こんにちは、李哲です。
以前、笑い番組で罰ゲームマッサージを見たことあります。
脊椎矯正の一つ。
木みたいな素材で作ったハンマーで脊椎を叩くやり方。施術を受ける芸人は「痛い!痛い!」と叫んでる。診てる人たちは笑ってたけど、私は冷え汗をかきました。
中国語では「無知者無惧(畏惧)」と言います。その意味は、知らない人は恐れない。
西洋医学の理論で脊椎には神経がたくさん走ります。その神経が内臓の働き、人間の手足の感覚・触覚・運動能力などを司る。脊椎損傷した場合は、損傷した脊椎以下で麻痺が起きます。小児マヒがその一つの代表。
ちなみに、小児麻痺の諸症状は中医学で治せる。ニハイシャ先生1の症例が一つあるので、参考にしてください。
脊椎は中医学で言うと「督脈」。子宮、前立腺など骨盤の1番下から始まり、脊椎を通った脳に入る経絡。督脈は「諸陽之海」とも言われ、全身の陽気(エネルギー)を統領するところ。
脉起下极之腧,并于脊里,上至风府,入脑上巅,循额至鼻柱,属阳脉之海。以人之脉络,周流于诸阳之分,譬犹水也,而督脉则为之都纲,故名曰海焉。用药难拘定法,针灸贵察病源。
『鍼灸大成2』より
極端な例ですが、脾臓、腎臓、肝臓の大半を切り取っても人間はまだ生きるけど、脊椎の大半を切り取ったら命は無くなる。提督が亡くなったら、統領する軍隊が散るのと同じです。
こんなに大事なところをハンマーで叩くなんて。
テレビ中の整体師は、どこからこんな大胆な施術を教わったか、私は不思議で仕方ありません。

最近見たニュースだと、タイマッサージを受けたあとに死亡した例。このタイマッサージが頚椎をいじるものでした。関連ニュースは以下をご覧ください。
タイでマッサージ後に死亡するケース相次ぐ 「全てを失った」人気歌手・チャヤダー・プラオホームさん(20)は首をひねる施術後に症状悪化し…
頚椎をいじるタイマッサージが危険だとしたら、西洋医学の手術は安全なのか?そんなことがありません。安全だったらなぜ手術前に同意書を書かされるでしょうか?
腰のヘルニアが原因の腰痛・足のしびれが3ヶ月で治り、バスケットボールも再開できた男性【足ツボ整体の症例】 でも書きましたが、「手術が成功しなかったら車椅子になる危険性がある」から患者さんは拒否して、ほかの治療方法を探したのです。
一人の女性患者さんから聞いた話。知り合いが腰椎ヘルニアで手術を受けたそうです。しかし、手術したら膝関節が悪くなり、膝の手術したら今度は歩けなくなりました。
手術しなくても整体で腰椎ヘルニアは治るのに、何でこんな残念な結果にするか?嘆くしかないです。以下はヘルニアの腰痛で、立ち上がれない患者さんを1回で緩和した例です。どうぞご参考に。
もう一つ西洋医学の例をあげます。
腰椎ブロック注射。
脊柱管狭窄、坐骨神経痛、足のしびれと痛みなど治せない時にオススメします。妊婦の無痛分娩も第三腰椎~第四腰椎の間を刺して薬を注射します。
脊椎と胎児に影響はないか?
注射した周囲の腎臓、膀胱に影響はないか?
受けた患者さんが1番分かるはず。
腰痛、坐骨神経痛がひどくてブロック注射を受けた患者さん、私はたくさん見てきました。週一回でブロック注射を受ける人もいました。残念ながら痛みは治りません。けっきょく足つぼ整体で治したのです。以下は一つの症例参考になると幸いです。
以下は腰椎脊柱管狭窄症で手術したのに治らず、鍼1回だけで著しく改善した患者さんの例。手術が良いのか、鍼が良いのか、見てみれば分かります。
いろいろ書きましたが、私が言いたいのは頚椎、腰椎などをいじらなくても痛み・しびれなどは治せる。脊椎にメスを入れる、注射するのは非常にハイリスクです。
治せる中医学があるのに、わざわざハイリスクを踏まえてやる選択肢はなんですか?
倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。
↩︎『鍼灸大成』は明朝の楊継州の著作。本書は、明代末期に完成した鍼灸書の集大成で、後にも先にも、これを上回る本はないといわれている空前絶後の作品です。明代末(1601年)に刊行されて以来、清代に28回、民国時代に14回、現代中国や台湾になってから何回も刊行されており、六〜八年に一度は新版が出されるという大ベストセラー本です。
↩︎
コメント