鍼治療後に辛いものを食べて、心臓がバクバクして動悸が起きた女性。鍼治療中、辛いものは禁止物である。

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こんばんは、李哲です。

ほかの鍼灸院は知りませんが、当院は鍼治療後に禁止物があります。
①お酒②辛いもの③ゴマ油たっぷりの食べ物。

たまたま辛いものを食べたあと、ひどい目にあった女性の例があったので記事にして説明します。

2023年9月23日
当院の常連、40代の女性。

先週の土曜日、鍼治療が終わった時はさっぱりして顔色が非常に良くなりました。しかし、その後に予想外の事が起きてパニック。

彼女は鍼治療が終わってからお腹が空いたので、中華料理屋に入りました。ところで、口水鶏(よだれ鶏)を食べてから、心臓発作みたいにバクバク(動悸)が始まったのです。手持ちの炙甘草湯しゃかんぞうとうを飲んで、内関穴を揉んで一時間半くらいでやっと落ち着いて、新幹線で帰る事ができました。私も知らなかったですが、これは四川料理でそうとう辛いそうです。

炙甘草湯しゃかんぞうとうが動悸・息切れに有効なのは様々な症例で証明できます。以下は一つ、参考になると幸いです。

彼女はもともと子宮筋腫を持っていて、貧血+瘀血気味の体質。鍼治療と漢方薬で改善はされてますが、完治はされてないです。今回、鍼治療後に貧血がひどくなり、動悸まで出たのは予想外の事。

「鍼治療後にお酒、ごま油たっぷりのものを食べてはいけないのを知ってましたが、普段から辛い料理食べないので、すっかり忘れていました」と彼女も言ってました。

うん~今後は忘れないでしょうね。ひどい動悸・息切れはきついですから。

中医学は西洋医学と違って、治療の禁忌が多いです。例えば風邪気味の時は生物(刺身、サラダなど)・脂っこい肉と魚などが禁じられてる。なぜなら、食べると病状が悪化、もしくは再発するからです。邪気(じゃき)が完全になくなるまでは油断禁物。

鍼治療後の禁忌になるお酒を破った人は、今まで何人も見ました。悪化したまでは言えないけど、理想的な効果が出ません。鍼治療後にもお酒を飲む人は、ほかの人より倍以上の治療期間が必要です。なぜなら、お酒で鍼治療の効果が薄れるから。

鍼治療後に辛いものがダメな理由。
私の解釈ですが、中医学理論で言うと「辛主散」。散らかす・広げる作用があるので、肺の病気に良く使われる。麻黄が辛散の代表者。たとえば咳が止まらない、過呼吸症候群などには麻黄がないと治りません。

鍼治療したあとは、体の免疫システムは気(エネルギー)を集中して、ターゲットになる臓器もしくは経絡を修復します。この時に、散らかす・広げるものが入ったら邪魔になるでしょう?だから、辛いものが禁止物になっていると思います。

以上は私の見解。
つたない説明ですが、参考になると幸いです。

(おわり)

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