1ヶ月で寝汗・不眠症・冷え性が改善!手足のしびれ・頻尿・視力低下の糖尿病患者も漢方・鍼灸で回復

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こんにちは、李哲です。
アメリカの著名な中医師、倪海厦(ニハイシャ)先生12010年08月19日診療日誌を翻訳しました。1ヶ月で寝汗、不眠症、冷え性を改善した脳腫瘍患者、西洋薬の副作用で悪化した糖尿病、子どもの川崎病、皮膚から母乳が滲む女性の症例を紹介します。漢方と鍼灸の効果をぜひご覧ください。

脳腫瘍患者:1ヶ月で寝汗・不眠症・冷え性が漢方で劇的改善

アメリカ人の若い男性患者が、脳腫瘍の再発に悩まされていました。主な症状は寝汗不眠症手足の冷えで、夜間の発汗で寝具が濡れ、睡眠不足が続いていました。メリーランド州から倪海厦先生の診察を受けに訪れ、漢方治療を開始しました。

1ヶ月後の再診で、寝汗はほぼ消失し、夜の95%はぐっすり眠れるようになり、朝の目覚めが爽やかになりました。患者は「仕事の集中力が戻った」と喜びを語りました。ただし、夜11時~1時にまれに目が覚めることがあり、脈診で胆石症が原因と判明。胆石症は「漢唐14番」で治療可能で、過去に3日で胆石が溶けた例があります。

長年の胆石症が3日で完治!漢方治療の驚くべき効果

患者は2週間に1度の頭痛に悩まされ、頭痛時には吐き気車酔いも経験。これは脳内の湿気によるもので、倪先生は生半夏を処方。生半夏は湿気を吸収し、頭痛やめまいを軽減します。「生半夏を使わない中医師は脳内の水分を除去できない」と倪先生は強調します。

患者の手足は温まり、冷え性が大幅に改善。本人は「靴下なしで眠れるようになった」と実感。倪先生は脳腫瘍と胆石症の処方を分け、脳腫瘍用の漢方薬を1ヶ月継続、胆石症には粉薬を処方。「処方を混ぜると効果が薄れ、患者の命を危険に晒す」と警告します。

漢方薬の正確な処方と中医学の脈診は、複雑な疾患でも迅速な改善をもたらします。

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皮膚から母乳が滲む女性:下痢によるデトックスで体質改善

再診の女性患者は、鍼灸治療を主に受けています。特異な症状は、皮膚から母乳が滲むこと。毎晩6回以上の下痢があり、昼間は問題なし。倪先生は「これは体内の湿気を排出する好転反応。鍼灸が経絡を刺激し、毒素を便として排出している」と説明。患者は「下痢後、体が軽くなった」と実感。

2005年の卵巣摘出手術後、母乳が行き場を失い、四肢や内臓間に滞留。倪先生は「胸の癌細胞は母乳の固まりで、心臓に侵入すると全身性エリテマトーデス(SLE)を引き起こす」と警鐘。SLEは免疫系が自己攻撃する疾患で、母乳の滞留が引き金に。西洋医学は母乳が生理の血と同一と知らず、治療が困難です。

母乳と生理の関係を中医学で解説

彼女の症状はPre-Lupusで、関節痛が顕著。西洋医学では関節痛が進行してからSLEと診断しますが、中医学は脈診や舌診で早期発見が可能。倪先生は更年期女性に「便秘は避け、下痢は許容」と助言。閉経後も母乳生成は続き、便通が唯一の排出経路。便秘は毒素を溜め、乳がんやSLEのリスクを高めます。鍼灸は血流と気を整えます。

更年期 disabledの西洋薬、特に女性ホルモン剤は母乳生成を増やし、乳がんリスクを高めます。倪先生は「西洋医学は病気の本質を無視し、問題を悪化させる」と批判。

彼女の治療は、鍼灸で湿気を排出し、漢方でバランスを整えます。倪先生は「中医学は根本原因を治療し、自然な体に戻す」と強調。

川崎病の子ども:上熱下寒を漢方で根本治療

オハイオ州から来院した9歳の子どもは、川崎病と診断。症状は以下の通り:

  • 集中力低下:学習に影響
  • いびき・歯ぎしり:睡眠の質低下
  • 便秘(硬い便):排便不規則
  • 足の冷えと頭・手の熱感:体温不均衡
  • 喉の渇き、冷たい飲み物好き:体内熱
  • 食欲不振、鼻血:栄養吸収低下

これは上熱下寒(上半身熱、下半身冷)の典型例。陰陽バランスの乱れが原因です。倪先生は石膏50gを基に処方し、上半身の熱を鎮めます。石膏は清熱作用で川崎病の炎症を抑えます。子どもの体は反応が早く、迅速な改善が期待できます。

食欲不振青い鼻先小腸の冷えを示し、腹痛には小建中湯を処方。小建中湯は小腸を温め、消化機能を高め、腹痛を即座に軽減。倪先生は「子どもの体は敏感で、漢方薬は即効性がある」と説明。

倪先生は「子どもの川崎病は早期治療が重要。中医学で根本改善可能」と親に継続治療を勧めました。

関連記事:鍼4回で川崎病のいちご舌・かゆみを完治

鎮痛剤の離脱症状で不眠症に悩む糖尿病患者

糖尿病患者は、血糖値200未満で安定するも、不眠症に悩まされていました。舌診で黄色く厚い舌苔が確認され、湿熱が原因。湿熱は熱と湿気が溜まり、睡眠や代謝を乱します。患者は「夜中に目が覚め、疲れが取れない」と訴えました。

不眠症に悩む男性が布団をかぶり、両手で顔を触っている様子
不眠症で悩む男性。中医学の漢方治療で寝汗や不眠を1ヶ月で改善した例をご紹介。

患者は30年間、毎日2錠の鎮痛剤を服用。漢方治療で痛みが改善し、鎮痛剤を中止したところ、薬物依存の離脱症状で不眠症が現れました。倪先生は「鎮痛剤は肝臓と神経に負担をかける」と診断。黄連阿膠湯と肝臓の解毒薬を処方。黄連阿膠湯は心を落ち着かせ、湿熱を清熱します。

オキシコンチン依存症を漢方で治療

倪先生は「鎮痛剤依存は麻薬中毒と同等。西洋医学では解毒が難しいが、中医学なら回復可能」と強調。次回の診察で経過を確認します。

23年間の薬害で視力低下・手足のしびれ・頻尿に悩む糖尿病患者

1942年生まれの女性は、23年間の糖尿病治療で以下のような症状に苦しみました:

  • 両足の感覚消失:歩行困難
  • 手足の温度異常:熱感や冷感
  • 過度な食欲:体重管理困難
  • 視力低下:網膜症
  • 不眠症:睡眠の質低下
  • 夜間頻尿:睡眠分断

彼女は西洋薬(インスリン、メトホルミン)、ビタミン剤スタチンを服用し、「薬漬け」の生活。倪先生は「西洋薬は血糖値を下げるが、腎臓や神経を傷つける」と指摘。彼女は「薬を飲んでも悪化する」と不満を漏らしました。倪先生は以下のように質問:

「西洋薬が効果的なら、なぜ頻尿、体力低下、両足の麻痺、視力低下が起きているのか?」

症状は糖尿病網膜症腎機能障害末梢神経障害によるもの。倪先生は「23年間の薬害で体がボロボロ。中医学なら防げた」と断言。漢方と鍼灸で腎機能を強化し、神経を回復します。

友人の紹介で来院した彼女に対し、倪先生は「中医学は2ヶ月で多くの患者を救える」と述べ、劇的な回復を可能にしています。

  1. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

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