はじめに
こんにちは、李哲です。
坐骨神経痛やそけい部の痛み、ED(勃起不全)、花粉症は、生活の質を下げる悩みです。
この記事では、30代男性が3回の鍼治療でこれらの症状を改善した症例を紹介します。鍼灸の効果や治療のポイント、患者さんの体験談を詳しく解説します。
患者情報と初診(2018年3月9日)
30代男性が2年ぶりに当院を訪れました。主訴は以下の通りです:
- 右のお尻・そけい部の詰まりと痛み(坐骨神経痛の疑い)
- 最近のED傾向
- 軽い花粉症
- 視力低下
- 右足首(解谿穴付近)の違和感(過去の捻挫の後遺症の可能性)
患者さんは「腰にホッカイロを貼ると痛みが軽減する」と報告。問診で腰の冷えが明らかになり、手足の冷えや運動不足も確認されました。興味深いエピソードとして、過去にダイエット目的でお酒を飲み、ご飯を抜いたところ髪が細くなったが、お酒をやめると髪が太く戻ったと話していました。これはお酒が肝臓・腎臓に負担をかけ、髪の質に影響することを示唆しています。

初回の鍼治療
以下のツボに鍼を施しました:
- 左:内廷、束骨、霊骨、大白
- 両側:三陰交、復溜、太衝、関元、気穴、後谿
目的:右の坐骨神経痛の緩和と体を温めること。
患者さんの手足が冷たかったため、「普段から歩行や運動を増やすと手足が温まる」とアドバイスしました。
2回目の治療(2018年3月13日)
患者さんからの報告:
- 右のお尻・右大腿部の痛みが大幅に改善。
- 歩行を増やしたことで足が温まる実感。
- 目のかゆみ(花粉症)が少し気になる。
痛みの部位を指差すと環跳穴付近でした。
治療内容
- 環跳穴に鍼と手技を施す。
- 仰向けで関元、中極、気海、気穴、復溜、腎関(董氏奇穴)、後谿、合谷、太陽、左の束骨、内廷。
- 置鍼時間:40分。
太陽穴は花粉症による目のかゆみ対策として追加。花粉症に対する鍼の効果は、過去の症例(こちら)でも実証されています。
3回目の治療(2018年3月22日)
患者さんからの報告:
- 右のお尻の痛みはほぼ消失、軽い違和感のみ。
- EDが徐々に回復。
- 花粉症の症状も軽減。
- 歩行と運動時間を増やし、冷えが改善。
治療内容
前回と同じツボを施し、置鍼時間は45分。環跳穴の響きが強く、坐骨神経痛への効果を実感。環跳穴は坐骨神経痛治療で特に有効で、別の症例(こちら)でもその効果が確認されています。
治療後、患者さんは「右のお尻にわずかな違和感が残るが、ほぼ治った」とコメント。鍼治療はここで一段落しました。
患者さんの感想
お尻の痛み(坐骨神経痛)
回復率:65~75%。2回目の治療後に右踵に痺れが出たが緩和。地元の整骨院では完治せず。ED
最も効果を実感。満足のいく結果。花粉症
花粉の時期が終わったため効果は不明。※患者さんのメールから引用
踵の痺れは鍼の刺激が強すぎた可能性があり、次回は他のツボで対応予定です。
鍼治療の効果とポイント
この症例から、以下のポイントがわかります:
- 坐骨神経痛・そけい部痛:環跳穴や三陰交などのツボで血流を改善し、冷えを解消。
- ED:関元や復溜で腎機能を高め、早期改善。過去の症例(こちら)でも同様の効果を確認。
- 花粉症:太陽穴で目のかゆみを軽減。
- 生活習慣の重要性:歩行や運動で冷えを改善し、治療効果を高める。
まとめ
坐骨神経痛、そけい部の詰まり、ED、花粉症は、鍼治療で効果的に改善可能です。この患者さんは3回の治療で大幅な回復を見せ、特にEDの改善に満足していました。継続的な治療と生活習慣の改善が成功の鍵です。
当院では、個々の症状に合わせた鍼灸を提供しています。類似の悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください。

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