こんにちは、李哲です。
スタンフォード大学の博士、李宗恩中医師1の漢方薬症例、八歲男孩仍常常尿床 – 當張仲景遇上史丹佛(12/01/2011 発表)を翻訳しました。
子供の夜尿症で悩んでいる親へ参考になると幸いです。
夜尿症の子供、1週間の桂枝湯+トリカブトで治り
患者さんは8歳の男の子、ハーフです。
初診は2011.10.21
主訴:毎週夜尿症が何回もある。昼間の授業中にもトイレが近くて、学校の先生はイタズラ行為だと判断するレベルだそうです。

子供の夜尿症は漢方薬で治る
処方箋:粉薬の桂枝湯+加工したトリカブト
2011.11.07再診察。
漢方薬飲んでから、すぐ夜尿症の回数が減り始めて、精神状態も良くなりました。この1週間は完全に夜尿症が治り、昼間の授業中もトイレに行かなくて我慢できるそうです。
李哲の感想:夜尿症の原因は、ほとんど腎虚証
トリカブト!
また出ましたね、しかも子供に処方して夜尿症が治っていますよ。
トリカブトで殺人事件を連想する人たちは、以下の記事を読んで、新しい知識を更新してください。トリカブトは様々な病気を治す生薬です。
子供が夜尿症になる、昼間のトイレが近い原因は、腎機能がまだ完備されてないからです。大人の夜尿症も腎機能低下(腎虚証)が原因で同じです。
ただし、子供は大きくなるとともに、腎機能が安定して自然に夜尿症が治るけど、大人は腎機能が下がる一方で自然には治りません。漢方薬もしくは鍼治療が必要です。
夜尿症は夜だけおねしょをする感じだけど、実際には昼間も尿もれ・尿失禁の症状が出ます。これは腎臓がそうとう弱くなったときに起きる症状。
鍼治療を続けると、体質改善で徐々に治ります。以下は一つの施術例、参考になると幸いです。
中医学の理論で、腎臓は「封蔵」の臓器、貯め込む力があります。
桂枝湯は体力・免疫力を向上する役割があって、その上に加工したトリカブトで封蔵の力を強化。これで子供の夜尿症が治ったのです。ちなみに、トリカブトだけでは夜尿症が治らない、桂枝湯だけでも治りません。必ず2つを合わせて、やっとパーフェクトになります。
鍼灸では、命門にお灸する。
もしくは、関元にお灸しても治せます。
関元の説明は、以下の記事をご覧ください。
足裏マッサージをする場合、足底のツボ:湧泉穴を重点的に揉むのも、夜尿症に有効です。ぜひ試してください。(以下は湧泉の簡易図です)
以前、足つぼ整体の仕事をした時、頻尿・尿もれがひどい女性がいました。
当時、足つぼマッサージでも相当の効果があったのです。
もちろん、湧泉は重点的に押すところでした。
西洋医学では、特に夜尿症を治す方法もないみたいですね。なぜ夜尿症になるのか、原因がハッキリ分かってないから。自然に治るとも言われていますが、自然に治るまで「おねしょを我慢してください」の意味?そしたら、医学を勉強する意味は何なんですか?
なにか不調があったら、漢方薬・鍼灸の治療を受けてください。きっと満足の結果になると思います。
(おわり)
李宗恩博士はアメリカ・カリフォルニアの著名な中医師。数々の難病・がん治療で高い臨床効果を出して、中医学の普及のために記事を書か続けて、研修医たちも育てている素晴らしい先生です。李宗恩博士の診療所情報は、以下の記事で説明しているので、どうぞご参考にして下さい。オススメの漢方医・鍼灸医(海外)
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