こんばんは、李哲です。
ニハイシャ先生1の弟子、楊貞先生の治療例2を翻訳しました。
慢性気管支炎と心不全の諸症状が漢方薬で著しく改善した例です。前回の症例は以下をご覧んください。
治療例2。
患者さんは87歳の男性、痩せ型。
西洋医学の診断名は、慢性気管支炎と心不全。
症状は発熱、咳、喘息、動悸が10何日も続いている。
ずっと田舎で西洋医学の治療したけど悪化して、今は咳とともに泡状の白い痰がたくさん出ます。ほかにある症状は、よだれが垂れる。吸気困難で仰向けになれない。
食欲不振、食べる量はとても少ない。
大便は1日2~3回、形がある大便。
(病気になる前は長期的な便秘で、2~3日に1回の大便でした)
小便は1日15回。尿量は少なくて色は透明。夜間頻尿は4~5回。
手とおでこが熱い。
両側の目の下は赤い部分がある。
脈診は細数。
脈は1分に90以上。拍動が強弱不均等で、リズムが崩れている。
舌苔は真ん中が薄い黄色で赤くて乾いている。両側は白くて湿気っぽい。
中医学の診断
●里寒
●脈結代
●陰陽が崩壊する手前
処方箋:(単位は銭)
炙甘草5、生姜2切り、桂枝3、人参3、升地2、アギョウ3(3袋に分けて、毎回飲む時に1袋を溶かして飲む)、麦門冬5、麻子仁2、ナツメ10個、◯◯2,◯◯3、◯◯2、乾姜2、桔梗10、◯◯3,麻黄3、細辛2、◯◯3、◯◯3、半夏3、五味子3、◯◯3、加工したトリカブト6、澤瀉5、茯苓5、白朮3、烏薬5、柴胡3、栀子3、川芎3。
漢方薬を3日飲んでから再診察に来ました。
咳は著しく減って動悸は治り、仰向けで寝られる。話す時の咳もなくなり、痰の量も著しく減りました。
発熱、よだれを垂らすのも治り、体力の改善は著しい。目の下の赤い部分は減って、食欲が出てきて食べる量も増えました。脈診ではまだ細数、でもリズムは崩れてない。
10日後、諸症状がほとんど治り、食べる量が少ない症状だけ残って、患者さんは漢方薬を持って田舎に帰りました。
倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。
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