最強の中医学は「上知天文、下知地理、中知人事」。病気の予防・治療ができるだけではなくて、病死・事故死も避けられる。

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中医学に含まれているのは漢方薬・鍼灸だけではない

中医学に含まれているのは漢方薬・鍼灸だけではない

こんにちは、李哲です。
今日は雑談。

中医学を話すと、皆さんは漢方薬・鍼灸など病気を治す治療法だと思うでしょう。

実は漢方薬と鍼灸は中医学の一部(3分の1の内容)にしか過ぎません。ほかに含まれているのは天文・地理の知識。天地人、3つの分野の知識が備えたとき、最強の中医学だと言うのです。

簡単に説明すると、最強の中医学先生は大流行する伝染病の予測ができて、予防策もわかる。患者の病気を治せるだけではなくて、患者の事故死も避けられる。

「はぁ?!そこまで出来たら神様でしょう?」と言う人がいるかも知れませんが、歴史上の名医、孫思邈そんしばくができたし、私が尊敬しているニハイシャ先生2もできていました。

最強の中医学先生は天文・地理・人事に精通した者

素晴らしい中医師の条件として、中医学の古典『黄帝内経こうていだいけい』にはこのように書いてあります。

帝曰:余闻得其人不教,是谓失道,传非其人,慢泄天宝。余诚菲德,未足以受至道;然而众子哀其不终,愿夫子保于无穷,流于无极,余司其事,则而行之,奈何?

岐伯曰:请遂言之也。上经曰:夫道者,上知天文,下知地理,中知人事,可以长久,此之谓也。

引用先:『黄帝内経こうていだいけい素問そもん・气交变大论篇第六十九』

上記のマークしたところ、「上知天文、下知地理、中知人事」が答えです。

直訳すると、最強の中医学は①天文②地理③人事の知識が必要です。次は具体的にどんな知識なのかを説明します。

「天文」は、天候が体にもたらす影響を分析する術

天文知識があると、気候による起きやすい病気・伝染病.天災(洪水、旱魃など)の予測ができます三国時代の諸葛孔明と同じように、いろいろ計算ができる。

黄帝内経こうていだいけい』には何篇か天候と起きやすい病気の関連性を説明していました。天候とは春夏秋冬ではなくて、1年の総合情報。以下は一部分の引用。

少阳司天,火淫所胜,则温气流行,金政不平,民病头痛,发热恶寒而疟,热上皮肤痛,色变黄赤,传而为水,身面胕肿,腹满仰息,泄注赤白,疮疡咳唾血,烦心,胸中热,甚则鼽衄,病本于肺。天府绝,死不治。

黄帝内経こうていだいけい・至真要大论』より引用

▼あらすじを翻訳します。

少陽が天を司る年は、火が強くて金が抑えられる。民衆がなりやすいのは頭痛、発熱と悪寒を伴うマラリア、皮膚が熱くて痛い、体と顔がむくみ、お腹が張って下痢になる、瘡瘍、咳血、落ち着きがない、胸が熱い、酷いときは鼻血が出る。病気の根本は肺にある。天府が絶えたら死ぬ。

もっとも有名なのは、中医学の「五運六気」。内容はとても複雑なので、私が解釈できるレベルではありません。説明している外部サイトがあるので、参考にしてください。

気象と体の関係を重視する東洋医学「五運六気」
東洋医学に「五運六気」(運気論)と呼ばれるものがあります。昔から中国では、その年の気象を予測し、健康管理を含めてさまざまに活用されてきました。

「地理」は風水学、方位学を含む術

地理は2つ含まれています。

  1. 所在地の気候が人体への影響。
  2. 方位が人体への影響。

一つずつ説明します。

所在地の気候が人体への影響

東西南北の気候との関連性も指します。たとえば、南方は蒸し暑い。北西は寒くて乾燥している。その地方によって、なりやすい病気が決まって、最適な治療方法(鍼もしくはお灸、漢方薬、あん摩)も決まっています。

以下、『黄帝内経こうていだいけい』の一部を翻訳して説明します。

黄帝问曰:医之治病也,一病而治各不同皆愈何也。歧伯对曰:地势使然也。故东方之域,天地之所始生也,鱼盐之地,海滨傍水,其民食鱼而嗜咸,皆安其处,美其食,鱼者使人热中,盐者胜血,故其民皆黑色踈理,其病皆为痈疡,其治宜砭石,故砭石者,亦从东方来。
北方者,天地所闭藏之域也,其地高陵居,风寒冰冽,其民乐野处而乳食,藏寒生满病,其治宜灸焫,故灸焫者,亦从北方来。

黄帝内経こうていだいけい・素問・異法方宜論』より

肝心なところだけ翻訳します。

黄帝「同じ病気をいろんな治療法で治すのはなぜ?」
岐伯「所在地が違うからです。東は天地が生まれる場所。海のそばで魚と塩の産地です。住民たちは魚と塩をたくさん食べます。魚をたくさん食べると胃腸に熱がこもりやすくなり、塩をたくさん食べると血に影響するので、肌が黒くて皮膚がザラザラ。患うのも膿瘍が多いです。だから砭石へんせき(金属の鍼の前、尖った特殊な石で病気を治していました)が最適の治療法です。砭石へんせきの起源は東方。

魚と塩をよく食べるところは、膿瘍が多いと記載されている

魚と塩をよく食べるところは、膿瘍が多いと記載されている

北方は天地が収まる場所。海抜が高くて凍って寒いです。住民たちは野宿して乳製品を食べる。寒さにやられて膨満の病気になりやすいので、お灸が最適です。だから、お灸の起源は北方」

要約すると、温かい地域は鍼が最適。
寒いところはお灸が最適。

ちゃんと四季があって、夏は熱くて冬は寒いところの場合、鍼とお灸、両方使えば良いです。

方位が人体への影響

方位と言うのは、現代用語の「風水」も入ってます。
つまり、家つくりのとき、引越しのとき、方位で「吉」と「凶」が分かる。

人間は誰でも生まれたときに、比較的に弱い臓器(ところ)があります。大人になるとともに、顕著に現れ、関連の病気になりやすい。このとき、間違った方位に住むと病状が更に悪化し、致命的になる可能性すらあります。

解決策は漢方薬・鍼灸など適切な治療を行う以外、患者さんに有利な方位を指導すること。以下、ニハイシャ先生の症例を見れば分かりますが、漢方薬以外に方位まで「処方」しています。

人事は人を治す医学知識

人事というのは、体の病気を治す知識。漢方と鍼灸が体表的なもの。軽い風邪から今皆さんが怖がっている「癌」まで、治療できないのがありません。

もちろん、素晴らしい中医師でも治せないときがあります。手遅れたときは神様でも救えないから。しかし、最初病気の時から中医学に任せば、癌などの病気で死ぬ人は激減します。臨床例をあげると、女性の中でもっともビビっている乳がん。中医学の治療は明らかに西洋医学より優れいています。以下の比較症例、参考にしてください。

また、現在の中国を見ても中医学の凄さが分かります。
5000年歴史の間、数え切れない戦争、伝染病、飢餓、地震などの天災があったにもかかわらず、今は16億の人口です。

中医学が間違いだらけ、詐欺術だったら、ここまで人口が残るでしょうか?

いまだに漢方薬を攻撃する人たちは、漢方薬は二重盲検テストを受けてないと批判しています。残念ながら、批判している人たちは二重盲検の定義すら分かってない。アメリカの漢方医が痛烈批判しているので、以下の記事を参考にしてください。

中医学は占いもできて、事故死を避けることができる

もう一つ、皆さんあまり知られてないのがあります。

中医学には、占いで幅広く使われてる「易経」も入っているので、占いもできます。面相.手相での占い。何時火事で死ぬか、いつ車事故に遭うか、どんな人生かなど。

しかし、俗の占いとは違う。
急死事故は日にちと時間帯まで計算できるし、避けることもできる。

中国伝統文化の核心となる易経(えききょう)

中国伝統文化の核心となる易経(えききょう)

皆さんはアメリカの映画『ファイナル・デスティネーション』(Final Destination)を観たことがありますか?(グロテスクのシーンが多すぎて気持ち悪いので、オススメはできません)

映画のテーマは感心したものでした。
運命で死ぬと決められたときは死ぬしかない。

これは中医学の易経の考え方と同じ。
例えばあなたの運命の脚本では、火災で死ぬと仮説します。たまたま運が良くて火災から逃げられても、火災はあなたがいるところまで探しに来ます。つまり、あなたは焼死から逃れることはできません。

避けられる方法を知っていれば、運命は変わりますが。

何年か前に亡くなった飯島愛。彼女は台湾の有名な占い師に見てもらったとき、占い師は泣きながら「何年か後、あなたは消える」と話したそうです。

ただの占い師だったら、あなたが何時死ぬかを計算できるだけ。しかし、本当の天文.地理知識があるときは死を避けることまでできるのです。

漢方、鍼灸があるので、病気で死ぬことは難しい。
天文.地理知識で占いもできるので、車事故などにも遭わない。
死にたくてもできない。

このような医学知識が役に立つ.普及するべきの医学ではないでしょうか?

おわりに

たまに常連と冗談を言っています。
「病気を治すのが早過ぎて、患者が減ったら美容でもやろうかな。胸を大きくしたり、しわを減らしたり…」

中医学は治療だけではなくて、美容(豊胸、しわ取り、ダイエットなど)にも応用できるからです。以下の関連症例をご覧ください。

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次は風水師にもなろうかな…
風水師でも生計が立てなくなったら、今度は農家をするしかないね。人間である以上、食べなくて済む人はいないでしょう?

あはは!
今は実力がなくて「妄想」するだけだけど、何年か後は少しずつ実現できるように、勉強を頑張るところです。

2022-10-12追記:
11年前に書いたものですが、大幅に書き直したので今日の日付で発表しました。

  1. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

  2. 倪海厦(ニハイシャ)先生(1954—2012)はアメリカの著名な中医学先生。漢方・鍼灸・風水・占いに精通した天才。「傷寒雑病論」をもとに様々な癌・指定難病を治し、LAST HOPE(最後の希望)だと患者さんに言われました。また、臨床治療を行いながら、たくさんの優秀な中医学先生を育成し、中医学伝授のために努めました。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介しますで詳しく書きましたので、よかったらご覧ください。

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