「尿の勢いを良くする方法はないのか?」
「腰痛、足がつる症状もあるけど、一緒に治せないのか?」
本記事はその答えに応じる治療例です。
足つぼ整体の効果は目に見えるもの、鍼治療ならさらなる効果があります。
中医学と西洋医学は、尿に対して認識が違う
こんにちは。李哲です。
中医学で健康であるかどうかを判断する6つの健康チェック。この中で、尿は非常に分かりやすいものです。分かりやすいというのは、患者自分でも調子がよくなっているかが分かるし、先生が治療の方向を決めるときにも役に立つ。
問題は、西洋医学では尿検査をするけど、尿の勢い.尿の色などは気にしない。なぜかというと、理論の土台が違うからです。
西洋医学は目に見えるものしか考えてないけど、中医学は目に見えない「気」(エネルギー)の世界まで配慮してる。
尿検査は、もちろんその価値があります。
例えば妊娠したかどうかは、尿検査ですぐ分かる。
こういうテクノロジーは普及する価値があります。
しかし、ただの尿で内蔵がどうなっているかを判断するとき、西洋医学は物足りない。中医学ではどう分析するかを、今日は一人の例で説明します。過去記事にも書いた方です。
足つぼ整体で尿の勢いが良くなって、夜中に足がつるのも治った
この前来た時、話を聞いてみたら、歩くのはほとんど問題ない。
若い時みたいに、大幅で長い距離が歩ける。足のしびれも出ない。昔は寝るときに足がつって、寝ながら足をいろいろ曲げないと眠れなかったけど、現在は普通の仰向けでも足を伸ばして寝れます。
お爺ちゃんのもう一つの変化は、尿の勢いが良くなりました。40年前とは比べられないけど、4,5年前と比べたら全然比べ物にならない。これは下腹部の臓器たちが、よく働いていることを証明します。下腹部にある臓器たちは、腎臓.膀胱.小腸.卵巣.前立腺.子宮など。
腎機能が良いか悪いかは、わざと尿を出してもらって検査する必要まではありません。例え話ですが、ちょうど小便が終わった人に、「今から検査するので小便してください」と言っても無理じゃないですか?
小便の勢いが良いか?悪いか?
中医学はこの質問だけで分かります。
中医学の問診で尿の色など聞くのは、体内が熱すぎか寒すぎかを判断するためです。熱すぎの場合は、尿の色が濃い黄色。炎症があるときは、赤くまでなるし小便するとき痛いです。
冷えた場合は、尿の色が透明。頻尿もしくは小便が透明に近い時、体内は冷え込んでいます。手足が氷みたいに冷たい人がほとんどです。
中医学でこのように尿の色を気にするのは、例えば処方箋を出す時に、寒い性質の生薬を出すか、もしくは熱い性質の生薬を出すかを決める為です。この時点で間違えたら、もう全然違う方向に行っちゃうので、漢方は飲んで効くところかむしろ悪化するかも知れません。
西洋医学には「寒」と「熱」の概念が無いので、尿の色が濃くても薄くても同じ薬。尿の勢いがなくても気にしない。結局、頻尿も治らないし、排尿痛も治りません。
「小建中湯」を飲んで、尿の出がさらに太くなった
お爺ちゃんの体がすごく硬いので、ある漢方薬局では小建中湯をすすめたそうです。そして、飲み始めて何日後にこちらに来た時、質問がありました。
おじいちゃん「足ツボもやってないのに、尿の勢いが変わりました。もしかして、小建中湯と関係ありますかね?」
後々になって考えたら、これは確かに関係あります。小建中湯は肝臓.脾臓.腎臓を養うことができる。腎臓に良いから、尿の勢いなど変わるはずです。

小建中湯(しょうけんちゅうとう)にある麦芽糖
お爺ちゃんの話では、「足ツボと整体を受けてから、尿の勢いは良くなったけどまだ細かったです。しかし小建中湯を飲み始めたら、細いのが太くなりました」
お爺ちゃんは、一つの質問がありました。
「インタネットで調べたのは、これは子供用の漢方だと書いてるけど…」
たぶん皆さんも同じ考えでしょう。
小建中湯は確かに子供によく使います。特にご飯をあまり食べない子供.食欲が無い子供.痩せ過ぎの子供などに処方します。しかし、子供によく使うからといって、大人が飲んではいけない。こんな決めたルールはありません。以下は小建中湯で子供の諸症状を治した漢方薬症例、参考になると幸いです。
中医学は自覚症状で判断します。
性別.年齢で処方するものではありません。西洋医学みたいに「この漢方は糖尿病に適するんだ」、「この漢方は乳がんに効くんだ」など決めているから、漢方が没落していると思います。
漢方に詳しくない皆さんは、混同しやすいかも知れませんが、漢方と病気は一対一の関係ではありません。一対複数の関係です。症状がほぼ同じの時は同じ漢方を使う。
漢方薬と病院の薬の違いは、以下の記事で詳しく説明しています。どうぞ参考にしてください。
65歳過ぎても、朝たちが出るようになった
まあ、とにかくお爺ちゃんの調子が良くなって良かったです。
私はお爺ちゃんに冗談で言いました。
「このまま飲み続いたら、小便が噴水みたいに出るかも知れませんね」
現在、お爺ちゃんは65歳過ぎてるのに、朝たちがまた出るようになりました。それ以上に、尿の勢いまで噴水みたいになったら、お爺ちゃんもきっと喜ぶでしょう。
楽しみです。
(おわり)
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