ブシャール結節と腱鞘炎の痛みを鍼治療で解消!人差し指の腫れと手首の痛みが短期間で改善した症例

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はじめに

こんにちは、鍼灸師の李哲です。
関節痛や腱鞘炎は、特に女性に多く見られる症状です。西洋医学では「ブシャール結節」「リウマチ」「変形性関節炎」などさまざまな診断名がつけられますが、治療は鎮痛剤や手術に頼りがちです。

しかし、中医学に基づく鍼灸治療では、痛みの原因を根本から改善し、短期間で効果を実感できるケースが多くあります。


今回は、60代女性の「ブシャール結節(人差し指の第二関節の腫れと痛み)」と「手首の腱鞘炎」を鍼治療で改善した症例をご紹介します。

症例:60代女性のブシャール結節と腱鞘炎

患者さんは60代の女性で、持病のほか、以下のような症状に悩まされていました。

  • 右手人差し指の第二関節の腫れと痛み(ブシャール結節):関節が変形し、曲げると痛みが強くなる。
  • 右手首の腱鞘炎:手首の陽谷穴(ようこくけつ)付近に痛みがあり、動かすと不快感がある。

以下は、患者さんの腱鞘炎の痛み箇所を示した簡易図です。

腱鞘炎の痛む箇所を示す手の写真。陽谷穴付近に赤い丸でマーク。

中医学から見た関節痛の原因

中医学では、関節痛や腱鞘炎の原因を「寒気」「湿気」「風気」の3つの邪気(外部環境による悪影響)が体内に侵入し、血流や気の巡りを阻害することで生じると考えます。これにより、関節や筋肉に痛みや腫れが現れます。

西洋医学では病名を細かく分けますが、中医学ではこれらの症状を「痺証(ひしょう)」として捉え、原因に応じた治療を行います。

関連症例:手の指の関節痛が完治した漢方薬症例

鍼治療の詳細と驚くべき効果

1. 腱鞘炎の治療

  • 使用したツボ:反対側の陽谷穴(手首の外側)。
  • 方法:1寸5分の鍼を使用し、陽谷穴に刺鍼。
  • 結果:1回の治療で腱鞘炎の痛みが消失。2回目の来院時には症状がなく、刺鍼の必要がありませんでした。

2. ブシャール結節(人差し指の第二関節の痛み)の治療

  • 使用したツボ:同側の三間(さんかん)から労宮(ろうきゅう)へつなげる経路。
  • 方法:1寸5分の鍼で刺鍼。
  • 結果
    • 1回目の治療後、人差し指を曲げる際の痛みが軽減し、動きが楽に。
    • 2~3回の治療で痛みがほぼ消失。
    • 現在は予防のために、症状がない場合を除き定期的に同じツボを治療。

ポイント:変形した骨を完全に元に戻すのは難しいですが、関節を動かす際の痛みや不快感を解消することは十分可能です。

関連症例:リウマチの痛みを鍼で劇的改善した例

なぜ鍼治療が効果的なのか?

鍼治療は、ツボを刺激することで血流と気の巡りを改善し、痛みの原因となる「寒気」「湿気」「風気」を取り除きます。特に手指や手首の関節痛は、血流が滞りやすい部位であるため、鍼による刺激が即効性を発揮します。

過去には、私の親族の手のこわばりや関節痛も1回の鍼治療で改善した例があります(詳細はこちら)。

漢方薬との併用について

中医学では、鍼治療だけでなく漢方薬も有効です。以下の生薬が「寒気」「湿気」「風気」を取り除くのに役立ちます。

  • 風気:桂枝(けいし)
  • 湿気:白朮(びゃくじゅつ)
  • 寒気:附子(ぶし、トリカブト)

これらの処方は、2000年前の漢方医学の古典『傷寒雑病論しょうかんざつびょうろんに記載されており、現在も有効です。

注意:トリカブト(附子)は毒性に関する誤解が多いですが、正しく使用すれば重病を治療する強力な生薬です。詳細はこちらの記事をご覧ください。

手に乗せた生トリカブト(附子)の写真。漢方薬の生薬として使用。

西洋医学との違い

西洋医学では、関節痛を「リウマチ」「ブシャール結節」「ヘバーデン結節」など細かく分類し、鎮痛剤や手術を勧めることが一般的です。しかし、これらは根本的な解決にならない場合が多く、副作用やリスクも伴います。

一方、中医学や鍼灸治療は、体内のバランスを整えることで自然治癒力を高め、痛みを軽減します。テレビで「リウマチは不治の病」と報じられることがありますが、鍼灸師にとっては治療可能な症状です。

関連症例:猛毒の烏頭でリウマチの変形した手まで戻せる

まとめ:ブシャール結節や腱鞘炎でお悩みの方へ

  • ブシャール結節(人差し指の第二関節の腫れと痛み)は、2~3回の鍼治療で痛みがほぼ消失。
  • 腱鞘炎は1回の治療で痛みが解消。
  • 長年の関節痛でも、1~2回の治療で痛みが軽減する効果を実感可能。
  • 鎮痛剤や手術に頼らず、自然な方法で痛みを改善したい方に鍼灸はおすすめ。

もしあなたが「指 第二 関節 腫れ」「人差し指 関節 痛み」「ブシャール結節 治療」でお悩みなら、ぜひ鍼灸治療を検討してみてください。
お問い合わせ本場の中国鍼 李哲鍼灸院

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