こんにちは、李哲です。
「中医学」はどんな意味か?
面白い説があったので説明します。
かつて私も、「中国の医学だからだ中医学と呼ぶだろう」と思いました。今の中国では、中医学先生を簡略して「中医」、西洋医学の先生を簡略して「西医」と呼びます。
一理ある分析ですが、本当はこんな浅い考え方ではない。
中医学の「中」と言うのは、中国の意味ではなくて、「中庸之道」 の「中庸」を含んでいます。
中庸之为德也、其至矣乎。
引用先:『論語・雍也』
過度でもない、不足でもない状態求めるのが中医学です。
中医学が研究してるのは、いつも「陰」と「陽」のバランス。片方だけ大事にするのではなくて、両方見ています。木を見て森を見ずの西洋医学とは違う。
「陰陽が調和すれば、人間は病気にならない。陰陽が離れたら死ぬ」と中医学は解釈しています。
陰平陽秘、精神乃治、陰陽离決、精気乃絶。
『黄帝内経 素問・生气通天論』
漢方薬・鍼灸の役割りは、いずれも陰陽の崩れたバランスをもとに戻すため。
西洋医学は一つ一つの病原菌・ウィルスを分類するけど、中医学は全体像をみてバランスを整える医学。あなたがどんなウィルスに感染されたかは気にしません。中医学が気にするのは、ウィルス感染後、システム全体にどんな不調が起きたのかを分析し、関連の治療を行います。
だから、西洋医学の異なる病名でも、中医学治療になると同じ処方箋・ツボで治すときがあるのです。中医学では「異病同治」だと定義しています。
過度でない.不足でもない。
言うのは簡単ですが、実現するのは難しいです。
例えば人間の体は栄養が必要だと言うけど、栄養過剰だとデブちゃんになるし、栄養が足りなかったらまた病気になる。だから、大昔から「腹八分目」という言葉があったわけです(最近、一日一食で健康体に!を売りにしてる人がいるけど、気をつけてください)
現在、もっとも危惧している癌を例にします。
西洋医学で「癌は怖い病気」だと宣伝されていますが、中医学の考え方から見ると、癌は怖い病気ではない。自分の体が癌細胞を作り出しているのに、怖い病気だという説は理解できません。本当のことは、癌細胞は人体の生理活動の一環で、体の毒素を処理してくれる必要な「悪党」。
癌が大きくなると、もちろん体にとっては致命的な病気になります。しかし、体の免疫システムがちゃんと働けば、癌はずっと小さいまま制御されて、数十年経っても致命的な病気にならない。つまり、「悪党」と体は共存できるわけです。
海外の学者が書いた本では、もっと詳しい説明しました。
以下の記事参考になると幸いです。
癌細胞があるかないか。
コロナウィルスがあるかないか。
そういうのは、どうでも良い。
大事なのは、それらのせいで、現在の体のシステム全体に支障が出たのか?悪影響がある場合、どうすれば共存できる環境を作れるのかを考えるのが大事。
細部にこだわらない。
ちょうど良いバランスをとるのが、中医学の特徴だとも言えるでしょう。
中医学は他にも西洋医学と異なる所があります。
以下の記事で詳しく分析したので、良かったらご覧ください。
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