副鼻腔炎の頬が痛い、鼻詰まりは1回で治り、下痢も普通の便になっちゃった

「頬がズキズキ痛い」「鼻が詰まって息が苦しい」

点鼻薬はもう何年も手放せない。医者には「手術しかないね」と言われた…

でも30代の男性患者さんは、たった1回の鍼

「家に帰る途中から鼻がスーッと通って、頬の痛みが完全に消えました!

しかも10年近く続いていた下痢まで、翌日から普通のバナナ便になったんです!」

と興奮気味に報告してくれました。

目次

初診時の状態(2021年10月8日・30代男性)

  • 副鼻腔炎による強い鼻詰まり+両頬の痛み
  • 胃腸虚弱による下痢(ほぼ毎日軟便〜水様便)
  • お腹にガスが溜まりやすく胃が重い
  • 肩こり・眼精疲労

本人曰く
「昨日は胃が重すぎてほとんど眠れませんでした。鼻は詰まりすぎて頬が痛くて…もう限界です」

脈診でわかった本当の原因:陰虚陽浮

脈を診ると、
・関脈(中焦)は浮いて力強いが、深く押すとスカスカに弱い
・尺脈(下焦)は浮いて大きく、しかも異常に長い(間使穴まで届いていた)

水墨画風のイラストで、医師が患者の手首に指を当てて脈を診ている手元のクローズアップ
治療の第一歩は正確な脈診。陰虚陽浮の状態をここで読み取ります

これは典型的な「陰虚陽浮」の脈。
体を冷やす「陰」が不足しているため、熱の「陽」が上に浮き上がってしまっている状態です。
このせいで鼻・副鼻腔に熱がこもり、頬が痛くなったり痰が詰まったりします。
同時に下焦(腎)が弱っているので、胃腸も冷えて下痢が止まらなくなるのです。

たった1回で劇的に変わった報告(2021年10月16日)

「先生!あの後、家に帰る途中から鼻がスーッと通って、頬の痛みがなくなりました!
翌朝起きたら便がバナナみたいに普通でビックリしました!!」

肩こりと眼精疲労はまだ少し残っていましたが、
生活に一番支障をきたしていた副鼻腔炎+下痢の2大症状が1回でほぼ完治
本人も「こんなに早く効くなんて信じられない」と連呼していました。

なぜ1回でここまで効いたのか?決定的な2つの理由

  1. これまで点鼻薬・抗生物質・ステロイドをほとんど使ったことがなかった
  2. 副鼻腔炎の手術を一度も受けていなかった

これ、本当に大事です。
長年血管収縮剤入り点鼻薬を使い続けている人、手術で粘膜や経絡を切られている人は、残念ながら1回ではここまでの変化はほぼ出ません。
実際、以前に蓄膿症で2回大きな手術を受けた男性は、1年半通っても嗅覚が完全には戻りませんでした。
手術2回後の難治性嗅覚障害の治療記録はこちら

頬の痛み・鼻詰まりの本当の原因は「痰」だった

中医学の名言
「脾為生痰之源、肺為貯痰之器」
=胃腸が弱ると痰が生まれ、鼻・副鼻腔に溜まって詰まる

つまり、
鼻をいくら手術で広げても、胃腸が弱ったままだと痰はまたすぐに発生します。
だから根本解決には「胃腸を強くして痰の発生源を断つ」しかありません。

今回使ったツボとその理由

  • 中脘・下脘・関元 → 胃腸を直接温めて機能を回復
  • 足三里・内廷 → 消化吸収力を上げて痰を減らす
  • 太谿 → 陰虚を補い、浮いた陽気を下に引き戻す
  • 後谿・合谷(瀉法) → 全身の熱と気血の滞りを取る
  • 迎香透内迎香 → 鼻の通りを物理的に開通
男性の顔のイラストで、鼻の両側に赤丸と赤文字で「迎香穴」と表記された鍼灸ツボの位置を示す図
鼻詰まりに即効性のある迎香穴。直接刺激して鼻の通りをスッキリ開きます

最後に:手術を勧められているあなたへ

・点鼻薬が手放せない
・頬や額が痛くて集中できない
・「もう手術しかない」と言われた

そんなあなたにこそ、ぜひ一度だけでも鍼を試してほしいのです。
副作用はゼロ。効果は多くの場合、1~3回でハッキリ実感できます。

「手術する前に、たった1回でいいから鍼を受けてみてください」
それが私の15年間の臨床から出た、切実な願いです。

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