こんにちは、李哲です。
今回は、「足がつる」症状を鍼灸治療で1回で改善した症例を通じて、足がつる原因と中医学の視点での対策を詳しくお伝えします。「なぜ足がつるのか」「足がつる原因は何か」を知りたい方に向けて、わかりやすく解説します。
60代女性の足がつる症状を鍼1回で改善
毎週通院されている60代の女性患者さんが、ある日突然「足がつる」症状を訴えました。これまでこの症状はなかったため、今回は足がつる原因に対応した鍼灸治療を行いました。
治療に使用したツボ:陽陵泉
中医学では、筋肉の問題に対して「筋会陽陵泉」という理論があります。これは、筋肉のけいれん、筋肉の痛み、筋肉のケガなど、筋肉に関するあらゆる症状に「陽陵泉」というツボが効果的であることを意味します。
治療中、患者さんが少し足を内側に曲げただけで足裏がつり、痛みが強く出ました。しかし、陽陵泉に鍼を刺し、軽く回して響かせるように刺激すると、すぐにけいれんが収まりました。

翌週の来院時に確認したところ、前回の鍼治療後、足がつる症状は完全に治まったと報告がありました。念のため、陽陵泉に再度鍼を施し、効果をさらに強固にしました。患者さんは「1回で治るとは驚き」と喜んでいました。
鍼灸を学んだ人には当たり前のことですが、ツボを的確に刺激することで即効性のある効果が得られるのが鍼灸の強みです。特に陽陵泉は、筋肉のトラブルに非常に効果的です。
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足がつる原因は「肝血虚」(肝機能低下)
「なぜ足がつるのか?」その原因を中医学の視点で解説します。足がつる主な原因は、肝血虚(かんけっきょ)、つまり肝臓の血が不足している状態です。西洋医学でいう「肝機能低下」に近い概念です。
中医学では、肝臓は筋肉を司り、血液の貯蔵庫としての役割も果たします。肝臓の血が不足すると、筋肉に十分な栄養が行き渡らず、結果として筋肉がけいれん(足がつる)や痛みを引き起こします。
肝血虚を引き起こす主な原因
足がつる原因となる肝血虚は、以下の生活習慣や要因で起こりやすいです:
- 夜更かし:睡眠不足は肝臓の血を消耗します。
- 過度な飲酒:アルコールは肝臓に負担をかけます。
- 西洋薬やサプリメントの過剰摂取:化学物質が肝臓にダメージを与えることがあります。
- 人工甘味料の摂取:お菓子やコーヒーに含まれる人工甘味料が肝臓を弱らせます。
- 過労やストレス:心身の疲労や加齢による肝機能の低下。
この患者さんの場合、加齢による肝機能の低下(5番目)が主な原因と考えられました。彼女は夜更かしや飲酒、人工甘味料の摂取はほとんどなく、西洋薬も体質的に合わないため普段から服用していませんでした。
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興味深いエピソード:西洋薬が合わない体質
この患者さんは、幼少期から西洋薬を服用すると体調を崩すため、ほとんど薬を飲まない生活を送ってきたそうです。こうした体質は珍しく、私も初めて出会いました。西洋薬を避ける理由について、過去の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
足がつる予防と対策
足がつる症状を防ぐには、肝血虚を改善し、肝臓の機能を高めることが重要です。以下のポイントを意識しましょう:
- 十分な睡眠:夜更かしを避け、23時前には就寝する。
- バランスの良い食事:人工甘味料や過剰なアルコールを控える。
- ストレス管理:過労や心労を避け、リラックスする時間を確保。
- 鍼灸治療:陽陵泉などのツボを刺激することで、筋肉のけいれんを予防。
また、面白い話ですが、もし誰かに「足がつる」状態になってほしいなら、人工甘味料たっぷりのお菓子やコーヒー、サプリメントを毎日プレゼントしてみてください。肝臓に負担がかかり、夜中に足がつる確率が上がります(もちろん冗談です!)。
鍼灸の即効性と風邪への効果
鍼灸は即効性に優れており、足がつる症状だけでなく、さまざまな不調に効果を発揮します。たとえば、「鍼灸は風邪に効かない」と言う人もいますが、それは鍼灸師の技術の問題で、鍼灸自体が効果を発揮しないわけではありません。適切なツボを選べば、風邪の諸症状も改善可能です。
まとめ
足がつる原因は、肝血虚(肝機能低下)による筋肉への栄養不足です。陽陵泉を使った鍼灸治療は、1回で足がつる症状を改善する即効性があります。生活習慣を見直し、肝臓を労わることで、足がつる予防も可能です。
もし「足がつる」「なぜ足がつるのか知りたい」「足がつる原因を解決したい」とお悩みの方は、ぜひ李哲鍼灸院にご相談ください。鍼灸の力で、快適な毎日を取り戻しましょう。

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