こんにちは、李哲です。
アメリカの著名な中医学先生、倪海厦(ニハイシャ)先生1の治療例、2010年07月14日跟診之診療日誌を翻訳しました。狭心症、肺がん、食道がんの治療内容が書かれています。参考になると幸いです。
ペースメーカーを入れても、狭心症の心臓の痛みは治らない
一人のおじいちゃん、80歳。
今日来た理由は、狭心症からくる心臓の痛み。今飲んでいるのは、血圧を下げる薬。
以下は患者の症状です。
●2006年にペースメーカーを入れたけど、たまに電撃されたような心臓の痛みがある
●40年の不眠症、ずっと安眠剤を飲んでいる
●大便は一日3回、下痢
●両足が氷みたいに冷たい
●右足の第2、3指は黒くなっている
●尿の色は透明
●口の中はとても苦い、過労だと口の中が更に苦くなる
●急に力を入れると、全身に汗が吹き出て、着替えしないといけない
●冷たいものを飲みたがる
●胃酸逆流が強くて、毎晩胃液を吐き出す
患者が言うのは、「ペースメーカーを入れてから、心臓はもう自分のものではない。すべてペースメーカーが司って、自分などうにもならない感じです。」
私は処方を出したあと、患者に話しました。
「漢方薬を飲んで、黒くなった足指が赤くなり汗が出る。夜中にも寝れる。口の中が苦いのが消えたら、あなたの心臓が良くなっている事を証明します。もし以上の症状がどんどん悪くなったら無効を示すので、漢方薬を止めていいです。」
私はとりあえず1週間分を出し、来週様子を見るつもりです。
放射線を浴びすぎて、咳が止まらない肺がんの女性
彼の奥さんは2007年風邪を引いてから、ずっと咳が止まりません。病院に行って検査してみたら、肺で10cmの腫瘍を発見、その後は抗がん剤+放射線療法。腫瘍が小さくなってから手術で切り取りました。
今の自覚症状は
- 両足がとても重い、特に午後
- 睡眠の質は良かったり悪かったり不安定
- 便秘。便は出るときは、とても細長い
- 汗が出ない
- 体は寒がり
- もともと両足が氷みたいに冷たかったけど、気功を練習してから今はだいぶマシ
彼女は医学研究科の人で、放射線を浴びすぎたのが原因であると分かってました。
彼女はとても賢い質問をしてました。
「中医学はどうやって肺がんが転移した、もしくは良くなったと判断しますか?」
この問題は私にとって簡単です。
中医学の陰陽の知識から見ると、簡単な問診で全貌が分かります。西洋医学の精密検査も要らない。
もし、放射線を浴びる精密検査をした場合、彼女の癌は更に悪化します。臨床では放射線で癌が増えた患者さんはたくさんいます。以下は一つの症例。
食道がん患者の食欲、睡眠、大小便は全て良くなり、胸焼けも治った
アメリカ人男性、1951年生まれ。
2006年5月5日、食道がんの手術を受け、2007年5月4日、食道がんの再発でこちらに来ました。
彼はもう西洋医学では治療法がない事を分かったので、友人の紹介でこちらに来たのです。
今日見たら、彼の顔色はとても良い。食欲良好。大小便は正常。胸焼けもなく、睡眠の質も良好。
彼は初診時から私のアドバイス通りに、酸性の食べ物を止めました。たとえば赤肉、コーヒー、コーラなど。今になっても状態は良好です。彼の代わりに嬉しくなりました。
食道がんの原因は、長年の逆流性食道炎です。
一人の医師は治療法以外に、どんな食べ物.飲み物が胃酸逆流を悪化させるかも知らないといけない。
例えばコーヒー、コーラ、人工的な甘いもの、お酒などは胃酸逆流を作ります。医師は「胃酸抑制剤」を出すだけで、なぜ胃酸が増えたかを教えなかったら、病気は良くなりません。
(おわり)
倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。
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