みぞおちが詰まってご飯も食べられない男性、3日の「五苓散」でほぼ治った

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こんにちは、李哲です。
中国・郝万山先生*1の治療例、郝万山讲伤寒论中的36个故事を翻訳しました。

みぞおちが詰まって、お腹が張ってご飯が食べられない。聞いた感じではひどい病気ですが、実際には治療が簡単です。漢方薬の勉強になる情報になると幸いです。

みぞおちが詰まってご飯も食べられない男性、3日の「五苓散」でほぼ治った

一人の患者さんが私に話しました。
みぞおち辺りがつまって、ご飯が食べられません。ご飯を食べなくても詰まる感じで、少し食べるだけでお腹が張ります。もう何ヶ月も治療したのに効果がないです!」

彼のカルテを見たら、数か所の病院の中医師たちが治療しました。なぜ漢方が効かなかったのか?

私「小便は多いですか?」
彼「少ない方です」

彼の足を見たら、少しむくんでいました。

最初つまる感じは、下腹部から始まりました。その後、徐々に上まで来て、今はご飯も食べられません!

私「分かりました。先に尿を出しましょう。五苓散ごれいさんで良いので、3日分飲んでみてください。」

3日後、彼から電話が来ました。
「郝先生、この漢方は凄いですね!飲んでから尿が増えて、喉が渇くのは解消し、みぞおちの詰まりが徐々に下がって、今はへそ以下が少し詰まっているだけです。続けて飲んだほうが良いですか?」

私「あと3日分飲んでください。」

3日飲んだあと、彼のみぞおちから下腹部の詰まりは全部消えました。

李哲の解釈と感想

みぞおちが詰まるのは、最初下腹部から始まったと言うので、胃の問題ではないですね。だから、胃を治す漢方が効かない。根本的な原因は、尿が出てないからです。尿の蓄積で下腹部がつまりはじめ、徐々にみぞおちのところまで蔓延。

五苓散ごれいさんの主な適応症は、喉が渇くけど小便があまり出ない。

上記の男性は、ちょうど『傷寒雑病論しょうかんざつびょうろん』に書いている条文とおりに、病気になっています。だから、五苓散ごれいさんそのままで6日で完治。

鍼治療の場合は、尿をよく出す陰陵泉、中極。肝経の井穴:大敦なども考えられます。もちろん、ほかのツボもあるので、当時の状況を見て臨機応変。基本的に、鍼治療は1回受けただけでも著しく変わります。以下は一つの症例、参考にして下さい。

鍼治療が苦手な人は、足つぼ整体などを試すのも良いと思います。鍼治療ほど即効性がないけど、数回でむくみが取れて、尿量も増えてきます。以下は過去の足つぼ整体症例。まれかも知れませんが、足つぼ1回で尿がたくさん出た男性もいました。

*1:郝万山先生の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外)をご覧ください。

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