【※本記事は2019-09-12更新しました】
こんにちは。李哲です。
今日は便秘に関する中医学理論の小論文です。
正常な便通の時間帯、1日の回数、便秘が心身健康へ及ぶ悪影響を述べました。
参考になると幸いです。
- 便秘は未病の段階、早めに治す必要がある
- 1日最低1回、朝方にあるのが正常な便通
- 便秘が心身健康への悪影響は計り知れない
- 下剤、センナ茶などで、便秘を治すのは良くない
- 足つぼマッサージは、便秘への効果もバツグン
- 追加内容
- 便秘は放置しないで下さい
便秘は未病の段階、早めに治す必要がある
西洋医学では、2~3日便が出なくて騒ぎになったりしません。
しかし、中医学は「大変だ!早く治さないと!」と主張します。
中医学で便秘は「病気」ではなく、 「一つの(好ましくない)状態」、未病の段階だと考えます。
中医学には「未病を治す」言葉がありますが、これは何の不調もない状態を治すのではなくて、自覚症状がある時に治す意味です。詳しくは以下の記事をご覧ください。
ある人にとっては、便秘は、とくに気にならない普通の 状態であったり、またある人にとっては耐えがたいほどつらく、苦しい状態でもあったりします。
軽い便秘の場合は、日常生活にほとんど影響がないので、 あまり気にしない人が多いと思います。
1日最低1回、朝方にあるのが正常な便通
大腸の機能が正常なら、一日最低でも1回、硬すぎず柔らかすぎずのバナナ便です。
そして、決まった時間に便が出ます。
朝の5~7時は、大腸の経絡が活発になる時間帯。
つまり、5時くらいに起きたら、7時前には便通があるのが正常。
もちろん、夜更かしをすると起きる時間も変わってくるので、便が出る時間帯も変化します。
仕事、精神状態、食事、自然環境などが原因で、 2~3日に1回しか出ない方もいます。
これは良くないとは言い切れませんが、 決していいことでもありません。
なるべく1日1回は、トイレに行ったほうがいいでしょう。
便通以外にも尿、食欲、睡眠など、中医学には健康な人への定義があります。患者さんも先生も分かる自覚症状。詳しくは以下の記事をご覧ください。
便秘が心身健康への悪影響は計り知れない
便秘の苦しみは、便秘でない人にはわかりにくいかも しれません。
肌荒れを始め、お腹が張ってガスがたまるし、最後には苦しくてご飯も食べられなくなります。
ひどい便秘は、精神的にも大きなダメージがあります。
精神不安定もしくは発狂。
中国の漢方医が治した精神分裂病患者の例があるので、どうぞ参考にしてください。
精神が不安定になると、仕事はもちろん集中できないし、 性格も怒りっぽくなります。便が腸に詰まったままになると 、最後は「火」になるからです。
わかりづらいと思いますが、たとえて言うなら、 田舎でよく動物の糞を真冬にひとつの所に集めて、 春は野菜の飼料にします。
春になって糞の中を掘ってみると蒸し温かくなっています。
これが自然の「火」です。人間の身体も同じです。
ずっと便が詰まっていると「火」が出やすくなり、 もっとひどくなると「火災」になって燃え移ります。
便秘がもたらす害を具体的に言うと、
- 口臭
- 肌荒れ
- ニキビ
- 目の奥が痛む
- 頭痛、
- 思考能力低下
- イライラ
- めまい
- 不眠…
などの腸とは 一見無関係な場所での症状。
便秘からくる頭痛は、鍼治療1回で治したのがあります。
良かったら以下の記事をご覧ください。
便秘はお腹の中にゴミを溜めたまま、生きているようなものです。
日常生活でも、ゴミをちゃんと処理しなければ、悪臭が漂ったり、害虫が集まってきたりしますね。
人間の身体も同じように、長年ゴミが溜ったままにしていると、ときに恐ろしい結果を招きます。
下剤、センナ茶などで、便秘を治すのは良くない
便秘の改善方法はいろいろあると思いますが、下剤を飲んで解決するのは、できれば避けたほうがいいですね。
下剤を常用すると、薬が効かなくなってしまうことが多いです。
服用量を増やしても、またすぐに慣れてしまって効かなくなります。
こうなるといたちごっこで、薬の副作用も気になります。
下剤は腸の中の水分を出すので、腸が乾燥してしまう。
そして、動きがドンドン鈍くなり、さらに便秘がひどくなります。その副作用は予測不能なくらいひどいです。
臨床ではセンナ茶で便秘を治す女性もいました。
センナ茶は、ほとんどの方に合わないので、使う時には気をつけて下さい。
足つぼマッサージは、便秘への効果もバツグン
「便秘薬が効かないので、足ツボマッサージを試しに来た」 というお客さんも、少なくありません。
足ツボマッサージは、下剤よりも劇的な効果を 発揮することがあります。
施術の途中に、トイレに駆け込んだ方もいらっしゃるほどです。
以下は一つの足つぼ整体の施術例、参考になると幸いです。
追加内容
2つの内容を追加します。
①男性の便秘は、女性の便秘よりやばい
なぜかと言うと、生まれつき男性は陽気(※陰陽五行説: 万物は陰と陽のバランスによって成り立つ。陽気とは、すべての 生命の活動の源。)が強い生き物なので、大腸の運動が微弱で便が詰まるということが、女性と比べて少ないからです。
男性が便秘になるのは、陽気がかなり減ってしまったか、あるいは強いストレスと関係があります。
以下はひどい便秘、腸閉塞の患者の治療例です。
腸閉塞まで良くなるのに、普通の便秘が改善できないわけがないでしょう?
②閉経後の便秘はダメ
女性の場合、とくに気をつけてほしいのは、 閉経してからの便秘です。
簡単に言うと、肺がん、乳がん、大腸がんなどの危険性が高くなるからです。
なぜ乳がんになりやすいかは、以下の記事をご覧ください。
便秘は放置しないで下さい
便秘は病気になる手前の症状・未病の段階なので、ここで治さないと10年後、20年後には便が全然出なくなり、本当の大腸がんなどになります。
なるべく早めに自分に合った、自然な治療方法を探して下さい。
鍼治療なり漢方なり、足つぼ整体なり、みんな副作用なしであなたの便秘を治せます。
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