こんにちは。李哲です。
今日は私の施術記録。
なぜ「少海穴」で肩甲骨の内側の痛みを治せるかも説明しました。参考になると幸いです。
2018-05-24(木曜日)。
30代の常連の女性、急に電話がありました。
彼女が言うのは、「今週月曜日から肩甲骨内側の痛みがあって、火曜日がピークでした。来週予約を入れているけど、我慢できないから今日来ました。」
痛い場所を指してもらって、状況を把握してから施術しました。
刺したツボは命門、腎兪。
(この2つは痛みと関係がない。滋養強壮のためです。)
肺兪、大チュウ、天柱、少海(右)。
15分後、仰向けになった時は、ほとんど痛みがなくなりました。
念のために、強化するツボ、左の懸鐘(絶骨、胆経の絡穴)・腕骨(小腸経の原穴)を刺しました。ほかは、滋養強壮のツボと目の疲れを取るツボです。
鍼を回したら、彼女は笑いながら”文句”を言ってました。
「なんで今日はこんなに響くんですか?怖いよー」
私は彼女に説明しました。
「角度と深さが変わるので、響きも違います。」
鍼を刺し終わって20分くらい置鍼。1時間で施術がおわり。
帰りに彼女が言うのは、「スッキリ!痛みが全部消えました。今日早めに来て良かった!」
喜んでいる彼女を見て、私も針して良かったと思いました。
以前にも肩甲骨の内側が痛くて、中渚穴と刺絡(しらく)で治した例があります。ただし、今日の彼女との痛みとは種類が違うので、刺絡(しらく)を使ったのです。
今日の彼女の例は、少し特別なので書きました。
何が特別かというと、選んだツボが違う。
今までたくさんの肩こり、肩甲骨内側を治してきたけど、治療のツボは「後谿」でした。彼女みたいに「少海」を取るのは初めてです。ほとんどの方は、痛みの日数が経ってから来るから。彼女みたいに一番最初に鍼を思い出して来る人は少ない。
2つのツボの違いをざっくり説明すると、
- 後谿(母穴)は痛みの日数が長い人のために使う。
- 少海(子穴)は痛みの日数が短い人のために使う。
母穴と子穴の使い分けは、腰痛を治すときもあります。以下は過去の治療例、参考になると幸いです。
鍼は実証と虚証を分けるので、同じ痛みでも違うツボを選びます。
- 虚証は日数が経っているので、戻すのには時間がかかる。
- 実証はあまり経ってないので、戻すのも簡単。数回で痛みが消えます。
みんな痛みが出た時、すぐ鍼治療に来れば痛みを治すのは簡単ですね。鎮痛剤を飲み続ける必要なんかありません。
(おわり)
コメント