こんにちは、李哲です。
製薬会社と関連しているドキュメンタリー映画(Netflix製作)、汚れた真実(Dirty Money)の第三話。黑钱-除了「假疫苗」,这世界还有很多黑幕-迅雷影评を参考に翻訳させていただきました。
製薬会社がいかにボロ儲けしているのか、その実態を暴露した内容。
薬価を60倍くらい上げて、全米から罵声を浴びた小物
第三話。
始めから公聴会のシーン。
米製薬会社「チューリング・ファーマシューティカルズ」のCEOマーティン・シュクレ(Martin Shkreli)は、ピリメタミン(Darapirim)を一粒13.5ドルから750ドルに値上げしました。
「アメリカでもっとも憎たらしい男」だとメディアに言われたけど、CEOはカメラの前で鼻高々に笑ってました。最後、彼はほかの証券詐欺罪で逮捕。日本語関連ニュースは以下をご覧ください。
「米国で最も憎まれた男」が犯した本当の罪は何なのか | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
しかし、彼はまだ小物です。
もっとも儲けた製薬会社、バリアント
今回の主人公はカナダ大手製薬会社、バリアント(valeant)のCEO、マイケル・ピアソン(Michael Pearson)。
2008年、バリアント製薬会社はまだ経営が難しい会社でした。市場価値は21億ドル。マイケル・ピアソンが就任した時、株はまだ15ドルも行ってない。しかし、2015年の最高峰は262ドルに値上がり、ウォール街でもっとも儲けた一例になりました。
ほかの製薬会社を買収したあと、一気に値上がり
外部から見ると、彼の手段は一つのみ。
ほかの会社を買収。
しかし、調査が深まることで事実は複雑になりました。
一般的に、製薬会社は売上の18%を新薬の開発に使います。しかし、valeant 製薬会社は3%しかない。彼らはもっと良い方法を見つけたのです。
マイケル・ピアソンが言うのは、新薬の開発はリターンが少なすぎ。もっと良い方法は認可された製薬会社を買収すること。問題は、valeant 製薬会社は買収したあと、大幅に薬価を上げたのです。患者さんに対して、これは致命的なこと。
薬価の高騰で困った患者さんはたくさんいる
一人インタビューを受けた患者さん。
ウィルソン病です。
彼女は以前、毎月30ドルを払えば、日々を過ごすことができました。病気があるけど、まだ生きている。しかしある日、彼女が気づいたら一粒の薬が200ドルに値上がり。1年の薬品代だけで28万ドル。
薬を止めたら、彼女は死ぬ。
もし薬を続けると、彼女は医療保険が買えなくなる。
もし薬を自腹で買うと、彼女の家族は全財産を失う。
インタビューの時、彼女は匿名希望でした。
会社に医療費が高いのがばれたら、彼女は仕事を失う。一旦首にされたら、彼女の医療保険状況では、次の仕事がなかなか見つからない。
バリアント製薬会社が儲けた理由
バリアント製薬会社はウィルソン治療薬を毎月650ドルから2万1千ドルに値上げ。同時、バリアント製薬会社の市場価格は23億ドルから780億ドルに高騰。
valeant 製薬会社が株主への報告の脚注には、こう書いてました。
「珍しい薬の販売量が増えた」
親指で考えても分かるでしょう。
販売量が増えた?
珍しい病気の患者さんが増えたこと?
実際は彼らが薬価を大幅に値上げしたのです。
巧みにデータを操り、株主に今の会社が繁盛である錯覚を与えてました。
ヒラリー・クリントンまでバリアント製薬会社に噛みつき
2016年、ヒラリー・クリントンはバリアント製薬会社に噛みつけました。ヒラリー・クリントンは講演会で、一つの手紙を読んだのがあります。
ある患者さんが、80年代からずっと注射している薬。その時、10本で180ドルでした。今は同じ10本で14700ドル。ヒラリーが言うのは、「これは略奪性の価格です。我々は阻止しないといけない!」
これがきっかけで、たくさんの事が起きました。1ヶ月でバリアント製薬会社の株は59%暴落し、260億ドルが蒸発。
公聴会で参議院の議員は、ずっと質問し続けました。
「ほかの会社を買収したあと、あなたは値段をそのままにしていますか?」
「バリアント 製薬会社が値上げしてない薬はありますか?1個だけで良いです。」
マイケル・ピアソンは一言も話せませんでした。
違法行為はないけど、道徳を捨てればボロ儲けができる業界
これは一つの商業模式です。法律を守っているけど、道徳を無視してボロ儲け。彼らは市場を制覇する薬を見つけたら、すぐその会社を買収し、研究開発はすべて捨てて薬は変えずに値上げをするだけ。
値上げした時、製薬会社はこう言います。
「医療保険があるから無料です」
しかし、事実は違う。
医療保険は全国民が払っています。
つまり、アメリカ全国民が高価な医療費を払っている事になる。
バリアント製薬会社だけこうしているわけではない。ほかの会社も同じです。例えば、
- インスリン値段は10年で3倍になりました。
- 15種類の抗がん剤新薬、毎月の医薬費用は1万ドルを超えています。
- アドレナリンの値段は08年から4倍に値上がり。
たくさんの製薬会社の売上が上がった裏には、薬価の値上がりが原因です。
バリアント製薬会社に対する公聴会が終わり、ドキュメンタリー製作者が議員への一つの質問。内容は絶望的なものでした。
「バリアント製薬会社の行為、合法的なのは何件で違法なのは何件ですか?」
「我々は違法行為が見つかりません。これこそ事件の怖いところです。」
(おわり)
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