に最適。病気治療には中医学が王道である。
鍼治療の効果とメリット
この症例では、ふくらはぎの肉離れ(推定2級)が、鍼治療2回、約10日でほぼ完治しました。西洋医学では、同じ2級の肉離れの回復に1~3ヶ月かかるとされます。鍼治療の主なメリットは以下の通りです:
- 即効性:初回治療で痛みが大幅に軽減、歩行が可能に。
- 短期間での回復:2回(10日)でほぼ完治、通常の1/3以下の時間。
- 副作用の少なさ:鎮痛剤や手術と異なり、自然治癒力を高める。
- 再発予防:筋肉のバランスを整え、再発リスクを低減。
鍼治療はなぜ効果的なのか?
鍼治療は、筋肉の血流を改善し、炎症を抑え、筋繊維の修復を促進します。特に膀胱経や腎経のツボ(例:飛揚、築賓)を用いることで、ふくらはぎの筋肉に直接アプローチ。瀉法による強い刺激は、筋肉の緊張を解放し、痛みを迅速に軽減します。
鍼の「響き」は効果の証。強い刺激が筋肉の回復を加速します。
関連記事:
中国鍼が痛い(響く)のは当たり前。痛くない鍼で病気が治るなら、私も習いたい。
ふくらはぎ肉離れの治し方:鍼の特徴
西洋医学では、肉離れの治療として以下が一般的です:
- 安静・冷却・圧迫(RICE処置):初期対応として有効だが、回復は遅い。
- 鎮痛剤:痛みを抑えるが、副作用のリスクあり。
- 手術:重度(3級)の場合、半年以上のリハビリが必要。
一方、鍼治療は短期間で効果を発揮し、歩けるようになるまでの時間を大幅に短縮。過去の症例でも、半年治らなかったアキレス腱の痛みが鍼4回で完治した例や、マラソン選手の古傷が回復した例があります。
関連症例:
●半年痛かったアキレス腱は4回で治り、手足の冷え性と足首周りの痛み・首肩こりも同時に治った
●アキレス腱・右膝内側の痛みはだいぶ楽になり、朝たちの回数も増えてきた
肉離れが治るまで何日?鍼なら10日で劇的改善
西洋医学では、2級のふくらはぎ肉離れの回復に1~3ヶ月、3級では半年以上かかります。しかし、鍼治療では2回(10日)でほぼ完治、場合によっては1週間で回復可能です。このスピードは、スポーツ選手や早期復帰を目指す方に最適です。
鍼治療のデメリットと注意点
鍼治療の唯一のデメリットは、施術中の「響き」(強い刺激感)です。ただし、この刺激は効果の証であり、我慢できればふくらはぎの肉離れを短期間で治せます。施術後は安静を保ち、無理な運動を避けることも重要です。
関連記事:鍼はなぜ効くのか?
まとめ:ふくらはぎ肉離れの治療は鍼が選択肢の一つ
ふくらはぎの肉離れで歩けないほどの痛みでも、鍼治療なら2回で劇的改善、10日でほぼ完治が可能です。西洋医学も重度のケースで有効ですが、早期回復を目指すなら鍼治療は強力な選択肢です。あなたに最適な治療を選んで、痛みから解放されましょう。
お問い合わせ:
ふくらはぎの肉離れやその他の痛みでお悩みの方は、当院の公式ブログで詳細をご覧ください。
コメント