こんばんは。李哲です。
一人の女性患者、何十年の便秘で、1週間出ないときもあるそうです。
「便が出ないときは、センナ茶を飲んで出します。センナは生薬の一つです」と彼女が教えてくれました。

センナ:性質は寒、下剤として作用が強いので、ほかの生薬と組み合わせる必要がある。
日本語だとどういう薬か分からないので、中国のネットで調べて分かりました。「番泻」という中国名で、性質は寒くて腸に刺激が強い生薬。つまり、飲むとすごい下痢になる生薬で、大黄と似ています。
便秘の患者が下痢になると、
あ~便が出た!と思うでしょう?
しかし、普通の排便はこんな感じですかね?
センナ茶を飲まないと便が出ない。飲むと水様便が出る。
これは便秘に効くのではなくて、ただの下剤(お腹を壊す)です。センナだけでは便秘が治りません!
それところか、腸の壁を壊すので、使う時間が長くなればなるほど、腸の動きがどんどん悪くなります。つまり、あなたの健康状態はさらに悪化します。
センナは寒い性質のものです。
腸に熱が溜まり、熱で腸の水分が少なくなって便秘になったときは、効き目がある。
悪いけど、漢方に詳しい先生は便秘を治すときセンナを使わない。同じように、大黄だけで便秘を治す漢方医もいません。漢方薬は必ず共同作戦、単品だけ使うケースはきわめて少ないです。
長年の便秘の方は、大体逆のパタンー。熱が溜まって便秘になったのではなくて、寒が溜まって便秘になるのです。
腸が寒いのに、また寒い薬を使用。
「火に油をかける」やりかたです。
センナ茶で「快便」している人がいたら、止めてください。
特に年寄りが使うのは、命削るやり方。
便秘を治すのには、漢方薬・鍼灸・足つぼ整体などの自然療法があります。(生薬を使う場合は、薬局の先生に相談してください)
上で話した女性は次に来たとき、「センナ茶飲まなくて、最初の3日くらいは出なかったけど、最近は便通がだいぶよくなった」と教えてくれました。胃腸を冷やすコーヒーなどを止めれば、つぼの刺激で十分健康に戻ります。
彼女の自覚症状は多すぎて数え切れません。便秘以外の症状は、汗が多い.首肩が痛い.腰痛.のぼせ.背中が痛い.全身がだるい.寒がりと熱がり.生理不順など。解決次第にまた記事として書くかも知れません。
印象に残っている彼女の言葉です。
「足つぼがあまりにも痛くて、先生を蹴っ飛ばして殴ってから帰ろうと思った!」
私をナイフで刺したい人がいる。
私を蹴っ飛ばしてから、殴りたい人がいる。
9つの命があっても、無理ですね…
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